Economics

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経済の話

経済学入門 需要供給曲線 需要供給曲線は本当か 共有地の悲劇
2階建て国家 経済学の父-アダム・スミス グローバル経済の罠
思考実験悪貨は良貨を駆逐する 100兆円を越える国家予算
基軸通貨の崩壊 アベノミクス 現代貨幣理論MMTとは
新型コロナウィルスと世界経済 新型コロナウィルスを世界にバラまいたのは中国?? ダボス会議 ダボス会議2
格差社会 ベーシックインカム QE 先進国と開発途上国
銀行が消える? 崩壊する欧米社会 パンとサーカス インフレとデフレ
OECD 資本主義とは何か 株価変動

経済学入門

 ニュースを見ていても、経済の知識は必要ですね。経済学とは専門家にしかわからないものでしょうか。コンピュータを駆使しで、微分方程式を使って大量のデータで答えらしいものを出す。反論が難しいですね。それは経済学のほんの一部。実際は数式なんか使わなくても分かる話の方が圧倒的に多いのです。お金が絡むことには経済学の知識は一般教養として必要ですね。基本は、そんなに難しいことないはずです。
【オイコノミア】
NHKの教育番組で「オイコノミア」という経済学の一般向けの番組があります。芥川賞を取ったお笑い芸人の又吉 直樹氏が主役で登場する番組です。日常頻繁に行われる行動の選択にはほとんどすべてのことに経済学の考えが適用されるという話です。ここで取り上げられている話題は、主に行動経済学とかそんなジャンルに属するものが多いのですが、買い物の心理学的な側面にもスポット当てて、日常生活に密着する内容になって結構面白い番組になっています。
又吉 直樹氏又吉 直樹氏        大竹文雄大竹文雄(大阪大学教授)
【新・資本論】
また、いっぽう昨年でしたか(この記事は2017.9.30)、フランスの経済学者トマ・ピケティの「新・資本論」が大ヒットしました。「資本論」といえば、マルクス、社会主義の聖典みたいなものですが、こちらの方は資本主義国の大学の先生が資本主義の将来を憂いて書かれたもの。資本主義が今低迷期を迎えており、成長率の低下により所得よりも富(ストック)の重みが高まっている。また、その結果格差がどんどん拡大していることをコンピュータによる世界中の膨大なデータ解析の結果から解明されました。その結果何らかの格差是正の処置を取らないと、世界が不安定になっていくことを憂いているのです。
 現在の経済の話を考えるには下記の主要な考え方の流れを理解しておくことが必要でしょう。
新・資本論新・資本論        トマ・ピケティトマ・ピケティ
【アベノミックス】
マスコミにもてはやされる「アベノミックス」とは、どんな経済政策なのでしょう。具体的な経済のモデルは、結局最後まで提示されなかったですね。経済は、専門家でないと分からない。でも、今の日銀総裁黒田氏は官僚のトップで法務官僚ですね。前の経済のプロ白川さんは結局は更迭されたようなものですね。経済学者なんて結構弱い立場なのですね。政治家に都合の良い人が利用されているだけでしょう。多くの経済学者の反対を押し切って阿部のミックスは強行されています。このことはアメリカも同じです。しかし、経済学は文系科目の中では最も方法論のしっかりした分野です。必ず、結果に表れます。ただ、結果がすぐにでる訳でないので、為政者はその時には色々と言い訳をして失敗を逃れることができます。後で歴史をひも解いてみて初めて一般に知られるようになるのです。それでも、分からない人も多く、歴史は繰り返すのとおり失敗の見本も多々あるようですが。
 まず、経済の理論として最初に学校で教わるのは、良く知られた「需要と供給の曲線」。価格の決定のメカニズムですね。アダム・スミス等の古典派経済学の大発明ですね。右図に、示すようなものです。
需要供給曲線需要供給曲線
需要と供給は、「神の見えざる手」によって自然に決められる。だから、政府がこれを曲げるような規制を行うことは、神の意志に反する悪なわけです。「自由放任」がベスト。いまでも経済学者の中には原則として規制反対、規制緩和、小さな政府が理想とする人がたくさんいます。でも、これは封建社会にとっては大打撃。商品を右から左へ流して利鞘を稼ぐなんて、悪徳。まして、金を貸して金利を取るなどもっての他です。ヨーロッパで金融関係にユダヤ系の人が多いのはこういったことが背景にあります。
 でも、自由競争の行きつく先は。強者は弱者を駆逐し、最後は市場の独占または寡占の状態になるのは必然です。これは生物の進化の歴史と全く同じ。1つのニッチに2つの種は共存できないのです。寡占の状態では価格決定のメカニズムは働きません。その結果、政府の介入はある程度認められるようになってきます。
国の政策レベルから見た経済学の流れは概ね以下の通りとなります。

①19世紀の「古典的リベラリズム」:アダム・スミス等の古典派経済学の「自由放任」
           ↓
②20世紀の「社会的リベラリズム」:ケインズ経済学の「市場介入」と福祉政策
           ↓
③20世紀末の「ネオリベラリズム」:ハイエク、フリードマンらの「市場原理主義」

上記①~③の流れの中には、マルクス主義経済学の流れもあるのですが、チョットこの流れからは傍流か。まず、アダム・スミスの考えのポイントは、需要と供給から価格が決まるメカニズムです。いわゆる「神の見えざる手」の話です。これが今でも資本主義経済の根本理念で資本主義社会を支える最重要の経済学の公理ともいえる概念です。この「神の見えざる手」が機能していることが経済の大前提で、これを否定することは資本主義の正統性を否定することにも通じる大問題なわけです。
 ケインズの理論は、資本主義には避けがたいと言われた大恐慌への処方箋として生まれました。恐慌とは、結局ものが余って売れなくなり、失業者(労働という商品)が出ることなどで、政府がどんどん金を使って、需要を喚起すれば良いという考えです。極端なたとえでは、巨大な穴を掘削して、また埋め戻すような作業でも失業を減らし、購買力を喚起する手助けにはなる。ということで、各国色々実験をしたところこれが大変上手く行く。ケインズ経済学は一躍時代の兆児。アベノミックスもこの流れに近いのでしょう。
基本的に、資本家も労働者も不況は怖いですね。だから、政府も緊縮財政を行うより、国民に受けの良いインフレ策を取るようになります。橋本竜太郎より小渕恵三がもてる。ただ、その結果、政府の予算は膨らみ国は膨大な借金をしょいこむ込むことになります。また、経済が加速するとバブルが崩壊する危険も大きくなります。
ほら、見ろ。神の見えざる手を無視すると罰が当たるぞ。古典派の復権です。市場原理主義の小さな政府です。英国のサッチャー、米国のレーガンがこの路線ですね。日本の場合、小泉政権の規制緩和、民営化路線がそうですね。でも、国民はやはり大きな政府が資金をばらまいてくれる方が好きですよね。その結果国の借金は過去最大を更新し続けています。

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需要供給曲線

経済学の最初の理論と言えば、需要供給曲線ですね。バイブルみたいなもの。子供でも知っているかも。アダム・スミスの発明でしょうか。でも、簡単なグラフ、見れば見るほど内容が深い。市場の商品は、価格が上昇すれば、売りたい人が増え供給が増える。逆に価格が下がれば買いたい人が増え需要が増える。従って、供給曲線は右上がりの線。需要曲線は右下がりの線。価格は、2つの曲線の交わるところで決まる。それより右側では、供給が上回り売れ残りが出るので価格が下がる。それより左側では需要が上回るため、もっと高くても買いたい人が出るため価格が上がる。こうして、「神の見えざる手」が働き、最も適切な価格に自然に落ち着くというのですね。
需要供給曲線 これが、自由主義経済の根本理念。封建的な経済の世界を打ち破る原動力になったわけです。安く仕入れて高く売る、これが商売のコツですが、こんなことはキリスト教の道徳からは、悪徳以外の何物でもありません。まして、金を貸して利鞘を取るなんて。だから、品行方正な紳士は、金融や商業に手を出さない。西欧でユダヤ人が成功した理由です。
需要供給曲線ですが、お金もある意味で商品です。縦軸が価格なので変ですが、縦軸は金の価格とか他の尺度を使えば、同じですね。
ところが、このグラフ、チョット間違いやすい所があります。供給が増えれば、価格が上がる。需要が増えれば価格が下がる。変ですね。全く逆です。グラフだけ見れば、それもありそうです。良く見て下さい。因果関係が逆ですね。つまり、
       供給増→価格減、需要増→価格増
矢印は右から左は、正しいのに左から右は間違いです。
       価格増→供給増、価格減→需要増
これならOKです。数学のグラフとはここが違います。Y=f(x)では、横軸xを独立変数、縦軸yを従属変数と呼んだりしますが、たいていは、xとyは1対1で対応しています。需要供給曲線では、独立変数は縦軸の価格の方で、価格が需要や供給を喚起する原因となる訳です。ところが同じ価格に対して、需要と供給の数量は、均衡点以外は異なっています。1対1対応がつくのは、均衡点だけ。需要の数量と供給の数量が一致してみんながハッピーになるのです。私も、初め「なんで供給量が増えるのに価格があがるんじゃ。」と思って気が付きました。 需要供給の考えは、今でも経済学の大前提の一つ。市場原理主義は、ネズミ講的に膨れ上がっていく国家予算を削減するため、ケインズ学派に対抗して勢力を増して来ています。規制緩和、地方分権、小さな政府といった点が特徴です。
需要供給曲線の考え方を知っているだけで、経済ニュース良く分かるようになります。政府がお金を沢山刷れば、お金が供給過剰となり、物価は上がり生活は苦しくなります。今の政府は、国債を沢山発行して、それを市場でなく日銀に買わせています(基本的にはルール違反です。非常時だからという名目で)。その結果それを政府が使うことでお金が余計に出回る訳。それをアベノミックスと称していますが、どんなメリットがあるのでしょう。案の定、デフレ解消とかいいながら、さっぱり景気が良くなっていません。当たり前でしょう。給料や株価が上昇しても、肝心なお金の価値が下がっていては生活は苦しくなるだけ。余計なことをしないのが市場原理主義的なやり方。オリンピックを誘致して経済を活性化しょうというのはケインズ流か。
札束バラマキの本当の目的は。輸出促進。一理はあるようです。ただ、日本のような成熟国は、輸出と輸入はバランスしているはず。輸出で潤う会社もあれば、輸入で苦しむ会社もあるはずです。低賃金で物作って海外に売りまくっていたのはもう過去の話。また、輸出企業と言っても、実際に輸出しているのは数%程度、その内儲けの90%以上は1%以下の企業に集中。この話はNHKの「オイコノミア」でアメリカ企業の場合を例として説明していましたが日本でも同様だろうといっていました。つまり、いい思いをするのは経団連の超大手企業だけ。たいていの中小の企業は輸出と言っても下請けですからほとんどメリットは無いでしょう。しかし、消費税からは輸出還付金といて大手輸出企業には国内調達資材に対して払戻し金が出されます。因みにヨーロッパでは、消費税は20%以上、アメリカは非関税障壁だと非難しています(輸出還付金が膨大なため)。大企業一辺倒の政策ですが、株価だけは高騰、ばらまいた金の行きどころがなく株に流れ込んでいるためです。
札束バラマキの本当の理由も需要供給曲線の通りです。円の大量供給で、ドルと比べ大幅な円安状態が続いています。リーマンショック以降、アメリカの経済が非常に危険な状態になりました。でも、ドルは世界の基軸通貨。ドルの暴落を防ぐ目的でEUも日本もお互いに頑張って自国の通貨を対ドルで下げる努力を続けています。アメリカだけが利上げをしてドル高維持されている。ちょうど、ドラえもんに出て来る「ジャイアン」と「スネオ」と「ノビ太」の関係みたいなものですね。自国の通貨が安くなって喜ぶなんてこと歴史が始まって初めての異常なことです。自国の通貨が下がれば国民の全財産の価値が目減りしてしまうのででれだって反対するのが筋のはず。。また、国民の格差もどんどん広がっていきます。いま、米国もECも日本も経済が変調でしょう。需要供給曲線を正しく理解し市場原理主義的な考えを見直すことが求められているのではないでしょうか。

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需要供給曲線は本当か

需要供給曲線が成立するためには当然いくつかの大前提が必要です。まず、需要側と供給側に完全に自由競争が成り立っていること。自由競争が成り立たないような場合とは、

1.供給側が独占あるいは寡占状態にある
需要側が飽和していない場合、需要者は独占業者から言い値で買う以外ないですね。価格カルテルなどもそうですね。労働組合も一種のカルテルと見做され、経営者側からは敵対視されますね。でも、独占も需要が飽和状態の場合は、効果は無くなります。失業者があふれている状態では労働組合がいくら頑張っても賃金はなかなか上がりません。
自由競争を続けると、ダーウィンの進化論、適者生存の原理が働いて来るので、たいていは行きつく先は独占です。

2.供給が過剰にある
空気は人間にとって必要ですが、誰もお金を払って買う人はいません。病院の人工呼吸の場合は別ですが。水も昔はただでしたが、今は水道局が有料で供給するようになっています。ペットボトルの水は石油よりも高価ですね。最近は工業製品も100円ショップで売られている物多いですね。これも需要が飽和しているのでしょうね。需要が飽和しているものに対しては、デフレ対策としてお金をばらまいても効果無しです。農産物やガソリンなど必需品が値上がりで苦しむの一般庶民です。

3.政府の規制が強い
政府の規制が強い国では、完全な自由競争は不可能です。例えば、農産物については日本は農家保護の名目で異常に高い関税をかけて、海外からの農産物を自由競争で輸入できません。銀行ですら、日本では海外のように外貨を自由に取引できません。薬や医療に関してはほとんど外国の業者が入り込む余地はありません。資本主義の経済理論はほとんどすべてが自由競争ありきを前提にしています。だから、経済のかじ取りも既得権益の障壁が強く有効な対策が打てないことになります。ソ連時代に、ゴルバチョフが行っていたでしょう。「日本は世界一うまくいっている社会主義国だ」と。ただ、官僚主導の社会主義もグローバル化、少子化などの問題を抱えてガタが来ているようです。地方分権が叫ばれる理由です。

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共有地の悲劇

共有地の悲劇(The Tragedy of the Commons)とは、経済学のおける法則の一つ。アメリカの生物学者、ギャレット・ハーディンが1968年に『サイエンス』に論文「The Tragedy of the Commons」を発表、一般に広く認知されるようになったということ。多数者が利用できる共有資源が乱獲されることによって資源の枯渇を招いてしまうこと。 例えば、共有地(コモンズ)である牧草地に複数の農民が牛を放牧する。農民は利益の最大化を求めてより多くの牛を放牧する。自身の所有地であれば、牛が牧草を食べ尽くさないように数を調整するが、共有地では、自身が牛を増やさないと他の農民が牛を増やしてしまい、自身の取り分が減ってしまうので、牛を無尽蔵に増やし続ける結果になる。こうして農民が共有地を自由に利用する限り、資源である牧草地は荒れ果て、結果としてすべての農民が被害を受けることになる。
また、牧草地は荒廃するが、全ての農民が同時に滅びるのではなく、最後まで生き延びた者が全ての牧草地を独占する。このことから、不当廉売競争による市場崩壊とその後に独占市場が形成される過程についても、コモンズの悲劇の法則が成り立つと考えられている。
日本の近海では、日本の排他的経済水域のすぐ隣の公海上で、中国、韓国、あるいは北朝鮮の漁船が魚を取りまくっているといわれています。ここで日本も負けじと漁獲を増やせば、まさしく共有地の悲劇が生じそうですね。共有地の悲劇の問題は漁業では本質的な問題です。取る漁業から育てる漁業への転換も求められているのかも。
実際にコモンズの悲劇が起こるのは、多くの場合、共有地がオープンアクセスで新規参入が自由で、共有地の資源が希少資源で枯渇する場合に尽くされてしまう場合。ここでいう、共有地とは土地だけに限らず、経済活動における一般の市場にも当てはまる。例えば医療の世界でも、だれでも医者になれれば、これが儲かるうちは質の悪い医者がたくさん増えて、その結果医療システムは崩壊してしまうだろう。だから、国が試験を行い免許を与え特定のものだけに独占的の開業する権利を認めているわけですね。 行政側の政策として、利用者の数や利用の程度を制限し、有償で独占権を与えて、共有地(市場)を保護する場合が多い。ただし、これが業界保護の目的で悪用されると、既得権と化し、新規参入を拒み、国民に多大な不利益を提供することになってしまう。規制緩和が叫ばれる背景である。既得権に胡坐(あぐら)をかいていると、技術の革新が進まず、高価格体質が温存され、他国に比べ非効率なシステムが固定化されてしまう問題もある。
日本におけるタクシー減車法は、タクシー事業者に対する免許に対する総数に制限を課して、大都市部での不当廉売による市場崩壊防止のため新規参入を禁止する政策である。ただし、この場合枯渇を考慮すべき資源はタクシードライバーなのか、乗客なのか。駅でタクシーを待つために乗客が長い列を作っている状態と乗客を待つためにタクシーが列をなしている状態とを経済を考えるうえでどちらが健全な状態か考えて欲しい。当然後者の方が望ましい。乗客という資源は、運賃を下げることで増やすことは可能だ。海外並みの低コストにすれば日本でも乗客を増やすことはいくらでもできる。深夜の駅で最終電車に乗り遅れた経験をお持ちの方も多いと思うが、いわゆる「白タク」という違法のタクシーのおかげで遠距離の家まで無事帰ることができた人も多いだろう。共有地の悲劇を取り間違えた政策がタクシー業界の発展を阻害している原因になっている。

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経済学の父-アダム・スミス

アダム・スミス アダム・スミス(Adam Smith、1723年~1790年):イギリスの哲学者、倫理学者、経済学者。スコットランド生まれ。主著に倫理学書『道徳感情論』と経済学書『国富論』(1776年)がある。スミスが生きた18世紀のイギリス社会は政治の民主化、近代西欧科学の普及と技術革新、経済の発展といった「啓蒙の世紀」であった一方で、格差と貧困、財政難と戦争といった深刻な社会問題を抱えた世紀でもあった。光と闇の両側面を持つ18世紀イギリス社会はアダム・スミスの思想に大きく影響したとされています。
アダム・スミスは、自由主義の経済理論を説いた最初の人で、「神の見えざる手」に任せて完全自由競争に経済を任せれば良いとの非常に斬新なアイデアを唱えました。そして、最も痛烈に非難していたのが当時世界を席巻していたイギリスの東インド会社の存在だったそうです。国に代わってインドなどを支配し、やりたい放題の超独占企業。完全自由競争に対して真逆の存在です。既得権を背景に目に余る不正行為が多かったためでしょう。
中小の独立した企業が互いに競い合っていれば、経済も活性化し、次々と新規参入の企業が交代して国は豊かになる。一方、一部の企業が市場を独占し、政府と癒着し、既得権を固守すれば経済は停滞し、独占企業が闊歩して、世の中大変不便になってくる。  アダム・スミスの考えは、当時のヨーロッパ社会の技術の発展に大いに貢献しました。努力して技術を開発してお金儲けをすることは決して悪いことではなく、むしろ推奨される行為になったわけですから。
 ただ、自由競争の社会はとても不安定で、弱肉強食の状態が続くとだんだんと生き残った企業の独占状態となってしまうという宿命があります。独占企業は資金力にものを言わせ、政府や世論を都合の良いように操作し、結局第二第三の東インド会社を作り出してしまいます。
もちろん、自由主義経済の信奉者たちも、「自由主義経済の最大の敵は独占だ。」ということは当然認識していました。だから、独占禁止法などを作って各々の業界の市場占有率を規制するなどの努力はしてきています。しかし、逆に成功した資本家たちは既得権を守りさらに発展するためこれらの政府の規制を骨抜きにしてさらに独占を進める活動を続けています。
そして、その後の歴史を見ると、アダム・スミスの考えは、「自由競争」や「自己責任」だけが強調され、「独占は悪だ」という考えは、建前だけで巧妙に無視され続けたようです。

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グローバル経済の罠

完全自由競争に経済は、企業の活動が一国内だけにとどまっていれば実現は可能でしょう。しかし、工業化に成功した国々の企業は、さらなる市場を求めて海外に進出しようとします。また、これらの先進国は、国家自らが企業の後押しをして海外進出を試みるようになります。民間の企業同士の競争が国家と国家の競争に転化してしまいます。そして各々の国家の目標は、国家自らが「東インド会社」になること。いわゆる「帝国主義の時代」、別の表現をすれば「国家社会主義」。現在でも各国の首相や大統領自身が自国の輸出を増やすための営業マンとなっているでしょう。
walmart  しかし、独占を目指した自由競争は、最後はだれかが一人勝ちするまで続きます。なぜなら市場は有限ですから、だんだんもうけが少なくなってくるからです(収穫逓減の法則)。ところが国家同士の自由競争には、独占を禁止できる方法はありませんでした。その結果生じたのが戦争。戦争をすれば経済が一度リセットされさらなる発展が見込める。その結果、2回の世界大戦が生じ、結果として現在アメリカの一人勝ちとなっています。現在世界の市場を独占している大企業はほとんどがアメリカの企業です。現在の多国籍企業は、昔の東インド会社と異なり国家の枠を越えて、世界中を相手にしています。労賃が少しでも安い国に工場を移し、少しでも安い資源を求めて輸入先を変えていきます。そして世界中に負け組を大量生産し、貧富の格差を広げていきます。今までグローバル化と称していた枠組みは、多国籍企業を利するためのものです。自由競争の世界で一番利益を売るのは市場の独占に成功した巨大な多国籍企業。当のアメリカだって、一般の市民や中小の企業はドンドン貧困化していくでしょう。しかし、当のアメリカでもこのグローバル化に「ノー」を突きつけた政権が現れました。国内の産業を保護するため、関税障壁を作ろうというわけです。ヨーロッパでも、英国がEUを離脱したり、グローバル化に「ノー」を突き付ける国が続出しそうです。トランプ大統領のやっていることもまんざら的外れでもないようですね。

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2階建て国家

2階建て国家      日本の高速道路は、何故有料なのでしょうか。日本は「世界で最もうまくいっている社会主義国」とかってゴルバチョフをうらやましがらせた制度。その秘密は。でもその秘密が今度は日本の成長の足を引きずる重たい軛になっていることに気がついていますか。
敗戦後の日本。日本は官僚組織が見事に残されました。マッカサーに掛け合って日本型の官僚システムを作り上げたのは、かのワンマン宰相吉田茂です。官僚機構の組織的活動で日本が高度成長を遂げたのも事実です。戦後の総理大臣を見ても分かる通り、ほとんどすべてが官僚出身、○○大学卒でしょう。日本の官僚機構は基本的に終身雇用システム、しかも縦割り組織で滅私奉公型。政治家で顔が利くのは官僚の代弁者だけ、官僚に任せておけば、総ては上手く行く。これが与党の基本姿勢です。また、官僚機構は民間にも終身雇用システムを熱心勧め、これも我が国にはほぼ定着しました。
終身雇用の縦割り組織、経済が拡大し、人口も増えている間は絶大な威力を発揮し、日本は世界からもエコノミック・アニマルと揶揄(やゆ)されるようになりました。経済が安定期に入り、少子化で人口が減ってくれば、今度はすべての歯車が逆回りになり、努力しても努力しても上手く行かない軛(くびき)になります。
国家予算を考えて下さい。縦割り組織で滅私奉公型の優秀な官僚たち、絶対に予算は増えることは納得するけど、減らす事だけ避けようとします。最低現状を死守しようとする訳です。実際、日本の予算は単年度主義で毎年ほとんど変わりません。国家予算における予算案は数学でいう定数(実は漸増)。これが1階部分。
そこで、日本の高速道路は、何故有料なのでしょうか。国家インフラとして予算を重点配分しようとしても無理。そこで、受益者負担なんて理屈をコネ、実際には借金で建設をすることになります。後で、料金として回収するという建前です。2階部分の誕生です。年金制度を立ち上げたのもこのため。はじめは積立方式で返すつもりが使ってしまった。少子化では収入の方は期待薄。消費税をあげざるを得ないでしょう。今後は、子ども手当も、年金も、障碍者福祉もすべて消費税。消費税増税は際限なく続くことになります。増税が難しいときは国債の発行、つまり借金です。つまり、日本には2人の徴税者がいて、各々が精いっぱい徴税している訳。基本的に政治家は2階部分の増加に熱心です。自分たちが口出しできる部分は2階の部分だけですから。時間がたてば2階部分は既得権として1階部分に移転されていきます。次世代へのつけは限りなく増えて行きます。1階部分を改革しない限り将来は無い訳ですね。大胆な規制緩和と地方分権が必要なわけもここにあります。

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思考実験

思考実験という言葉。理論物理学で良く行われる手法。アインシュタインが得意していたとか。特殊相対性理論の入門書では、「花子が止まっていて、太郎が速度V(光速に比べ無視できない速さ)で等速運動していて、云々…」。結構、読んでいてくたびれます。思考実験をするには、思考モデルが必要です。実際に実験を行うことは、大がかり過ぎ、コストもかかり、事実上不可能なことがほとんどだからです。だけれども、この方が、大変有効であったことは、現実の科学の歴史が証明しています。このことは、社会科学の分野でも当てはまります。社会科学で、最もモデルを有効に使っているのは経済学の分野です。
社会の力学というものは、実際に実験することは当然不可能ですし、再現することも難しいからです。また、モデルの妥当性を説得することも困難でしょう。また、モデルが良くできていて、現実をうまく説明できるほど、人々は、嫌悪感を抱き否定しようとします。人は、自分の先入観が否定されそうになると何とか理屈をつけて否定しようとするものです。次にあげる、映画館モデル、非常に簡明でうまいモデルだと思うのですが、みなさんはどうお思いでしょうか。


混雑する映画館  町中に大きな映画館がある。人気の映画が上映されていて、中は立錐の余地も無いほどの超満員。映画館の中は入場を待つ人たちの長蛇の列。映画の上映時間はとても長く、何時まで経っても中に入れない。上映されている映画はとてもつまらない。観客の目的はいつまでもこの映画館に留まること自体なのだ。実は、この映画館は、今の日本を反映したモデルなのです。
 この映画館は、時間とともに縮小していく。映画館の外の人達は抗議の声を上げるようになり、中の観客は押しつぶされそうになって悲鳴を上げている。もうお分かりと思いますが、この映画館は「終身雇用劇場」の看板をあげ、「年功序列制度を守り美しい日本」という長尺の映画を上映している。この映画館が大人気なのは終身雇用と年功序列の制度が日本経済の高度成長の原動力と信じられてきたからだ。
でも、この制度は明らかに致命的欠陥があります。会社組織というもの基本的に軍隊と同じピラミッド組織。入社時に総ての社員に終身雇用と年齢に応じた昇進を約束すれば、必然的に円筒型の組織に変わってしまう。軍隊ならば強制的に兵士を退役させることが出来る。社員を解雇できない企業は、この矛盾を解消しシステムを維持するためには、常に企業を拡張していく必要に迫られる。従って、日本の企業は、利益率よりもシェアーの拡大、子会社、系列会社を増殖させて、業務の多角化を続けていくことを運命づけられてしまう。
組織が拡大している限り、このシステムは機能するが、経済の成長が止まると、この制度は瞬く間に崩壊する運命にある。原理的にはネズミ講と全く同じだ。小泉政権の規制緩和も、この状況を緩和する目的で実施したもの。これが派遣労働が増えた原因だとは、原因と結果の取り違え、主客転倒、的外れな批判ですね。終身雇用制度が崩壊しているのだ。
ドイツでは、派遣労働を正規な労働の形態と位置図け、短時間労働と高効率の生産システムを達成し、今ではEUでもっとも成功した国となっている。日本にはもう一つネズミ講モデルがピッタリの例がある。国民年金の問題である。

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哲学・社会学の部屋

悪貨は良貨を駆逐する

人類は石器時代からすでに集団間での交流が行われていたらしく、その証拠も沢山見つかっている。当初は、物々交換であったことは明らかだが、そのうちに交換の尺度として特定の品物が使われるようになる。例えば、米だったり、金だったり、鉄や銅の地金だったりと。ただし、これらは品物を交換するために道具というより、それ自体が価値を持ったものだった。これらのものは魚や肉と異なり、長期間保存ができ、蓄財できる利点があった。
だから、最初に作られた貨幣は、皆硬貨であり、金、銀、銅といった貴金属が使われる。実際日本では、銅銭は自国では作らず、中国から輸入していた時代が長く続いている。銅銭自体に地金としての価値があったこともその理由だろう。
宋銭 だから、お金を受け取った人は、出来の良い硬貨をため込み、混ぜ物の多い不良品を優先的に使うので、結果として市場には悪貨が優先的に流通してしまう事態が生じることになった。ただ、このことは貨幣に信用がないということの表れで、結果的には貨幣の不足状態が慢性的に続き、今でいう社会全体がデフレ状況??に陥っていたとも考えられる。モノの値段が高止まりしていて、ものが売れず経済が活性化しない。
中央政府の力が強くなることで、紙幣が発明される。紙幣とはそれまでの考えから言えば最悪の悪貨だ。権力による裏付けがなければ、本当に単なる紙切れだ。
だから、これが単なる紙切れにならないことを保証する必要がある。例えば、その紙幣を国に持っていけば、同額の金、銀、銅の地金にいつでも交換してくれるという制度だ。これが「兌換紙幣」。これで、人々は安心して紙幣を受け取り、世の中の経済はうまく回る万事解決のはずだった。ところが今、世界中で兌換紙幣の制度をしっかりと守っている国はあるのだろうか。
現在、ほぼ世界全体の共通紙幣として使われているドル。当初はドルも兌換紙幣で、同額の金塊との交換が可能であった。1971年のドルショック。米大統領ニクソンによって、ドルと金の交換ができなくなる。こうしてドルは史上最悪の悪貨となったわけだ。米国が覇権を失えば、本当に単なる紙切れになってしまうからだ。米国が金塊との兌換を中止した直接の動機は、大量の金塊が米国から流出していったことが原因らしい。しかし、この決定のため、米国政府はいくらでもドルを刷って世界中から物を買うことが可能となった。ただ、この制度が持続可能ではないことは明らかだ。世界のどこかで経済成長(中国でもインドでもいいが)が続いていない限り、ドル余りが生じ、米国の覇権は消滅する。だから、先進国諸国のエリート層たちは経済のグローバル化を盛んに宣伝しているのです。でも、最近の世界の動きは反グローバル化。イギリスはEUから離脱。トランプ政権は高関税の米国優先路線、中国やロシアやインドは、ドル崩壊後の経済を見越して盛んに金塊を買いあさっているようだ。

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100兆円を越える国家予算

2018年度予算案が発表されたようだ。ここのところ毎年膨張(6年連続過去最大値)が続いており、約98兆円、100兆円を超えるのは目と鼻の先だ。そのうち税収は60兆円弱だから、残りは国債発行などの借金だ。この結果、国の借金は約1000兆円(1087兆円)に増加したらしい。100兆円は、国家が国民のために色々なサービスを提供するためのコストだから、人口を約1億人として、1人あたりを計算すると、100兆円÷1億人=1014÷108=1014-8=106で100万円だ。老人から子供まですべての国民に必要なサービスを国が提供するためのコストだ。この100万円/人が高いと思うか少ないと思うかは人それぞれだが、収入に比べ支出が多いことは持続可能性がないわけだから、一般の家計なら大幅な支出削減が必要なことは論を待たないが、実際には借金は増え続けている。数字が多いので簡略化して概数をまとめてみる。政治家も役人も国民に不人気な緊縮財政はやりたがらない。だから消費税は際限なく上がり続けることになる。
① 国家予算:100兆円/年→そのうち税収は6割だけ、残りは借金。
② 国の国民1人当たりのサービスコスト;100万円/人・年
③ 国民の1人当たりの負担;60万円/人・年
④ 国の借金残高:1000兆円、1人当たり1000万円

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基軸通貨の崩壊

世界経済の基軸通貨というのは、戦前は金、現在は米ドルであるのは常識だ。ところが米国がトランプ政権になって以来、基軸通貨としてのドルの立場が大幅に低下している。いずれドルは世界の多数の通貨の一つになってしまう可能性がある。
戦後、欧州や日本の経済復興のためには、米国が資金力にものを言わせ、欧州や日本から物を買いまくることが重要なことと考えられていた。当初、ドルは金本位制で、米国が多量の輸入を続けることで、国内の金が海外に流出するようになる。だったら買うことをやめれば良いのだけど、一度美味しいシステムを作り上げたエリート層は、簡単にはやめられない。
だから、1971年のニクソン・ショックが起こる。これにより米国は無尽蔵にドルを発行できることになる。無尽蔵に発行といっても、こんなことが持続可能な訳はないことは子供でも分かる。しかし、グローバル経済は規模が半端でない。だから、何時どのような形で米ドルの崩壊が起こるのかは誰も予測がつかない。 しかし、経済のごく基本的な考えに基づいて推定できる部分もある。一つ目はドルの価値が下がったということ。これは需要と供給の関係から必然だ。物の価値は、結局は基軸通貨のドルを基準に図られる。例えば労働者の給料、どんどん値上がりするでしょう。でも、実際はお金の方の価値が下がっているのだから、生活は寧ろ苦しくなるかも。
二つ目に言えることは、富の分配の問題。米国が多量に印刷したドルはどこへ行くか。米国政府、金融機関、投資会社など一部の企業にはお金が回るでしょう。しかし、米国内の製造業や労働者はドンドン貧しくなっていきます。格差がドンドン広がっています。
米国が世界中から、ものを買えば、ものを輸出する方の国にはお金が落ちます。以前はヨーロッパと日本、今は中国、そのうちインドや東南アジア、アフリカと変化してくるでしょう。グローバル経済は次々の拠点を移していかないと持続可能でないからです。米国に本拠のある世界規模の多国籍企業にとっては、生産の拠点は世界中のどこでも良いのです。
今後、先進国の労働者間の格差はドンドン広がっていくでしょう。開発途上国ではその格差は更に大きなものになっているようです。一部の多国籍企業には富が集まっても、普通の規模の堅実な企業はドンドン苦しくなります。
だから、このように考えると、グローバル経済にノーを突き付け、自由貿易の考えを否定しようというトランプの考えは理解できるでしょう。米国民の非エリート層からの支持が得られる理由も分かっているでしょう。 自由貿易を擁護する人たちは、世界経済がブロック化すると、戦争が起こりやすくなるという屁理屈を造り出してますが、これは全くの根拠がないこと。第二次世界大戦で日本やドイツが植民地を増やし戦争を仕掛けたのは、寧ろ英国中心のグローバル経済から自国の産業を保護するのが目的だったから。持続可能性の観点からは、自国で生産したものを自国で消費する。不足するものだけを貿易で融通し合うという方が、はるかに健全な考えかも知れません。

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アベノミクス

アベノミクス アベノミクスという意味不明な言葉が流行してきた。これがどんな政策か説明できる人はほとんどいないでしょう。アベノミクス(Abenomics)は、自由民主党の政治家・安倍晋三が第2次安倍内閣において掲げた一連の経済政策に対して与えられた通称で世界的も使われている。
アベノミクスは、第1次安倍内閣における経済政策の総称として命名されたが、その後、中身も色々と変遷してきているらしい。当初は、財政支出を削減し公共投資を縮小させ、規制緩和によって成長力が高まることを狙った「小泉構造改革」路線の継承を意味するものだったらしい。 第2次安倍内閣では新たに、デフレ経済を克服するためにインフレターゲットが設定され、これが達成されるまで日本銀行法改正も視野に入れた大胆な金融緩和措置を講ずるという金融政策が発表された。これら一連の経済政策が、第40代のアメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンの経済政策として名高い「レーガノミクス (Reaganomics)」をもじって、アベノミクスと総称されるようになった言われている。
安倍首相は、2013年9月26日にニューヨーク証券取引所での講演で「Buy my Abenomics(アベノミクスは『買い』だ)」と述べている。また同年12月30日の東京証券取引所の大納会でも、「来年もアベノミクスは買いです」と述べた。「アベノミクス」は2013年新語・流行語大賞のトップテンに入賞し、安倍首相自らが受賞した。
基本的な発想は、大胆な金融緩和措置。つまり政府が好きなだけ自由にお札を刷り、市場にバラまけば経済が活性化して、皆がハッピーになるはずだという理論なのだ。低下してきた日本の国際競争力を円安で高め、ふたたび日本が世界の工場となることを夢見た発想ともいえるだろう。
実はこのような発想は、米国発のものらしく、日本でも安倍支持の一部の経済学者にも受け入れられているようだ。彼らの発想は、通貨の発行は国の権利であるから、政府の都合で無制限にいくらでも発行すればいいではないか。ということは、本音は消費税等増税等する必要も全くなく、増税は寧ろ経済を停滞させるだけなので、その分国債を発行して日銀に買わせて通貨を過剰に流した方が良い。経済が活性化すれば税収も増えるので元が取れるという理屈だ。更に進めると政府は国民から税金を取る必要などなく、政府は好きなだけ通貨を発行するだけで費用を賄えるという理屈になる。
しかし、政府が国民から税を取らないとなると、政府は誰に対して責任を取るんだろう。こんな化け物みたいな政府の出現を許していいのだろうか。現に今の日本の政治は自民党の一党独裁、多数政党との名目で何でも好きなように法案を通してしまう。政策は国民の人気取り。財政などは考えなくても何とでもできる。何故、安倍首相があれほど自信を持っているのかは当然ですね。
このような考えは、既に米国ではかなり以前から取り入れられているようだ。ドルが金と交換のできない非兌換紙幣となって以来、米国は経済的な危機を、ドルを大量に印刷することで何度も切り抜けてきた。減税と引き換えにドルを大量に印刷すれば国民の支持も得られる。ドルは世界通貨となっているので、ドルが大量に出回るとドル安になり、米国に輸出する国は総て自国の通貨を安くすることを求められる。中国の人民元はもともとドルにペッグされていて、中国の工業製品は実質的に値下げした状態で売れる。従って、それに対抗するためEUも日本もひたすら自国の通貨を安く下げる政策を突き進めてきたようだ。自国の通貨を安く下げる政策が万策尽きた時点で出てきたのがまさに、アベノミクスだったわけですね。
しかし、政府が無制限に紙幣を発行してはいけないということは、今までの世界の人々の常識であったはずだ。国民は税金を納め、その対価として国は国民のための諸活動を行うのという暗黙の約束があったはずであるし、それが国家の存在する意味のはず。それが経済発展だけが目的になって、一部の資本の利益だけをひたすら追求する政府というものは極めて危険な存在に化する危険性が高い。所得税から消費税に移行していく動きも、消費税なら納税者の意向は全く気にしなくて済むのが政府の利点だからだろう。無制限な金融緩和は富裕層を利し、貧者をますます貧困に陥れる。既に米国では著しく富の偏在が進んでいることは、ピケティら経済学者の指摘する通であり、中国や開発途上国でも貧富の差は拡大している。結局すべての原因は米国発のドルの過剰流通なのだろう。米国では、ようやく共和党のトランプや民主党のサンダースのように既存のグローバル経済にNoを突き付ける候補が支持を国民の支持を集めるようになって来た。多くの国が通貨を無尽蔵に発行して通貨安を企むより、自国の産業を保護するためには互いに高額の関税障壁(トランプは自身のことをタリフマンと称していた)を設ける方が遥かに健全な方法ということになりそうだ。
【反省】
上の記事を書いたのはかなり前だ。2020年9月時点、安倍首相は自ら体調を理由に辞任。現在は管首相。結局アベノミクスとは何だったのか。何事も説明不十分な内閣、正にマスクの安部さんだった。アベノマスクの方が通りが良い。世界中でマスクがこれだけ流行したのは、一にも二にも彼の功績。マスクの首相で世界中に通る。MMT理論の実践者?
政府に必要なお金は刷ればいくらでもできるいうあの理屈。異次元金融緩和の黒田さん。日本の借金総額は一気に倍増?。コロナ対策協力金でずい分お金もばら撒いた。

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現代貨幣理論MMTとは

MMT(Modern Monetary Theory:現代貨幣理論)という考えがアメリカで注目を集めている。日本でも、国会で議論された。これは、自国通貨建てで政府が借金して財源を調達しても、インフレにならないかぎり、財政赤字は問題ではないという主張だ。ニューヨーク州立大のステファニー・ケルトン教授などによって提唱されている。勿論この考えに対して、主流派経済学者や政策当局者は、異端の学説として強く批判している。
◇マネーがマネーになるのは、人々がマネーとして認めるから
 MMTは、いくつかの理論を根拠としている。一つは、ドイツの経済学者ゲオルク・クナップによって20世紀初頭に唱えられた貨幣理論(「チャータリズム」と呼ばれる)だ。これは、貨幣は素材の価値があるから通用するのではなく、国が価値を宣言するから通用するという考えだ。  もう一つは、20世紀中頃のアメリカの経済学者アバ・ラーナーの主張だ。内国債は、国から見れば債務だが、民間の国債保有者から見れば資産だ。両者は帳消しになる。したがって、「将来時点で、外国に支払いするために国が使える資源が減る」という意味での「国債の負担」は発生しない。この点で、内国債と外国債は経済効果が異なる。
 さらに、ケインズ経済学がある。これは、経済が不完全雇用にあって遊休資源があるなら、財政赤字によって財政支出を増やすべきだとする。MMTが「インフレにならない限り」と言っているのは、「不完全雇用なら」というのとほぼ同じだ。だから、これはケインジアンの理論そのものだ。
◇MMTの考えは新しくない
 ところで、以上で述べた理論は、いまでは経済学者に広く受け入れられており、格別新しいものではない。クナップのチャータリズムは、金本位制が万能と考えられていた20世紀初頭の世界では異端の考えだったかもしれないが、管理通貨制に移行した現代の世界では、ごく当たり前のものだ。  本書でも、「マネーがマネーとして機能するのは、その素材に経済的な価値があるからではなく、政府がそれをマネーとして認めるからではなく、人々がそれをマネーとして認めるからだ」ということを強調した。
 金貨のように素材に価値がなくてもマネーとして通用することは、中世のイタリアの商人たち(=初期の銀行家)が証明したことだ。国家がいくらマネーだと宣言してもマネーとして通用しなくなることは、ジョン・ローの事件、第1次大戦後のドイツのインフレ、ソ連のインフレなどで実証されたことだ。

 ラーナーの考えは、いまでも一般には理解されていないことが多い。財政赤字を家計の借金と同じようなものと見なして、「負担を将来世代が負うから問題」という考えは、マスメディアではごく普通に見られる。しかし、経済学者の間では、内国債が自分自身への借金だという考えは、既に1940年代に確立されており、正統的なものだ。ポール・サミュエルソンは、この考えを、「戦争の費用を内国債で戦後に転嫁することはできない」と表現している。
 ケインズ経済学も、多くの経済学者によって広く受け入れられている。◇財政赤字を継続的な財源とすれば、多くの問題が起こる。以上で述べた限りでは、MMTは「モダン」と称してはいるものの、あまり目新しい考えではない。では、どこが新しいのか?
 それは、財政赤字を、長期的な施策の継続的な財源としていることだ。
 いまMMTが論争となっているのは、アメリカ民主党左派にグリーンニューディール( 地球温暖化対策)や国民皆医療保険などの大型の歳出拡大が必要との意見があり、その財源としてMMTが提唱されているからだ。そして、民主党の急進左派を中心に支持者が増えている。これが、アメリカの大統領選挙で争点となる可能性がある。
 ケインズ経済学で財政支出を増やすという場合に考えられているのは、短期的な需要を調整するための一時的な支出だ。これらは、経済が完全雇用になれば、すぐにやめることが想定されている。ところが、上に述べたような施策は、完全雇用になったからといってすぐにやめられるものではない。

 「インフレにならなければ問題ない」というのだが、政策をすぐにやめられなければ、インフレになる可能性がある。そうなれば、大きな問題が生じる。ケインジアンと見なされている論者までもがMMTに反対を表明しているのは、このためだ。  「インフルにならなければよい」と言うが、過去の歴史を見る限り、それが難しかったのだ。インフレになれば、人々はマネーをは認めなくなり、このシステムは動かなくなる。
 MMTは、単なる仮定の上に成り立っているものでしかない。現実には機能しないのだ。

◇ハーヴェイロードの仮定
 さらに、インフレが生じない場合においても、問題がないわけではない。無駄な歳出が行われる可能性が高いからだ。  イギリスの経済学者ロイ・ハロッドは、ケインズの理論は「ハーヴェイロードの仮定」に立っているとした。これは、財政支出が賢人たちによって決められるということだ。しかし、現実の政治プロセスでは、この仮定は満たされず、大衆迎合的な決定がなされる。
 このことは、ジェイムズ・ブキャナンなどによって、1960年代から70年代に指摘された。ブキャナンの理論はノーベル経済学賞を受けた。
 問題はこのように、純粋に経済的な問題というよりは、政府支出に関する政治的なメカニズムの問題なのである。
 簡単に言えば、増税でまかなうとすれば反対が強くて実行できない政策でも、財政赤字でまかなうとすれば通ってしまうということだ。例えば、増税して戦費を賄おうとしても政治的な抵抗が強くてできないが、財政赤字で賄うことにすれば、負担が意識されないので財源が調達できてしまい、実際に戦争が起きる。**そういえば米国は戦争が好きだね。
こうしたことによって資源配分が歪められれば、将来の生産力が低下する。このような意味において、「国債の負担」が発生しうるのである。

◇MMTは異端の学説だが、影響力を軽視すべきでない
 日本はすでにMMTを行なっているという指摘がある。これは、日本銀行の異次元金融緩和政策によって、大量の国債を市中から買い上げたことを指している。国会の議論でも、こうした指摘が行われた。MMTを主張する人たちのなかにも、そうした指摘をする人がいる。
 ここで注意すべきは、日本の場合、大量の国債が購入されたのは事実だが、まだ貨幣化までは至っておらず、日銀当座預金が増加したままの状態になっていることだ。これは、MMTの主張者が言っていることそのものではない。
 ただし、市中から国債が減少した結果、財政赤字に対する危機感が弱まったことは否定できない。現在の日本でインフレが起きているわけではないが、財政規律が失われていることは間違いない。  第1に、これまでは、金利が上昇すると、銀行保有国債の価値が減額し、これが銀行(とくに地方銀行)のバランスシートで問題を起こすと懸念されていた。銀行保有国債が減った結果、この問題への関心は薄れたように思う。
 第2は、国債利子の支払いや償還金だ。まず金利が低下した結果、新発債の利子負担が減少した。  さらに、既発債についての負担も、つぎの理由で減少した。国債を民間主体が保有している場合、国が支払う利子や償還金は、民間に対する支払いになる。ところが、国債を日銀が購入してしまうと、これらは日銀納付金を通じて国に環流する。だから、国庫にとって負担がないような状態になってしまった。  以上を考えると、今後の日本で、「財政赤字は問題ない??のだから、歳出を拡大(あるいは減税)せよ」という声が強まる危険は否定できない。
◇財源の裏打ちがない社会保障の拡大
 実際、財政赤字縮小への努力は、すでに閑却されている。
 政府は、財政再建目標を立てたが、達成できていない。それにもかかわらず、これが重大な問題だとして議論されているわけではない。
 社会保障制度では、制度を支える財政的な基盤は確立されていないままに、将来の給付が約束されている。年金もそうだ。医療保険もそうだ。
消費税率の10%への引き上げは、これまで2回延期された。また、将来の社会保障費増大の影響を考えると、消費税の税率をさらに引き上げる必要があると考えられる??が、そうした議論は、まったく行われていない。  年金財政について、2014年の財政検証は、保険料率を引き上げなくても、今後の年金財政に問題は生じないとしている。これは、実質賃金が非現実的なほど高い率で伸びると想定されているからだ。
 異端の学説であるからといってMMTの影響力を軽視するのは、危険なことだ。

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MMT(Modern Monetary Theory:現代貨幣理論)というのが新しい理論なんかね?
国がいくら増やしても、貨幣を増刷しても大丈夫という話だね。江戸時代でも金貨の質を落として大量にお金を出回るような策もあったけど。歴史的には貨幣を増刷はどれも愚策でろくな結果を生じていない。
アベノミックス(アベノマスク??) による、日本銀行の異次元金融緩和政策もこの線に既に沿っている。また、コロナ自粛要請に協力した人大量に支出する支援金、一人10万円の協力感謝金も結局財源は国費から。お金はどんどん使おう。足らなければ刷れば良い。何かあまりにも虫の良い話に見えないですか。
勿論、日本が鎖国した小さな国なら当然、こんな政策はすぐに頓挫するはずだ。ところが現在はグローバル社会。お金は世界中を回っている。そして日本は対米従属を是として発展して来た。その後本家の米国の指令とあれば、MMTを持ち上げる経済学者達も大勢いるのだろう。
ドルは世界の基軸通貨。戦後のドルは金との交換レートが決まっていたが、今のドルには絶対的な基準が無い。結局ドルは増刷に増刷を重ね、その都度市場の拡大を伴ってきた。
今、そのグローバル経済に赤信号がともりっぱなしの状態。リーマンショック後の株高の継続、政府機関が大量に買い支えている。米国の財政赤字は日本を抜いてしまったらしい。EU諸国も同様。つまり、MMT理論は現状を肯定するために編み出されたものらしい。

でも、極論するとこんな政府どうなるのだろうか。いくらでもお金を刷れるなら、国民からは税金を取る必要はない。貧乏人は仕事が無くても社会保障で養ってもらえばいい。国政は1%富裕層が仕切れば良い。国は“打ちでの小槌”を持っているので、財政は何の心配もない。これが彼等が目指すユートピアなのか。

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新型コロナウィルスと世界経済

グローバル経済は神話かも知れない。ニクソンによるブレトンウッズ体制破壊以来、金ドル交換が無くなり、米国はドルを無尽蔵に印刷でき世界の富を集めることが可能になる。本来閉じられた市場ならいずれ物価とドルの価格が均衡し、どこかで収束するはずだった。
ところが右肩上がりの経済成長と、グローバル化による市場の拡大のため、この機構が収束を見ずに延命されてきている。この結果対米従属で米国と自由貿易する国が漁夫の利をしめる急速な経済発展を遂げる可笑しな構造が出来上がってしまう。
トランプ ニクソンの宣言はドルの過剰流出を防ぐのが目的だったはずだが、結果としては更に過剰なドルが世界中を巡る結果となってしまった訳です。ドルを無尽蔵に印刷しても皆気がつかないから。
土地バブル崩壊までの日本、今は開放経済の中国、中国の経済規模が米国を上回る時間の問題のようだ。もちろん右肩上がりのバブルが何時までも持続することはあり得ないので、何時バブルが崩壊するかは各国の政策担当者達が最も気にしている点だ。政府による市場へ資金注入も株の下落に対する買い支えももう限界だ。国民には皆「ダイジョーブダー」とマスコミをとおして安心させてはいるが。

習近平 今回の新型コロナウィルスは何故中国で発生したのかは、未だに闇の中。ただ、中国政府がテロリストの仕業と認識していることは確かだ。何者かが中国経済を破壊しようとしている。中国政府も米国政府もこんな馬鹿な真似はしないとは思う。戦争になること必死だから。ただテロリストはどこにでもいそうだ。「心無い人が蝙蝠から感染したネコ科の動物の生肉を食べたらしい?」。そうでも言わないと米中戦争に発展しかねない。
中国政府がこれをテロ戦争ととらえたのは当然。もし、新型コロナウィルスが国中に拡散したら、世界中の国が中国との人や物の流れを止め、中国経済が崩壊してしまう。
新型コロナウィルスは実際には今までのウィルスに比べて特段に危険なものでないことは、2月時点で日本の厚生労働省のホームページにも書かれている通りだ。それに対して武漢市で行われた都市封鎖は異常だろう。特別危険なもので各国も水際対策が必要のようにアピールし、武漢だけで限定的に収束させたように演出した。しかし、新型コロナウィルスがいずれ世界中に拡散しそれは止めようがないことは科学的知見から十分認識しているはずだ。

案の定、世界中に広まり、米国でも欧州でも都市のロックダウンが始まる。多分意図的であろう。医療関係者は、ロックダウンしてもあまり意味がないことは当然認識している。目的は明かに経済封鎖だろう。つまり、意図的なバブル崩壊だ。武漢の場合は、風評被害を中国全体に広めない目的があったが、今欧米で行われている都市封鎖は風評の積極的利用だ。「大勢の人が命を落としている。」「人を見たらコロナと思え」
世界の医療関係者は、国民の6~8割が感染を済ませ、ウィルスが危険なものでなくなるまでは、感染の恐怖は終わらないとの認識で一致しているはずだ。中国だって感染が終わったわけではないだろうし、アフリカやインドだって同じだ。つまり、都市をロックダウンしても解決を先延ばしするだけで何時までも恐怖は治まらない。100年たっても終わらない。ロックダウンして感染者を減少させても新型コロナウィルスは収束しない。経済や社会が破綻するまでロックダウンは解除されない。 医療関係者が出来ることは国民が感染しても安全なように精一杯対策を取ることしかないはずだ。医療関係者の感染が問題視されているが、たいていは軽度なもので治れば安心して現場に復帰できるメリットもある。

マスクマン 結局、新型コロナウィルス問題は経済の問題のようだ。日本も当初は、感染の拡大は防ぐことが出来ないので、多数の国民が感染しても安全な治療が出来るまで、医療崩壊を防ぐ意味で気をつけてくれという態度であった。2月時点での厚生労働省の専門家会議の報告ではそうだ。少なくともオリンピックの延期が決まるまでは、良識的な対応でやって来た。
日本はPCR検査も、限定的にしか実施していないので、実際には本当の感染者がどのくらい存在するのかは分かっていない。PCR検査を増やせば比例して感染者は増える。 どうも東京都もオリンピックをやらないなら欧米並みに都市をロックダウンしろとの欧米からの圧力がかかってきたようだ。すでに、我が国の受けた経済的ダメージは相当なものだ。おそらく、史上最大のバブル崩壊が残されるのでは。もちろんV字回復など夢のまた夢。当然L字回復。社会も経済も大幅に変わる。オリンピックを来年やる等も単なる空約束でしょう。

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新型コロナウィルスを世界にバラまいたのは中国??

新型コロナウィルスの自然発生説、人為説諸説あろうが、諸説あろうがいずれにしろ中国が発生源であることには変わりない。問題なのは世界に広がる人の心に伝染する内なるウィルスの方だ。 しかし、中国政府の武漢封鎖による、外部への流出策は、全力で行ったものであり、故意にバラまいた訳では無かろう。問題は、その後世界に向けた発信が歪曲されたもので、その歪曲にはWHOを始め多くの国も関与している可能性だ。

そもそも、問題が中国国内だけにとどまっていれば、エピデミックであり、パンデミック宣言を出す必要はない。新型コロナウィルスの感染のスタイルは、感染症としてはかなり温和なもので、大多数の人は感染しても気がつかず、人から人へと静かに感染を進め、ある程度クラスターと呼ばれる集団が出て初めて爆発的に猛威を振るう。だから、都市封鎖した後は、ある程度の感染を認め、市民全体が自然の免疫を有するようになって自然と治まるのを待つのが最適な方法であることは、ベストな方法であることは感染症対策の常識であったはずだ。
ところが、中国政府のやったことは、市民にもマスクをかけさせ、外出規制、stay home。 市民にも感染後の恐怖を代々的に宣伝し、全市民を拘束して協力を強制したこと。市民の自由を奪い統制を強めるファシズム的な方法だ。本来の民主主義の国では許されざる暴挙だ。

パンデミックを出す目安としては、感染の致死率が大きいことが必要だろう。致死率は5%前後と推定されている。大多数の人は感染しても気づかない新型コロナウィルスの場合、PCR検査を実施して陽性となったもののみが感染と判定される。PCR検査の実施が少なかった始めも頃の日本は致死率3%強程度らしい。致死率5%は、ペストやコレラと比較すれば著しく小さいが、一般のインフルエンザよりはかなり大きいらしい。 一般に言われるように実際の感染者の数はもっと多いという主張は確かにそうだが、だとすれば本当の感染の致死率は逆に大いに下がり、中国政府のやったことは、明かに過剰演出となる。しかし、問題はこの方法が意図的のG7諸国にマニュアル化されて世界中に広まりつつあることだ。

中国政府の対応は、明かにチフスやコレラなどへの対応と同じ。多分どの先進国も同じような基準かも。防護服の専門の医師達が、特別な車で感染者を移送、隔離。過密な隔離施設で危険な汚染物として取り扱われる。でも、致死率が5%程度なら手当が本当に必要の人の20倍もの人達を収容しないといけない。PCR検査を多数実施した国ほど医療崩壊を引き起こし多数の犠牲者を出している現実を直視しないといけない。PCR検査で陽性となった潜伏期の多くの人は一定期間の後、自然と陰性に変わり抗体を持つ感染拡大の防波堤になってくれる貴重な人達だ。彼等を院内感染で本当に疲弊発症させてしまっては本末転倒だろう。
100人収容して90人が亡くなる可能性のある一般の感染症と100人の内90人以上が回復するか何ら症状の出ない新型コロナは当然異なった対策が取られるべきではなかったのか。

中国政府の真の目的に気がつかないといけない。彼等の目的は、国民に徹底的に新型コロナウィルスが恐ろしい敵であると洗脳すること。マスクやstay homeはそのための手段。PCR陽性者へのいわれなき差別。絶対に感染したくないとの恐怖感。ファシスト達にとっては美味しい密の味。恐怖感を持った国民はリーダーに絶大な信頼感を寄せてくれる。
国民を感染から守っていれば、彼等は何時までも抗体を持てず、マスクやstay homeを続けてくれる。緊急事態の解除は不安感にかられた国民は望まなくなる。この状態永遠に続いて欲しい。

そう考えると今、日本の緊急事態宣言も異常で唐突。オリンピックの延期が決まるまでは、日本の新型コロナ対策は世界で最も成功していた。新型コロナで命を失う人は、95%以上は人一倍防衛本能が強い65歳以上の高齢者。小中学生、高校、大学生、働き盛りの大人たちにマスクをかけての外出自粛促す意味は一つもない。彼等の多くは全く無害な一時的感染者(潜伏期)。いずれ抗体を持って陰性に。静かに感染を進めた方が明かにベターだ。マスクを外し街に出よ。国民の60~80%が感染を終えるまでコロナは収束しないとは言われるが、かといって収束を遅らせて良い理由は何一つない。 Stay homeを叫ぶ者は中国政府への協力者か。彼等はウィルスと共生を図る意図もないし、かといって、ウィルスを根絶(多分不可能)する意図もない。何時までも世界の人々に恐怖感を持ち続けてもらい、その恐怖感を利用した世界征服を目論んでいる。 「the threat of a pandemic has become very real. But it would be the first pandemic in history that could be controlled(パンデミックの脅威が現実味を帯びている。でも、これは史上初めてコントロール可能なパンデミックだ)」 このWHOの言葉、今の中国流の対策を示唆しているのか。中国国民は未だ抗体を持ったものが3%未満だという。これは中国政府の、国民が恐怖感を持ち続け、素直にファシズムに従うための意図的な対策のおかげだろう。つまり今後何時でも爆発的感染拡大の可能性は残っている。 「サルの惑星」という小説がある。国民が未知のウィルスへの恐怖感から、引きこもりを続け脳が退化して猿に狩られて奴隷にされてしまう話だ。SFの世界が現実味を帯びてきている。

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ダボス会議

ダボス会議 世界経済フォーラム(World Economic Forum、WEF)は、経済、政治、学究、その他の社会におけるリーダーたちが連携することにより、世界、地域、産業の課題を形成し、世界情勢の改善に取り組むことを目的とした国際機関。1971年に経済学者クラウス・シュワブにより設立された。スイスのコロニーに本部を置き、同国の非営利財団の形態を有している。

この会議の重要性、日本では余り注目されていないけど、実はこの会議が世界を動かす影の存在らしい。世界のオピニオンリーダ達が会するこの組織、実際の権力は何ら持っていないものの、各国の政治、経済、文化と言った政策に大きな影響を与えている点で無視出来ない。中心メンバーは主にEU諸国であるが、米国の産業界やインド、中国、ロシア、日本?の指導者なども随時参加を要請されたりしているようだ。

スイスのダボスで開催される年次総会、所謂「ダボス会議」が特によく知られており、約2,500名の選ばれた知識人やジャーナリスト、多国籍企業経営者や国際的な政治指導者などのトップリーダーが一堂に会し、健康や環境等を含めた世界が直面する重大な問題について議論する場となっている。また、同機関は東アジアやラテンアメリカなど6~8の地域会議を開催し、中国及びアラブ首長国連邦においても別途の年次総会を開催している。さらに、会議だけではなく、同機関はさまざまな研究報告書を発表、メンバーたちが各業界に関連したイニシアティブに関わるなどの活動を行っている。2011年のダボスにおける年次総会は1月26日~30日に開催された。2012年総会は1月25日-29日に"The Great Transformation: Shaping New Models"というテーマで開催された。2013年総会は1月23日-27日に、創設者クラウス・シュワブによる「地球規模の協力の必要性が今ほど重要な時代はない」との声明を受け、"Resilient Dynamism"というテーマで催された。2014年年次総会は1月22-25日に"The Reshaping of the World: Consequences for Society, Politics and Business"というテーマで催された。2015年年次総会は、"The New Global Context"というテーマで催された。

世界経済フォーラムはスイスのジュネーヴ州コロニーに本部が置かれている。2006年に中国の北京、アメリカ合衆国のニューヨークに、2009年には日本の東京にオフィスを開設した。同フォーラムは公平かつ非営利で、いかなる政治的利益、党利党略や国益とは無縁の組織とされている。国際連合の経済社会理事会のオブザーバーの地位を有し、スイス連邦政府の監督下にある。最高意志決定機関はコフィー・アナン元国連事務総長やクリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事、ヨルダンのラニア王妃ら24名で構成されるファンデーション・ボードである。ミッションは、「世界の現状の改善に向けて取り組む」ことである。

**しかし、温暖化対策(CO2削減計画)やコロナ感染拡大防止対策等は、一見公平かつ人類共通の利益のように装っても、高度に政治的策略が見え隠れすることは否めない。

2009年の5日間にわたる年次総会では、91カ国、2,500名を越える参加者がダボスで一堂に会した。内訳として、約75%がフォーラムの会員の中から選出された経営者であり、会員は世界各国、各産業部門における一流企業1,000社で構成される。 2009年には世界のトップ企業から1,170名以上のCEOや会長が参加した。 その他に世界からの主な参加者として、40名の国家元首クラス、64名の閣内大臣、国際機関の長および高官30名、大使10名を含む219名の公人があげられる。また、市民社会からの参加者として、NGO団体の代表者32名、メディアリーダー225名、学術機関やシンクタンクのリーダー149名、異なる信念を持つ15名の宗教指導者、労働組合組織のリーダー11名を含む432名を超えるメンバーが参加したという。

世界経済フォーラムの運営資金は1,000社に上る会員企業により成り立っている。会員企業の多くは売上高が50億ドル超のグローバル企業であるが、売上高の規模については産業や地域によって異なる。また、会員企業は各業界および国の中で上位に位置しており、それぞれの業界や地域の将来を決定する上で主導的な役割を果たしている。現在、各会員企業は基本的な年会費として5万スイスフラン、ダボスで開催される年次総会へのCEOの参加を対象とした年次総会参加費として2万5,000スイスフランを納めている。インダストリー・パートナーは25万スイスフラン、ストラテジック・パートナーは50万スイスフランをそれぞれ納め、フォーラムのイニシアティブで重要な役割を担っている。
さらに、これらの企業は各産業および国の中で上位に位置しており(一般に数百万米ドルの売上高に基づく、金融機関の場合の基準は資産に基づく)、フォーラムの選考委員会の審査によると、それぞれの産業や地域の将来を決定する上で主導的な役割を果たしている。 インダストリー・パートナーは、建設、航空、技術、観光、食品、飲料、エンジニアリング、金融サービスなど、さまざまな産業を網羅しており、それぞれの産業界に最も影響を及ぼす世界的な課題に目を配っている。
世界経済フォーラムの運営資金は1,000社に上る会員企業により成り立っている。会員企業の多くは売上高が50億ドル超のグローバル企業であるが、売上高の規模については産業や地域によって異なる。また、会員企業は各業界および国の中で上位に位置しており、それぞれの業界や地域の将来を決定する上で主導的な役割を果たしている。現在、各会員企業は基本的な年会費として5万スイスフラン、ダボスで開催される年次総会へのCEOの参加を対象とした年次総会参加費として2万5,000スイスフランを納めている。インダストリー・パートナーは25万スイスフラン、ストラテジック・パートナーは50万スイスフランをそれぞれ納め、フォーラムのイニシアティブで重要な役割を担っている。

さらに、これらの企業は各産業および国の中で上位に位置しており(一般に数百万米ドルの売上高に基づく、金融機関の場合の基準は資産に基づく)、フォーラムの選考委員会の審査によると、それぞれの産業や地域の将来を決定する上で主導的な役割を果たしている。 インダストリー・パートナーは、建設、航空、技術、観光、食品、飲料、エンジニアリング、金融サービスなど、さまざまな産業を網羅しており、それぞれの産業界に最も影響を及ぼす世界的な課題に目を配っている。
彼等の多くは多国籍企業の代表であり、特定の国の利益を代表しない。世界地図を眺めながらトータルの「資本」の効率だけを考える。だから、国レベルでしか考えない人には彼等の真意はなかなか読み取りにくいかもしれない。

今、彼等の主要テーマは「大リセット」。コロナ危機の後には世界の構図は大きく変化する。一旦は今の世界のシステムを大胆に破壊し、一から作り直そうという趣旨らしいが一体どういうことなのか。コロナ感染拡大とその対策とやらで、世界経済は著しく破壊された。現在は未だ収束の目途すら全く立たない中、気が付いたら経済システムも一から作り直す以外の方法は無くなっているかもしれない。
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つまり、本音は米国単独覇権体制の積極的崩壊ということらしい。米国が無尽蔵にドルを発行し、G7や中国が米国に工業製品を売りまくる。労働力は開発途上国がいくらでも安く提供。最後は米国が軍事や金融で他国が設けた分をピンハネし、これで経済を無尽講のように回していく。格差の拡大は進むが、統計上経済はプラス成長。しかし、こんなねずみ講が何時までも続くはずがない。そろそろこのグローバル経済が破綻することが彼等には見えているようだ。米国単独覇権よりも中国やロシアや中東、インドを加えた多極型の世界の方が好ましい。そのためにはグローバルを一旦破壊して、ブロック経済を復活させる方が世界は平和で健全な成長を続けることが出来る。ドルも円もユーロも過剰発行で銀行もマイナス金利の異常事態が継続している。ドルの打ち出の小槌はもう効能が亡くなった。リセットしないと先行きが無い。
世界経済フォーラムは、結局グローバル企業間の情報交換の場であるようだ。だから彼等は一国の利益を代表している訳でない。地球規模の視点で経済を考えている。

経済の話
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ダボス会議2

1月下旬にダボス会議がオンラインで開催されたらしい。この会議は、表向きの話(市民社会の融和や差別の解消、コロナの乗り越え方)など、総論的テーマが並んでいるが、参加者を見れば極めて重要なもののようだ。以下はジャーナリスト田中宇氏の記事から。

1月25~29日に完全オンラインで開催されたダボス会議で主導的な基調演説をしたのは中国の習近平主席だった。このバーチャル会議で、習近平の次に注目されたのはロシアのプーチン大統領だった。そしてその次に、インドのモディ首相や、EUの独メルケル・仏マクロン・EU委員長フォンデアライエンのトリオ。その次のレベルで演説が注目されたのが、南アフリカのラマポーザ大統領、イスラエルのネタニヤフ首相、日本の菅首相、韓国の文在寅、シンガポールのリシェンロン首相だった。その他、イタリアやスペイン、ギリシャといった欧州諸国、ガーナやアルゼンチンなど中南米アフリカ諸国などの首脳もバーチャル演説を配信した。これが、今回のバーチャルダボス会議での国家指導者群の序列である。この情報の信ぴょう性?

 菅義偉(すが・よしひで)首相は29日、シンクタンク「世界経済フォーラム」(WEF)が主催するオンライン会合「ダボス・アジェンダ」で演説し、今夏に予定されている東京五輪・パラリンピックについて「世界の団結の象徴として、世界中に希望と勇気をお届けできる大会を実現する決意だ」と述べ、協力を求めた。
 首相は新型コロナウイルス対策に関し、世界保健機関(WHO)について「科学的な調査・検証が、透明性ある形で着実に実行されることを重視し、積極的に協力していく」と表明。途上国向けのワクチン供給に貢献する姿勢を強調した。  コロナ収束後を見据えた成長産業として「グリーン」と「デジタル」を掲げ、地球温暖化対策やデジタル改革に大胆な投資を行うとした。「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた取り組みにも改めて意欲を示した。(産経新聞)

ダボス会議は、今の国際社会を代表する会議である。世界中の財界人や政治家、業界の有名人たちが参加を切望してきた。ダボス会議での序列は、世界の政治的な序列でもある。今回から、中国が世界のトップになった。そして、それに続くのがロシアやインド、南アというBRICS諸国。その横にEUがいる。米国から中国の傘下に移りつつある東アジアの日韓やシンガポも呼ばれた。これはまさに、08年のリーマン危機後に示された多極型世界の構図だ。**つまり、日本は対米従属一辺倒を止め、アジアのリーダになれということだ。 今回のダボス会議のもうひとつの画期的な特徴は、誰が欠席したか。最大の欠席者は、米国と英国の首脳だった。米英だけでなく、アングロサクソン諸国として米英の親戚筋であるオーストラリア、ニュージーランド、カナダの首脳も欠席。戦後の世界を率いてきたファイブアイズのアングロサクソン5か国の首脳は、全て出てこなかった。欠席の理由は語られていない。米国はバイデン政権ができたばかりで出席する余裕がなかった、という考えは間違い。今回の会議は完全オンライン。首脳が執務室や官邸の部屋で、空き時間に、側近が作った原稿を読んで録画したものを会議主催者のWEFに送信すれば良いだけだ。とても簡単。ユーチューバーなら一人でやれる。それなのに、戦後の世界を率いてきたアングロサクソン5か国の首脳は誰も出てこなかった。米国からは、温暖化対策担当のジョン・ケリーが温暖化対策について演説した。だが、ケリーはバイデンの代わりでない。あくまで温暖化担当として。

今回のダボス会議では中国が主役で、ロシア、インド、南アのBRICS諸国が準主役。BRICSの5か国うち、ブラジルはボルソナロ大統領がトランプびいきで、BRICSや中国と距離を置いているので不参加。だが他の4か国は、ふだん中国と仲が悪いインドも含め、今回のダボス会議に出てきて、協調的な世界を作ることについて演説。BRICSは、米英覇権を代替する多極型世界を構築する方向性の5つの非米大国の集まりだ。今のブラジルのように消極的な国もあるし、インドと中国は対立しているが、それでも米英覇権がドル崩壊などで崩れたとすると、その後の世界を構成できる5か国だ。**ドル崩壊はほとんどの国で既に前提条件になっているようだ。ここにEUと、単独覇権でない北米が入ると、多極型世界になる。今回のダボス会議に、米英などアングロサクソン諸国が欠席し、その代わりに、非米大国群であるBRICSが中国を筆頭に主役を演じたことは、世界が米国覇権体制から多極型体制に転換したことを物語る。

ダボス会議には国家の指導者たちのほかに、世界の大企業経営者群、国連など国際機関の指導者群、欧米などのNGO活動家群も参加する。そのため、国家でなく企業やNGOも重要でないかという反論がありうる。「今の世界を支配しているのは米国や中国といった国家(政府)でなく、グーグルやアマゾン、マイクロソフトといった米国製のネット大企業群だよ。国家しか見ていないあんたは頭が古いね」と反論する人々もいるかもしれない。
確かに、ネット大企業群は、米諜報界(=軍産複合体、深奥国家)の主要部分を握る勢力になっているのは事実。しかし、中国やロシアは、米諜報界に入り込まれていない勢力として台頭している。**つまりそれが強みということか?
ネット大企業群は、既存の米国覇権の世界体制を牛耳っているが、今回のダボス会議は戦後の米国覇権を体現してきたアングロサクソン諸国が全員不参加。ネット大企業群の経営者たちは今回のダボス会議に参加して演説もしているが、米国覇権勢力は全体として今回のダボス会議で舞台の袖の方に追いやられ、主役を中国主導のBRICSに奪われている。日韓も、米国傘下の国としてでなく中国傘下の国としての出場だ。ネット大企業は、米国覇権の後ろ盾がないと、政治的な強さを失い、ただの企業群になってしまう。

米欧や日本など「自由主義諸国」では、企業が国家から完全?(結構国策企業もあるのでは?)に独立している。だが、中国や、その他の中国型の権威主義の新興諸国では、国家が企業を支配している。最近の中国はとくにそれが強く、習近平独裁の中国が、党や政府をしのぐ力を持ちかねない「中国製ネット大企業」のアリババに独禁法違反の罪(濡れ衣?)をかぶせて解体し弱体化している。今後の中国では事実上、中国が唯一最大の「企業」であるといえる。中国の主要企業にはすべて共産党の細胞があり、党が経営を監督する「党営企業」だ。中国ではNGOも党営だ。香港などに、そうでないNGOがあったが、国家反逆勢力として潰されつつある。学者や言論人も党の傘下で、そうでない人々は反逆者として潰される。**実際には共産党の地方の有力者がドンドン粛清されているようだが。ダボス会議や国連のような国際社会の場で、中国(やその他の社会主義、全体主義、権威主義諸国の政権党)は、政府にも企業にもNGOにも化けられるゾンビだ。政府と企業NGOが、往々にして利害の相反する勢力として国際社会に登場する欧米日の自由主義諸国と対照的だ。

中国は、アマゾンやグーグルなどの米ネット大企業群の機能を代替できるものを、すでに国内に持っている(対照的に、日本や欧州などは米ネット企業群の支配から離脱できない)。中国は、アリババの解体に象徴されるように、国内ネット機能を自分の権力下に押し込めている。トランプの米中経済分離策などのおかげで、中国は、米覇権領域の経済システムから独立した「非米経済圏」を世界に確保している。ドルの代わりに人民元で国際決済できる。中国とその傘下の国々は、経済面でも米国覇権に依存する必要がない。軍事的にも、中露が力を合わせれば米国に負けない。米国から経済制裁や米中分離、冷戦を起こされても、中国は非米経済圏を率いて一帯一路に象徴される「もうひとつの世界経済システム」を運営して世界的に繁栄していける。コロナの閉鎖状態のおかげで、米英の諜報機関が中国に入り込んで政権転覆を画策することもできなくなった。

米国は昨秋の大統領選以降、国内政治対立が激化し、政治社会的な不安定が増している。この状態はずっと続く。コロナ大恐慌への経済対策で財政赤字が増え続け、QEが行き詰まってドルが崩壊することがいずれ不可避だ。米国は弱体化しつつある。対照的に、中国は習近平の独裁で安定している。中国は世界の諸大国の中で唯一、経済成長している。コロナは米欧経済に大打撃を与える半面、中国と、その傘下の日本など東アジア諸国にはあまり打撃を与えない。コロナの愚策な都市閉鎖は、米欧だけを自滅させ、相対的に中国の台頭を加速させる。
「中国はいずれ経済破綻する」という日本人が好む予測は、出来の悪い妄想だ。国際社会では今後ずっと中国が台頭し、米国が衰退する状況が続く。今回のダボス会議は、こういった米中逆転的な覇権の状態を踏まえて、中国に主導役をやらせた感じだ。ダボス会議は今後もずっと、中国が主導役をやる。国連も同様だ。

覇権放棄屋のトランプから(不正に?)政権を奪ったバイデンは、米国の覇権体制を蘇生したいと考えている。その目標のためには、バイデンがダボス会議の主役として基調演説し、会議の主催者WEFが立案した「大リセット」のシナリオに沿った話を展開すべきだ。大リセットのシナリオは(表向き)「人類が仲良くしてコロナ危機を乗り越え、温暖化対策など地球環境に配慮した、格差や差別のない協調的な世界を作っていくこと」を語っており、バイデン政権が掲げた(表向きの)目標や戦略と齟齬がない。習近平でなく、バイデンがダボス会議の主役として基調演説をしていたら、トランプからバイデンに代わった米国が覇権国の座に戻ったことの象徴として世界に認めてもらえたはず。だが実際にWEFが立案した大リセットのシナリオに沿ってダボス会議の基調演説を行ったのは、中国の習近平だった。これは中国が世界の頂点に立ったことの象徴だ。習近平は中国語で演説し、中国では全人民がそれを見るよう奨励された。

習近平は演説の中で、人類が仲良くできないのは米国がバイデン政権になっても中国を敵視し、単独覇権をふりかざして(イランやロシアなど)非米諸国を経済制裁し続けているからだ、という趣旨を展開。バイデンが習近平を押しのけて主役になって基調演説していたら「(中露イランなど)問題がある国も含め、世界が協調してコロナを乗り越えて事態を改善していこう」とか、米国=善・中露=悪の構図を喧伝できたのに、米国が欠席して習近平が主役をやるのを黙認したために、正反対の、米国=悪・中露=善の構図が喧伝されてしまった。

バイデンはなぜダボス会議に出なかったのか。それは多分、会議主催者のWEFが、主役として基調演説するのは習近平だと決めたため。くつがえして主役をバイデンに替えることを拒否したからだろう。バイデンが出ると言ったら、ダボス会議の事務局は、米中が仲良く共同主催する構図にするつもりだったかもしれない。だがバイデン政権は、米単独覇権体制を蘇生したい(軍や諜報機関)。ブリンケン国務長官が、そのような趣旨のことを言っている。バイデンの米国は、中国が米国と肩を並べている、もしくは中国が米国より上段にいる状態の国際会議に出席するわけにいかない。**面子の問題か?

ドイツやEU上層部も、今回のダボス会議の開催前、バイデンに対して参加を要請していたようだ。ドイツのメルケル首相は、ダボス会議での演説の中で「米国は(中露などを敵視せず)協調姿勢に戻ってほしい」という趣旨を述べている。メルケルは対米従属で軍産傀儡の人だが、米国の覇権衰退と中国の台頭を見て、米国が中国を押しのけて単独覇権国であり続けるのは無理だと思っている。米国が覇権を蘇生するには、まず中国と和解し、ある程度多極型の覇権構造を容認する以外ない。メルケルなどEUは、ダボス会議事務局とともにそう考えて、バイデンになった米国がダボス会議に参加して、中国の台頭と多極化を容認しつつ、米国覇権の蘇生を演出してほしかった。だが、米国はそのシナリオを拒否した。英国や豪州などアングロサクソン全体が米国の欠席に追随した。**何故なのか?

ダボス会議は、EUが中国を呼んで世界の主役に据え、中国主導のBRICSとEUが仲良くし、そこに日韓など中国傘下に移った国々も入るという「非米同盟」の会合になった。この新たな隠然同盟体は国連を牛耳っており「新たな連合国」と呼べる。対照的に、ダボス会議を欠席した米英アングロサクソン諸国は負け組であり、「新たなコロナ枢軸国(いつまでも年ロックダウンを続ける)」。世界は第2次大戦の状況から、75年後の今、見事に逆転したようだ。

今回のダボス会議は完全バーチャルだった。今年8月には対面式のダボス会議をシンガポールで開く予定だ(コロナで再延期される可能性が大だが)。会議事務局は、シンガポール会議でバイデンと習近平が会談して米国と中国が和解するシナリオを構想し、発表している。だが今回、単独覇権体制の再建に固執して中国と同格で肩を並べることを拒否し、ダボス会議を欠席したバイデンが、6か月後の8月に、中国と和解しつつ多極化したダボス会議に参加する可能性があるのか??(バイデンさんがそうしたくても軍や諜報機関は許さない)。バイデンの米国が、単独覇権国でなく多極型世界の「極」の一つに成り下がることでかまわないなら、今回のダボス会議に出てきていたはずだ。

これからの6か月で、中国はさらに国際台頭を進めるだろう。米国は、国内の政治対立やコロナ対策に追われ、国際的な覇権蘇生の根回しがほとんどできないと各国は予測している。下手をしたら金融危機が再燃する(米国の金融市場は最近、おかしな動きが加速している)。米国は、覇権が低下するほど、多極型の新たな覇権体制内での優位が得られなくなり、多極型に参加するより孤立を許容して様子見した方が良いと考える傾向を強める。もしくは「中国はいずれ崩壊する」とか「中国を制裁して崩壊させる」といった妄想を軽信し続け、単独覇権に固執し続け、しだいに世界から相手にされなくなっていく。バイデンが習近平との和解に踏み出す可能性は、今のところとても低い。米中和解がない以上、中国の台頭と世界の非米化が進行する。

ダボス会議では「大リセット」が語られているが、大リセットは表向きの意味と裏の意味が全く違う。今回のダボス会議では表向きの話(市民社会の融和や差別の解消、コロナの乗り越え方)だけが論じられ、話の内容は建前論ばかりでほとんど無意味なものだった。何が話されたかでなく、誰が主役で誰が欠席したかが重要で、それが大リセットの裏の意味(米国覇権の崩壊と多極化、中国の台頭)を示すものだったようだ」。

経済の話
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格差社会

【格差社会】
 国際援助団体オックスファム・インターナショナルは、スイスのダボスで開催される世界経済フォーラム(ダボス会議)を前に、世界の経済格差にかんする報告書を公表。それによると2015年、世界のもっとも豊かな1%の人たちが保有する資産が残り99%の人の資産を上回り、62人の富豪の資産が世界の最貧層50%(約36億人分)の資産と同じになったという。ちなみに2010年には最貧層50%の資産は388人の富豪の資産に相当していた。富の集中と経済格差はどんどん進んでいるようだ。(2016年1月20日付「赤旗新聞」より)

トマ・ピケティ 【トマ・ピケティが証明したこと】
 トマ・ピケティは、「新・資本論」の作者。旧「資本論」はおなじみのカール・マルクス。ピケティさんは、別に社会主義者でも共産主義者でもなく、資本主義社会の擁護者。しかし、世界中の大量の経済データをつぶさに分析し、世界中どこの国でも経済格差がどんどん拡大している現状を突き止めた。当然このような状態は持続可能なものではなく、何らかの是正をしていかないと大変なことになる。格差があまり広がると社会は不安定になり暴動や革命の原因になる。フランス革命やロシア革命の前夜も格差が相当大きかったらしい。

ところで、     {r>g}…(A).トマ・ピケティの重要公式
 「r」は資本収益率で、「g」は経済成長率。ピケティ氏は15年の歳月をかけて、欧米を中心に二十ヵ国以上の租税記録を過去数百年にわたり分析、株式や債券や不動産などの資産を運用して得られる利益は、一般の人が働いて得られる所得の伸び(経済成長率)を常に上回っていることを証明した。膨大なデータを分析したらしい。つまり資産を持つ豊かな人はますます豊かになり、持たない人(よって自分で働いて稼ぐしかない人)との格差は広がるばかりということに。資本が資本を産むと言う資本主義の原則から行けば、確かにこのようになることは必然とも思えるが、このような状態が持続可能だろうか。

【民主主義が機能不全を起こしている】
 民主主義とは富を社会に再配分する仕組み。最近は「トリクルダウン」という言葉を使うようだが、要するにたくさん儲けた人からたくさん税金を取って、それを貧しい人たちに配分しようという考え方である。でも、これがうまくいかない。なぜなのか? また、ピケティはどうしろと言っているのか??
**トリクルダウン
「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる」とする経済理論であるが、立証されていないため「トリクルダウン仮説」とも呼ばれる。均霑理論とも訳される。その後の経済協力開発機構による実証研究ではトリクルダウン理論の有効性に否定的な結果が出ている。なお、トリクル(=trickle)は水が滴り落ちるの意味。「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざにも近い話でもある。
経済理論として見なければ、このことはある意味真実だろう。消費税を無くし極端な累進課税や厚い社会福祉を実現すれば、富者から貧者へ所得移転が実現でき、実現可能だろう。
ただ、これをすれば日本から資本が海外流出してしまうとか、外国資本が入って来なくなる等、政策の持続可能性が問われそうだ。

 公正な競争の結果として生じる格差を、彼は否定しない。経済成長も重視する。私的財産の保護は、個人の自由や経済効率性を高める上で欠かせない。避けなければならないのは、財産が極端に特定の層に集中することだ。そのために世界規模で資産への累進的課税を強化すべきだと主張。もちろん富裕層の資産家たちは大反対。

  では、為政者(政治家)達は? 極端な格差が持続的な経済成長や企業の発展にとって足かせになるという認識は、世界の政治、経済のリーダーたちに共有されている。アメリカのオバマ大統領も、2014年の一般教書演説のなかで格差是正に言及。国際通貨基金や世界銀行の年次総会でも、所得格差と機会の不平等が議題になる。
 では、グローバル企業家たちは? ビル・ゲイツが世界最大の慈善基金団体を創設したり、マーク・ザッカーバーグが莫大な自己資産を社会貢献活動に寄付したり、ユニクロが難民を雇用したり、というように貧困や格差に無関心ではない。しかし彼らは世界のもっとも富裕な1%の人たちだ。富の偏在が生じる仕組みそのものを変えられない。

【これから世界はどうなっていくのだろう?】
・グローバルな経済格差はどうなっていくと思いますか?
・世界各地でつづくテロや紛争はどうなっていくのでしょう。
・この世界のなかで、私たちはどのような生き方をすればいいのでしょう。

間違いなく、グローバルな世界経済の仕組みをこのまま回して行けば、世界のあちこちで不満が溜まり、不安定な混乱の世の中に。その前兆は既に。どうすればよいのか私たち皆が真剣に考えなければならない課題です。

経済の話
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ベーシックインカム

ベーシックインカム(basic income、BI)とは、最低限所得保障の一種で、政府がすべての国民に対して一定の現金を定期的に支給するという政策。基本所得制、基礎所得保障、基本所得保障、最低生活保障、国民配当とも、また頭文字をとってBI、UBIともいう。世界中で限定的なパイロットプログラムも始まっている。何故か日本を含め欧米諸国で盛んに主張されるように。

既存の社会保障制度とベーシックインカムの考えはどう違うのだろうか?
BIは、基本的に従来の社会保障を廃し是正するための新しい「自己責任による最低限度の生活を保障する施策」と主張されている。広義においては、従来の社会保障の改善・補完のために「無条件で国民に一定の金額を給付する施策」。従来のベーシックインカムと区別するためUBI(Universal Basic Income)と表現されることがある。ベーシックインカムのもともとの意味は国民として最低限のまともな生活を行うための必要な経費との意味だった。
ところが、UBIの考えは超大金持ちにもホームレスの人にも一律に10万円なら10万円と無差別に給付しようという考えだ。
国民の生存権を公平に支援するため、国民一人一人に無定見かつ一律定額で現金を給付するという政策構想。これどう見ても公平とは思えないけど?

生存権保証のための現金給付政策は、生活保護や失業保険の一部扶助、医療扶助、子育て養育給付などのかたちですでに多くの国で実施されているが、公平性への議論と複雑化・細分化による効率性の悪化が絶えない。 ベーシックインカムでは、これら個別対策的な保証を一元化して、平等かつ包括的な一定の収入(ベーシック・インカム)を補償することを目的とする。従来の「選択と集中」を廃止し、「公平無差別な定期給付」に変更するため、年金や雇用保険、生活保護などの個別対策的な社会保障政策は、大幅縮小または全廃することが前提となる。それでは、今までこれらの恩恵を受けていた人々の生活はどうなる。
包括的な現金給付の場合は配給制度であり、国民全員に無償かつ定期的に現金を給付するため社会主義的・共産主義と批判されるはず。

ところが、何とベーシックインカムは自由主義・資本主義経済で行うことを前提にして議論されている場合が多い。当然、解決すべき問題が山積み。
ベーシックインカムの根底には、無知や怠惰といった社会悪の除去という目的が挙げられている。どこにそんなこと言える根拠が。むしろ、古代ローマ市民の「パンとサーカス」の状態に近くないだろうか。 ダニエル・ラヴェントスは、その目的のために法律化されるベーシックインカムは、世帯にではなく個人に対して支給されること、他の収入源から所得は考慮しないこと、仕事の成果や就労意欲の有無は問わないこと、という三つの原則に従わなければならないと主張している。

新自由主義者からの積極的BI推進論には、ベーシック・インカムを導入するかわりに、生活保護・最低賃金・社会保障制度を消滅させ、福祉政策や労働法制を「廃止」しようという意図が根底に流れている。また、新自由主義者の平等観でBIを導入すると、富裕層に貧困層と同じ金額を支給するという悪平等が当然発生する。新自由主義者の平等観は機会の平等ということ。当然結果は極めて不平等。

一方で、この考え方・思想に対しては古代ローマにおけるパンとサーカスの連想から「国民精神の堕落」など倫理的な側面から批判されることがある。また、所得給付の総額は当然膨大なものになり、国庫収入と給付のアンバランスが論じられ、税の不公平や企業の国際競争力の観点が論じられることもある。

財源の出どころの一つは、当然国の借金(国債等)しかなく、これにはMMT(Modern Monetary Theory:現代貨幣理論)が援用されているようだ。要は、必要なお金を国がドンドン印刷すれば賄える。そんなことありかな? そもそも国の行政は国民の税金で賄われている。その国民の必要なお金を国が配給する。資本主義社会崩壊前の最終理論かも知れない。

経済の話
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QE

QEという言葉良く聞く。経済用語だ。欧米も日本も大いにQEをやりまくった結果、どこも国の借金残額が膨大に膨れ上がっているという。特に、世界一の借金大国日本に取っては気になる話だ。最近多くの経済学者が、国の借金は増えても平気なんて書いてあるのを見るけど本当なのか?

量的金融緩和政策(Quantitative easing、QE)とは、市中銀行が保有する国債を準備預金に交換する政策。銀行から見れば政府への定期預金(国債)を日銀への普通預金(準備預金)に置き換えること。金利の引き下げではなく市中銀行が保有する中央銀行の当座預金残高量を拡大させることによって金融緩和を行う金融政策で、量的緩和政策、量的緩和策とも呼ばれる。
**国債とは、国の借金と同じ。銀行から見れば、いずれ時期が来れば利子付けて国が返してくれることになるから定期預金ということ。その定期預金を普通預金(当座預金?)に置き換えるということは、何時でも引き出せる→つまり現金化したと言う意味か。では、もし民間の銀行がそれを全額引き出せば、日銀がその額を支払わねばならないことに。国は国債を発行した以上、その使い道は決まっているはず。つまり、日銀は自前でその費用を捻出することに。つまり新しく紙幣を増刷するということだ。何のことはない、昔からやっている政府による貨幣の鋳造と何ら変わりがない。通貨量が増えればインフレが促進される。だからデフレ対策ということか。

**政策金利(bank rate)とは、中央銀行が、一般の銀行(市中銀行)に融資する際の金利。中央銀行の金融政策によって決められ、景気が良い場合には高く設定され、景気が悪い場合には低く設定される。これによって、景気が良い場合には預貯金やローンの金利が上がり、通貨の流通が抑えられる。景気が悪い場合には金利が低くなって、通貨の流通を促進する意味合いを持たせることになる。
平時であれば金利を下げていけば、経済刺激効果が出て景気は回復するが、深刻なデフレーションに陥ってしまうと、政策金利をゼロにまで持っていっても十分な景気刺激効果を発揮することができなかった。そこで政策目標を金利だけでなく、資金供給量を増やすことで対応した金融政策が量的金融緩和政策である。

市中銀行は日本銀行に置いてある当座預金残高の額に比例して融資を行うことができる。量的金融緩和政策とは、この当座預金の残高を増やすことで、市中のマネーサプライ(マネーストック)を増やそうとする政策である。 それでは、市中銀行が当座預金残高増にもかかわらず銀行から民間企業への融資が増えなければ政策は大失敗ということか。

実は、量的緩和は多くの経済学者の否定的見解も多い。量的緩和は国の借金を膨大なものにする。次世代へのつけは大きい。しかし、多数決原理一辺倒の政権下では彼等は口にマスクをさせられているのが現状らしい。

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銀行が消える?

QEがどこまで持つのか、前代未聞な事態なので予測が難しい。QEが続く限り、世界的なゼロ金利が続く。ゼロ金利の定着は、銀行業の死滅を意味する。 銀行業の基本は、低金利で預金を集めて高金利で貸して、利ざやを儲けにすることだ。ゼロ金利の状態は、利ざやが極端に少ないので、銀行は営業を続けられない。

利ざやで稼ぐ以外に、手数料で稼ぐ方法もあるが、それだけだと従来の巨大な銀行のコストを賄えない。銀行は、日本を含む世界中で、業態をどんどん縮小している。日銀は地方銀行を安楽死させようとしている。銀行がなくなると、紙幣や貨幣の管理をする人がいなくなる。その管理を国営でやると費用がかかりすぎだ。銀行に利ざやで儲けてもらい、紙幣や貨幣の管理もやってもらっていたのが従来の世界だった。

ゼロ金利が定着し、利ざやで儲けられなくなって銀行が消失していくので、紙幣や貨幣の管理コストを減らす必要がある。それで、お金をデジタル化して、紙幣や貨幣を廃止、もしくは流通量を急減させる動きが世界的に起きている。紙幣や貨幣は匿名の資産だが、デジタル化されたお金はスマホの本人確認と結びつけられる記名式なので、誰が誰にいくらどこで払ったかすべて当局の知るところとなり、自由主義の原則に反している。実際にお金のデジタル化をどんどん進めているのは独裁制の中国だけだ。欧米では銀行業界の政治力が強く、銀行が自らの死滅につながる通貨のデジタル化をやりたがらない。しかし、最終的なQEの行き詰まりとドル崩壊までずっとゼロ金利が続くことが確定している以上、すでに銀行業は利ざや稼業という基本のところで歴史的役割を終えており、死んでいるのに生きているかのように振る舞っているゾンビであるとも言われる。

確かに、市中では大手の銀行も支店がドンドンなくなり、ATMすら撤去する動きも。銀行が消える? でも本当に銀行は不要なものだろうか? ゼロ金利を状態の方が遥かに不健全な状態だと思われるのだか。
今、中国はデジタルマネーの世界を目指している。これは国民一人一人のお金の使い道が全部国に把握されたしまうシステム。まさしく銀行業の死滅だ。だから、銀行が発達している先進国ではデジタルマネー化はそんなには進まない。でも、銀行が無い新しい経済システムとはどんなものなのか?

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崩壊する欧米社会

朝テレビでダボス会議の映像があった。Covit-19の世界的リスクとして、英国発の変異種が出たおかげで、危機は当面長引くリスク? ダボス会議は、欧米のいわゆるエリート達が集まって自由に討論する場らしい。要するに賢人会議とでも呼ばれるものらしい。

ところで、グローバル社会の進展の結果、欧米社会は数%の超富裕層とその他90%以上の中間層に分離された隔離社会となっている。勿論、ダボス会議に参加できるのは世界の超富裕層か、その代弁者だけだ。

米国が基軸通貨の米ドルが、金等の等価交換できる物的な基準なく、無制限にドルを刷りまくり、欧州、日本、その後中国もからも安い工業製品を買いまくる。だからこれらの国は繁栄(でも、格差は拡大)。でも、資本は次々により安価な労働力を求めて世界に拡散。

いま、50年前、開発途上国と呼ばれていた国々の中間層の所得は著しく向上。一方先進国の中間層の所得は著しく低下、社会の推進力としての役割すら大きく低下。日本もそうだ。AIやITの発達が彼等の仕事を奪っているのではなく、不必要な邪魔者となってきている可能性すらある。(この点は、Fact Fullnessのグラフを見てもらえば一目瞭然)

ようやく見えて来た。Covit-19の世界的拡散は、欧米社会のエリート集団が意図的な行っている可能性が極めて大だ。延々と続く都市ロックダウンやstay homeは、政府の強権的政治を可能に出来る。多数の中間層達は経済崩壊で職を失い、生活の基盤を失う。そこで国が国民に一人当たり○○の生活資金を与える体制が確立できる。MMT理論とか言われているが。いわゆる一握りのエリートが支配する共産主義(社会主義)政権の確立だ。市民はローマ時代の「パンとサーカス」を求めるだけの存在になる?

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インフレとデフレ

インフレ(inflation)とは、物価が継続的に上昇する状態。通貨の価値は下がる。例えば、りんご1個50円だったのが、翌日には100円になるという状況。
一方、デフレ(deflation)とは、物価が継続的に下落する状態をいい、通貨の価値が上がる。りんご1個100円だったのが、翌日には50円に値が下がる状況。
もっと端的に、需要過剰な状態が続けばインフレ、供給過剰な状態が続けはデフレということ
この定義だけでは、どちらの状態が望ましいとは言えないはずだ。そもそも自由主義経済の原理からは、需要と供給のバランスが取れた時点で物価と言うものは安定するもの。だから、政府は、インフレやデフレに対して何も余計な対策を取らないことはベストなはずである。

景気が良くなると、インフレが起こりやすくなる。インフレ時には、企業の売上が増加し、従業員の給料が増え、モノを買おうとする意欲が生まれる。しかし、物価の上昇以上に収入が上がらなければ、生活は苦しいものになる。しかし、賃金も需要と供給の関係からきまるものなら、国があえて口出ししてはいけない。生活が苦しくなるとモノを買おうとする意欲が低下し自然とインフレは治まるはずだからだ。

ただし、短期間のうちに物価が2倍や3倍になることもあり、これをハイパーインフレと呼ぶ。たった一日で物値段が何倍にもなっては、満足な経済活動も生活も混乱してしまう。当然何らかの対策が求められる。でも、どんな対策があるのか?

ハイパーインフレは第一次大戦後のドイツの例が有名だけど、日本では第ニ次世界大戦後にハイパーインフレに。でも、その後は高度成長に。ドイツでは、インフレに対しては過去の苦い経験から非常に警戒心が強いけど、日本では緩やかなインフレは寧ろ好ましいと考えている国民が多そうだ。

アベノミックスでは、デフレ脱却が旗印だった。でも、本当にデフレ何だろうか。黒田日銀総裁の異次元金融緩和? いわゆるQE(量的金融緩和:quantitative easing)で通貨の大量発行と円安誘導策で、通貨の価値は大幅に下落しているはずである。日本の経済がまともに回っていれば当然、ハイパーインフレになっても可笑しくない。
ということは、大量に発行された通貨が庶民の手に届かず、政府機関や銀行、或いは富裕層の懐に留まったまま塩漬け状態ということだろうか?

日本では、高度成長期の栄光からか、インフレは善でデフレは悪という先入観があるようだ。 たしかに、 物価が安くなるからといって、デフレが良いわけでもない。モノの値段が下がり企業の売上が減少すると、従業員の給与がカットされ、長引けば雇用も不安定になります。
そうなると人々は購買意欲がなくなり、企業の売上がさらに下がります。この状態をデフレスパイラルというらしい。インフレスパイラル(ハイパーインフレ)は、歴史上世界各国で起こっているけど、デフレスパイラルと言う現象は、まだ経験したことが無く、もし生じれば日本が最初ということになる。

でも、企業の売り上げが減少して行けば倒産が増え、企業数が減少すればモノの供給量が減るので自然と需要に見合ったバランスが取れるはずでもある。基本的にモノの供給量が多すぎるのが原因のようだ。大企業を中心とした工業製品分野は海外からの格安製品で売れ行きはどんどん低下、つまり需要の減少が進んでいる。つまり供給側が明かに過剰な状態。一方、農産物やサービス業などの需要は寧ろ増加気味で物価は上昇気味。つまり、産業構造の抜本的転換を図らなければならないようだ。

政府内にはデフレスパイラルを払拭しようとして、インフレ目標を設定する動きもあるが、本当にデフレなのかどうかの判断も必要だろう。世界の貿易構造も大きく変化している。

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OECD

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経済協力開発機構は、国際経済全般について協議することを目的とした国際機関。公用語の正式名称は、英語では"Organisation for Economic Co-operation and Development"、フランス語では"Organisation de Coopération et de Développement Economiques"。略称は英語ではOECD、フランス語ではOCDE。本部事務局はパリ16区の旧ラ・ミュエット宮殿。事務総長はアンヘル・グリア。

1948年に、第二次世界大戦後の疲弊しきったヨーロッパ経済を活性化、救済させるために、アメリカ合衆国によるヨーロッパ復興支援計画を目的としている「マーシャル・プラン」の受け入れを整備する機関として、ヨーロッパ16か国が参加して欧州経済協力機構(OEEC)が設立される。1950年にOEECにアメリカ合衆国とカナダが準加盟国として参加した。

1961年にヨーロッパ経済の復興に伴い、ヨーロッパの西側諸国と北アメリカの2国が、自由主義経済や貿易で対等な関係として発展と協力を行うことを目的として発展的に改組され、現在の経済協力開発機構(OECD)が創立された。

1964年以降、従来の枠である欧州(非共産圏)と北アメリカという地理的制限を取り払い、アジアやヨーロッパの共産圏にも加盟国を拡大した。戦前の「五大国」の1国で、戦後の復興が進んでいた日本は早くからOECD加盟に関心を示し、枠拡大直後の1964年4月28日に加盟した。原加盟国以外で初めての加盟。

冷戦崩壊後
1990年代に入り、冷戦構造が崩壊すると、かつて「マーシャル・プラン」の復興支援の対象として外れていた東欧の元共産圏諸国や、その多くが第二次世界大戦後に独立した新興工業国が加盟するようになり現在に至る。
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日本のマスコミは、OECDが大好きであるようだ。実際にはG7の実施部隊か。OECDがコロナ後の経済見通しを。どう見てもあまりにも絵空事(希望的観測)のプロパガンダ機構にしかなっていない。現実にはOECDという組織が、国連の一機関として何らかの機能を果たしているのだろうか? グローバル世界における化石のような存在なのでは?
下記のような予測されて真に受ける人いる?

1. 感染者の少ない日本の成長はG7国の最下位らしい? 2. 反対に米国は温暖化対策などで経済のV字回復が見込まれる? 3. ワクチンの普及が世界経済回復の起爆剤になる? 4. 比較的早い時期に、経済はV字回復してコロナ前の経済水準に戻る? 5. 感染対策の不十分なアフリカ諸国は今後も経済回復は遅れる?

どうも、OECDは未だに欧米人中心の過去の栄光をいつまでも固守したい人々の集まりのようだ。欧米も日本もコロナが収束しても、元の水準に戻ることはあり得ないだろう。経済構造や社会そのものが大きく破壊されている。そもそも今でも欧米諸国は、コロナの収束を意図的に遅らせようとしている感がある。
世界の大多数の国、インド、中国、ロシア、アフリカなどの国がワクチンを本当に必要としているのか。確かに今は多少感染者が多くても、もうじき収束を見越しているようだ。 いつまでも新型コロナに固執して騒いでいるのは欧米諸国だけ。(2021.03.10)

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資本主義とは何か

資本主義とは何か? 分かるように見せてくれ! 要は極めて抽象的であいまいな概念なのでは? 有名なリンカーンの言葉を借りよう。
「人民の、人民による、人民のための政治 “government of the people, by the people, for the people”」
これは、民主主義の一つの定義だろうか。社会主義も全く同じ理念だね。こんなことローマ皇帝(カエサル他多数)だって、中国の賢帝(唐李世民等)だって言っている。

「資本の、資本による、資本のための政治経済体制“system of the capital, by the capital, for the capital”」
「渡る世間も金次第」。何事もお金と経済が優先される体制のことか? はっきりしているのは、資本主義と民主主義は何の関係も無い2つの概念だということ。

民主主義でない国には資本主義は根付かない? これも全くの空想で民主主義とは呼ばれない(欧米諸国では)中国が今一番の経済大国として台頭してきている。もちろん中国人に言わせれば、本当の民主主義は中国で、米国は多数決原理だけを民主主義と誤解して衆愚政治に陥った単なる愚劣国家ということかも知れないが。 ただ資本主義は、投資と利潤と言う仕組みで、永続的な経済成長を前提としている以上、将来も持続可能という保証は無い。と言うより、現在はその曲がり角に来ていると言うべきだろう。拡大することが前提の理論?そんなことが持続可能なはずはない。

そもそも、世間の人達のために投資(お金を提供)し、皆を幸せにして、本人は更に利潤を得て更に新しい投資を限りなく続けて行ける? そんなおとぎ話のようなうまい話があると信じること事態かなりお人好しな話に見える。でも、いわゆる資本主義の世の中になって世界の人口も飛躍的に増え、食料生産も増加したことも事実かも。 資本主義が良いとか悪いとか言う前に、そもそも資本主義とは一体何なのかもう一度根本から、問い直して見る必要がありそうだ。

**************************** 以下は、経済の超基本から考えて見よう。
Aという部族とBと言う部族がいるとしよう。Aは内陸で米を作り、B海岸で魚を取って生活している。AとBは互いに、自分達の生産物を交換できればハッピーであろう。 だけど、米を作るには田を耕したし、灌漑設備を整備したりする投資が必要だろう。魚を取るにも船や網を整えるための投資が必要だ。新たな資源の投入が必要だ。もちろん労働力も資源の一つ。 ところで、Aの生産物とBの生産物の交換の比率、つまり交換のルールはどうなるんでしょう。米も豊作や不作があるし、魚も豊漁や不漁がある。結局話し合いで双方納得のいく比率で治まるはずだ。互いに相互依存の関係だから一方だけが損ということはない。

ところでこの2つの部族を仲介するCと部族が出現したとしよう。A、B部族が離れて住んでいる場合は特に必要性が高い。C部族の生活の糧は仲介手数料ということだ。当然A、B部族が直接取引するよりも相手側から受け取れる生産物の量は減少する。つまり、C部族はA、B部族から幾ばくかの米と魚を受け取っていることに相当する。

いわゆる商業の起こりだ。ところが商業の基本は安く仕入れて高く売る。だから、C部族は余剰になった生産物を他の部族D、E、F等の交易し別の生産物を手に入れることも可能になる。これ商業資本主義とでも言うものではないか。利潤と言う概念の登場だね。
古代中国の商の民、この頃は貨幣も出来ていたかもしれないがまさにこのような人達だ。

古代日本弥生時代、大陸から鉄を伝えた人達がいた。鉄器を生産するには多大な労力が必要だ。だから鉄器を売って米を買う(物々交換かも知れないが)。たくさん鉄器を売るには、灌漑排水設備や水路の整備に投資、田を増やすことが重要だ。米が一種の商品で貨幣の役割も。米を持って大陸に渡れば今度は鉄製品や鉄鉱石を輸入できる。
このようにして、富と権力を手に入れた人達が出現し、日本は一つの国にまとまっていく。大和朝廷は鉄の力で造られたらしい。
鉄器の生産、これは産業資本主義の始まりとも言えるのではないか。

では、資本主義とは何か? 産業革命以降発明された西欧文明の専売特許ではなさそうだ。人類の文明が始まってからずっと続いている考え方の様な気がするが。

経済の話
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株価変動

株式会社というのは大した発明だった。資本も資材も人材も無くても、知恵のある人間が大勢の人達から少しずつ資金を集めて企業という大きな組織を立ち上げることが出来る。資本主義発展の要として株式市場は大きな役割を果たして来た。株を買うことはある意味夢を買うことでも、そう言う意味では株への投資は資本主義社会では積極的に勧められてきた。では、今若い人たちに株に投資すべきかどうか聞かれたら? 「止めた方が良い。」と言わざるを得ない状況になっている。

株価変動 しかし、リーマンショック以降の世界、と言っても欧米や日本だけかも知れないが、株価の持つ経済的な意味は全然異なったものとなってしまった。現在日本でも、米国でも株式のほとんどは政府機関の投資家が買っており、政府の資金提供で初めて株価が維持されているのが実態。つまり、日経株価の変動は実態の景気を全く反映しておらず、政府の意向だけで決められているからだ。せっかく良い会社を見つけて将来性を見込んで株を買っても、会社の業績とは何ら関係ない要因で株が上下するのでは夢を持つことは出来ないね。

ところで、図は最近の日米の株価。NYダウと日経平均。両者とも代表的な株価の指標。昨年から共に上昇傾向。経済の実態を反映したものだろうか。日本の株価はズバリ米国のコバンザメだった。でも、2月以降その傾向に変化が。NYダウは相変わらず上昇傾向。でも、日本は停滞か寧ろ下がり気味。米国は明かに政府機関の資金注入があることはニュースからも分かっている。ただどちらの政府もコロナ対策で財政難のはずだ。ヨーロッパではどうなんだろう。しばらくは注目して見て行くことが必要だ。

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