動物園にようこそ
ここでは、実際の動物にはさわれないけど、動物について色々なことが学べます。まず、ここで取り上げた動物達のリストを下に示します。クリックしてもらえばそこに飛びます。これからも数を増やしていきますのでお楽しみに。
昆虫館へもようこそや水族館へもようこそ、植物園も面白いも増やしていきましょう。
★動物園にようこそ
★ 植物園も面白い
★ 昆虫館へもようこそ
★ 水族館へもようこそ
★古代の海への大冒険
★恐竜の世界-中生代をのぞいてみよう
★人類の発展
★宇宙のお話
動物たちのリスト
ライオン | ネコ科 | オオカミ | イヌ | ゾウ | サイ | |||
牛(うし) | 馬(うま) | バク | ||||||
コアラ | ハダカデバネズミ | |||||||
コウモリ | クジラ | ラクダ | ||||||
アリクイとナマケモノ | ||||||||
単孔類 | 有袋類 | 飛べない鳥達 | カモノハシとハリモグラ | |||||
変わった動物 | >一番強い動物 | |||||||
ダイオウグソクムシ | ボノボ | テナガザル | ヒヒ | コモドオオトカゲ | オオアルマジロ | |||
ヘビ | ワニ | カメ | ウミヘビ |
両生類 | カエル | アカハライモリ |
裸坊達の部屋
ライオン lion
獅子ともいう。英語はもちろんlionです。ライオンはどこに住んでいるのかな。アフリカのサバンナという草原です。アフリカの東側(がわ)だね。アフリカは広い。北側は大分部が砂漠(さばく)。サハラ砂漠です。西のコンゴの当たりには大密林(だいみつりん;ジャングル)がある。トラはジャングルに住むけどライオンは草原でないと住めない。ただし、トラはアフリカにはいません。古代にはライオンは、アフリカ以外でも、ヨーロッパ、中東(ちゅうとう)、インドあたりまで広がっていたことが分かっている。現在でもインドには500頭余りのライオンが生息している。お正月に見る獅子舞(ししまい)は、ライオンを見たことがない人が伝説をもとに想像してかいたのでしょう。ライオンがもとだけどあまり似てないね。ライオンが今インドとアフリカにいることは、昔はずっとその間の地域にも住んでいたということだね。
写真はインドライオンですが、今では貴重な絶滅危惧種だ。
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ネコ科
ネコ科の動物達はどれも、肉食で獰猛(どうもう)なハンターとしての素質を備えています。可愛い飼い猫もライオンやトラと同じ、食肉目ネコ科という分類に含まれるのです。でも、ライオンもトラも子供の時は可愛いですね。ネコ科の動物には、飼い猫、ヤマネコ、ライオン、トラ、ヒョウ、チータ、ジャガー、ピューマ(アメリカライオン)、ウンピョウ等たくさんの仲間がいますね。
でも、皆さんが良く知っている猫(ねこ)は、食肉目ネコ科ネコ属に分類されるヨーロッパヤマネコが家畜化されたイエネコのことです。ということはヤマネコなんていうのはイエネコとは似ていても別の種類なんですね。ネコ科の動物は獰猛なハンターだから小さくても結構危険だね。
ネコは人に良くなつくため、犬と並んで世界中でペットとしてたくさん飼われていますが、人の役に立つ仕事はほとんどしてないですね。ゴロゴロ昼寝(ひるね)ばかりしていてエサをタダでもらっていい御身分ですね。君たちの中にも今度生まれ変わったらネコになりたいなんて思っている人もいるかな。
ネコが家畜化されたのは、農業が始まって、収穫した穀物(米や小麦)がネズミに食べられる被害が増えたからと考えられています。日本でも江戸時代まではネコの役割はネズミを捕ることです。ハムスターを飼っている人は気をつけて下さい。ネコはスキがあれば捕まえて食べてしまおうとしているはずです。
写真は東武動物公園のwhite tigerです。トラもネコ科の動物ですね。
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ラクダ
ラクダは、砂漠の舟(ふね)とも言われ砂漠地帯ではなくてはならない生き物だったのです。自動車の無かった時代、商人たちはラクダの背中(せなか)に荷物(にもつ)を積んで、東西の貿易(ぼうえき)を行いました。ローマ(今のヨーロッパ)とインド、中国をつなぐ道、シルクロードをラクダで往復(おうふく)したのですね。
これらの人々は必ず砂漠を通らねばならないのですが、水も食料もない砂漠を通過することは大変だったんですね。ラクダは馬と異なり途中で水や食料が無くても、背中のコブに蓄(たくわ)えた養分(ようぶん)を使って何日も我慢して歩き続けることができるのですね。
ヒトコブラクダ
フタコブラクダ
写真は東武動物公園のフタコブラクダです。
ラクダ(駱駝)は、哺乳類・ウシ目(偶蹄目)・ラクダ科・ラクダ属の動物で、西アジア原産で背中に1つのこぶをもつヒトコブラクダと、中央アジア原産で2つのこぶをもつフタコブラクダの2種が現存しています。砂漠などの乾燥地帯にもっとも適応した家畜であり、古くから乾燥地帯への人類の拡大に大きな役割を果たしているのです。
ラクダ科の祖先はもともと北アメリカ大陸で進化したもので、200万年から300万年前にベーリング海峡(その時は陸地として繋(つな)がっていた)を通ってユーラシア大陸へと移動し、ここで現在のラクダへと進化したようです。北アメリカ大陸ではラクダ科は絶滅ししましたが、パナマ地峡を通って南アメリカ大陸へと移動したグループは生き残り、現在でもリャマやアルパカ、ビクーニャ、グアナコの近縁4種が生き残っています。
リャマ
アルパカ
グアナコ
ビクーニャ
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アリクイとナマケモノ
アリクイ(蟻食)は、アリやシロアリを食べることからアリクイ、英語でもアントイーター(anteater)と呼ばれているんだ。アリを食べるため独特の形の口をしているね。ミミズのように細長い舌で、粘着力のある唾液(だえき、つばのことだ)で、餌のアリを舌に粘着させて食べるんだ。もちろん噛(か)まずに丸のみだ。だから虫のように小さな餌(えさ)かペースト状の餌(飼育する場合、そんなに沢山のアリは用意できないしね)しか食べることができない。
オオアリクイ
ヒメアリクイ
***大アリクイ体長1m程度とは大きいけど、ヒメアリクイは15~20cm程度の可愛い動物。****
前足の第3指は強大な鉤爪を持ち、蟻塚(ありづか)を崩(くず)したり、木に登ったり、捕食者と戦う武器として使う。群は作らず、単独か母子で行動する。野生のアリクイは1日に約3万匹のアリを捕食していると言われる。威嚇するときに仁王立ちのようなポーズをとる。
メガテリウム
怒ったアリクイ
今は絶滅してしまったけど、アメリカ大陸には巨大なメガテリウムというアリクイの仲間がいたことが化石から分かっている。ナマケモノの先祖かも。右のアリクイは怒(おこっ)て相手を威嚇しているんだ。でもあまり怖くないね。可愛い感じだ。
アリクイに近い動物にナマケモノがいる。英語ではsloth、ナマケモノという意味らしい。一生懸命生きている動物にナマケモノなんてひどい名前だね。ほとんど一生、木にぶら下がって暮らしている。動きは緩慢(おそいこと)だけど、泳ぐことは得意らしい。生息地のアマゾンのジャングルは雨が多く、しょっちゅう洪水が起こるからね。
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単孔類
カモノハシ
ハリモグラ
単孔類(たんこうるい)は非常に珍しい哺乳類で、単孔というのは一つの穴(あな)という意味。つまり、「おしっこ」と「うんこ」が同じ穴(あな)から出るんだ。おかしいと思うかな。でも鳥さんもそうだ。空を飛びながら君たちの頭の上に「おしっこ」と「うんこ」の混じった白いふん?をポタっと落とすでしょう。更に、単孔類は鳥のように卵を産んで、生まれた子供におっぱいを与えて育てるんだ。でも、鳥にはおっぱいは無いね。でも、この母乳は乳首がなく体の中の乳腺からじわっーとしみだしてくるんだ。だから進化の相当早い時期に最初の哺乳類が誕生したあたりで、枝分かれした動物だろうとみられている。実際約2億2500万年前に、出現したとされる最古の哺乳類のアデロバシレウスは卵を産んでいたと想定されています。
単孔類のなかまは、カモノハシの仲間とハリネズミの仲間の2つしか現存しておらず、非常に希少な存在だ。しかも分布がオーストラリアとニューギニアにしか生息していない絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)。カモノハシは名前の通りカモ(鳥の仲間)の嘴(くちばし)のような口だけど、鳥とは縁もゆかりもない。一方の、ハリモグラ類はくちばしを持っていない。何はともあれこの2つの哺乳類は非常に特殊な生き物であるけど、我々の遠いご先祖様から枝分かれした生きた化石だということ理解しておこう。
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有袋類
君たち有袋類(ゆうたいるい)て何か知っていますか。普通君たちが動物園で見る有胎盤類(ゆうたいばんるい)と異なり、お母さんのおなかの中で赤ちゃんが十分大きくなれないため、未熟な状態で生まれた子どもを、育児嚢(いくじのう)で育てる。育児嚢はお腹(おなか)にある袋で、中には乳首(ちくび)があり、子どもはこれをくわえて母乳を摂取する。恒温動物ながら有胎盤類に比べ体温調節機能がやや低いが、カモノハシ目(単孔類)の動物よりはその機能が高いといわれてます。
有袋類と真獣下綱(普通の哺乳類)とが分岐したのが1億2500万年以上前であるといわれている。1億4000万年前の白亜紀に入ると、西ゴンドワナ大陸がアフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂し、その間に大西洋が成立した。また、東ゴンドワナ大陸は、インド亜大陸及びマダガスカル島と、南極大陸及びオーストラリア大陸に分裂しました。中生代白亜紀末(6500万年前)にはアフリカから南米、南極、インド、オーストラリアの各プレートが離れたとされている。6000万年前には南アメリカの有袋類の祖先が当時陸続きであった南極を経由して同じく陸続きのオーストラリア大陸に移住して様々な有袋類へと進化することとなりました。南極大陸は3500万年前には完全に孤立し、オーストラリア大陸も孤立することとなった。この分裂が、オーストラリア大陸でのその後の単孔類の生き残りや有袋類の独自進化につながることになります。
一般に有袋類はオーストラリアに生息するものがよく知られるが、オポッサムは北アメリカ大陸から南アメリカ大陸にかけて生息します。このオポッサム科の種数は70種以上と、有袋類のなかで最大の成功種です。 有袋類は有胎盤類より先に出現し、その後に現われた有胎盤類により生態系の位置を奪われました。しかしオーストラリア大陸と南アメリカ大陸は他の大陸から遠く隔絶していたため、ユーラシア大陸の有胎盤類はこの2大陸に侵入できず、この地域のみ有袋類の世界が生き残りました。オーストラリア大陸は隔絶状態が続いたために、現在でも有袋類は生態系の重要な地位にあります。しかし、南アメリカ大陸は大陸移動の結果、北アメリカ大陸と陸橋で300万年前頃に接続し、これを通って侵入した有胎盤類によって、有袋類中心の生態系は崩壊してしまいました。 しかし、オポッサム類だけは生き残り、逆に陸橋を通って北アメリカ大陸に進出しています。
有袋類の化石が世界中から見つかることから、有袋類はかつて世界中の広い地域に生息していたことが知られているが、現在では主にオーストラリア区(オーストラリア大陸とパプアニューギニア等)および新熱帯区(南米大陸)にのみ生息し、オポッサム類のみが新北区(北米)に進出しています。オーストラリアでは、競争相手となる他の大形哺乳類がいなかったため、他の地域では見られない多様な有袋類が生息しています。
フクロオオカミ(絶滅?)
タスマニアンデビル(絶滅?)
かつてはフクロオオカミのような大型の肉食有袋類がオーストラリアに生息していましたが、人間が持ち込んだイヌ(野生化したものをディンゴとよぶ)などとの生存競争に敗れてしまいました。フクロオオカミは1936年に死亡した個体を最後に、生存が確認された例はなく、絶滅したと考えられています。同じくオーストラリアの南側の島タスマニア島にいたタスマニアンデビルも絶滅したものとお思われます。
また、長らく他の大陸から孤立していた南米大陸には巨大な犬歯を持った肉食有袋類のティラコスミルスが生息していました。しかし地殻変動によって北米大陸と繋がると、北米に生息していた同じく巨大な犬歯を持つ肉食有胎盤類のスミロドン(サーベルタイガー)が南米に流入し、生存競争に敗れて300万年ほど前に絶滅したと言われています。
→ティラコスミルス
スミロドン
カンガルーはとても面白い。カンガルーの真似(まね)をして動いてみよう。カンガルーはいつも2本足で立っているけど、必ず2本の足をいっしょに動かし、ピョンピョンと飛ぶでしょう。人が歩くみたいに両足を交互(こうご)に動かすことは無いよ。君達も足を縛(しば)って歩いてごらん。こんな移動をする動物他にいないから良く観察してごらん。後ここにはないけど有袋類はコアラが有名だね。
写真は東武動物公園のKangarooです。
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ゾウ elephant
恐竜が絶滅してからしばらくすると、哺乳類が適応放散(てきおうほうさん)と言って世界中に広がります。氷河時代は森林が減少し草原が出現します。それとともに哺乳類もどんどん巨大化して行きます。象(ぞう)もその中の代表選手ですね。でも、ゾウ以外にも大きな哺乳類は色々いたみたいです。
毛サイ
インドリコテリウム
デイノテリウム
毛サイも氷河時代にいた哺乳類。マンモス象と同じころに生きていました。インドリコテリウム(バルキテリウムとかパラケラテリウムとも呼ばれるが同じものかどうか良く分かっていない)というサイの仲間はゾウよりも大きくキリンよりも背が高かったようです。サイの仲間ですが、角はなく、首と脚が比較的長く、体重は約15~20トンに達したと考えられる。これらは最大級のゾウ目であるデイノテリウムを超えています(100万年前にいたらしい)。
マンモス
マンモス象は、シベリアの凍土の中から毛や一部肉のついた化石も発見されていて、現生人類と共存していた時期もある。絶滅の理由は色々と考えられているが、人類が狩り尽くしてしまった可能性も高い。雑煮(ぞうに)にして食べちゃったのか。
日本にも何種類かのゾウがいたらしいが、野尻湖発掘で有名なナウマンゾウが有名。旧石器時代に人間たちが狩りをして食べていたらしい。
ナウマンゾウ
現在生存しているゾウは、おおきく分けて、アジアゾウとアフリカゾウの2種類。アジアゾウはおとなしく人間の仕事を手伝ったり、サーカスの人気者。アフリカゾウはチョット気が荒いようで、家畜には向かないようです。
アジアゾウ
アフリカゾウ
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サイ
白サイ
黒サイ
白サイ、クロサイはアフリカのサイだ。
インドサイ
スマトラサイ
サイ(犀)は、奇蹄目サイ科に分類される動物の総称と言われるけど、サイと言えば鼻の上に角(2本か1本)を持った、走る戦車みたいな動物だ。世界には5種のサイが現生していると言われている。アフリカ大陸の東部と南部のシロサイとクロサイ、インド北部からネパール南部にかけて生存しているインドサイ、マレーシアとインドネシアの限られた地域にいるジャワサイ、スマトラサイの5種だ。今のサイは体毛がないか、或いはとても薄く、寒冷地域には分布していない。 でも氷河時代には厚い毛の生えた「ケサイ」は、厚い毛を持ったマンモスと並ぶ氷河時代を生き抜いた2大成功種だ。どちらも環境に適応し、繁栄した。人間たちが食べつくさなければ、今でも世界中に象(ゾウ)と犀(サイ)は沢山いることになったかもしれない。
ジャワサイ
毛サイ
サイ科の仲間の奇蹄目は、始新世から漸新世(恐竜が絶滅して哺乳類が天下を取るまでの時代)にかけて繁栄し、240属と多様性を誇った成功種だった。サイの祖先たちは、世界中のほぼ全ての地域(可住域)に分布した。特に漸新世には陸上哺乳類史上最大の種(パラケラテリウム)が現れるなど、繁栄を極めています。しかし中新世以降は地球の寒冷化と人類の登場によって多くの種が絶滅し、狩猟と乱獲、農業開発によって、現在の分布になったと考えられています。
アフリカにいる白サイと黒サイは良く似ています。シロサイは体長約4m、体重3ton、皮膚が非常に分厚く硬質で、1.5〜5cmの厚み、格子構造のコラーゲンが層をなしており、あらゆる動物の中でも最硬といわれ、肉食獣の爪や牙を容易には通さないらしい。他のサイも同じだ。まさに歩く装甲車(そうこうしゃ)だね。
サイは始新世前期、約4700万年前に他の奇蹄目から分岐したらしい。角のない小さなサイの祖先のヒラコドン科の種は犬程度の大きさだったが、最大のパラケラテリウム(Paraceratherium)で、体長10メートル体高7メートル体重15トン程度と推定されており、これは史上最大の陸上哺乳類であろうと考えられています。首が長いのでキリンのように木から葉を食べたと思われます。でも、この科が今のサイ科の祖先だと想定されてます。パラケラテリウムは、およそ3600万 - 2400万年前(新生代第三紀の始新世末期から漸新世後期)に、ユーラシアの広い範囲に生息していた、史上最大の陸生哺乳類と考えられています。 インドリコテリウム(上野の科学博物館にあった)とかバルキテリウムと言う呼び方で知られている巨大哺乳類も多分同じものと想定されています。
つまり、今はパラケラテリウムに統一されているようだ。でも、現生のサイとはかなり形が異なっているね。
パラケラテリウム
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牛
右の図は牛の消化器官(しょうかきかん)を表しています。
牛は、草食動物の中でも最も進化して繁栄(はんえい)している種です。イネ科の硬い草でも食べられるように消化器官が特別に進化して、胃が4つもあるんです。その中に特別の微生物を飼(か)っていて、草の中のセルロースという成分を消化してもらうのです。だから牛は微生物がいなくなると草を食べれなくなり死んでしまうんだ。人間には胃は一つしかありません。だけど牛は4つも胃があるので、一度食べた草を胃からもう一度口の中に戻(もど)してモグモグとかんで楽しんでいるんです。
哺乳類は、植物が作った栄養のうちデンプンは消化できますが、良く似(に)た分子のセルローズは消化できません。だからたいていの草食動物はおなかの中に微生物を飼って消化してもらうのです。特に牛の消化器官は特別立派で大きな体な中にものすごく大きな胃と腸がぎっしりと詰め込まれています。つまり、牛は大草原で生き延びるために進化した大型の哺乳類ということです。
オーロックス
ホルスタイン
牛は人類の歴史なかなり初期から家畜化が進んでいたようです。オーロックスという牛は最初に家畜となった牛と考えられています。今の牛と良く似てますね。性格が温和で一日中草を食べている牛は昔から人間のお友達になれたのでしょうね。ホルスタインという牛はミルクをたくさん出すように改良された品種でみなさんが牧場など見るのはたいていはこれですね。
ヤク
アメリカバイソン
上の左側のヤクはチベット高原の気候に適応した牛の仲間。寒い所に適応しているんだね。バイソンはアメリカとヨーロッパにいる野生の牛。気が荒いせいか家畜にはできなかったんだね。
ところで、本当のことを言うと、牛の家畜はそんなに簡単ではなかったかも知れないのです。オーロックスという牛の先祖は、今の牛よりも体は大きくて、草原ではとても強い強者なのです。ライオンでも集団で襲わないと反撃を受けてとても危険。恐竜で言えばトリケラトプス見たなものか。西欧では今でも牛は強いものの象徴となってます。スペイン闘牛士でもオーロックスが相手では勝てないかも。だから牛がどのようにして家畜化されたかは結構謎が多いのです。
アジア水牛
アフリカ水牛
 スイギュウはアジアでは家畜として飼われている。アフリカスイギュウとは違う種類です。アフリカスイギュウの方は家畜化はできませんでした。野生の動物で家畜として利用できたのは極めて限られた種類だけなんです。
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バク獏
分類:動物界→脊索動物門→脊椎動物亜門→哺乳綱→奇蹄目→有角亜目→バク科
バク(獏、Tapiridae(英語))は、奇蹄目に含まれるバク科の構成種の総称。現生種はすべてバク属(バクぞく、Tapirus)に分類される。
分布:北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、東南アジア
体の特徴は、文章で説明するより写真を見た方がいいだろう。
四肢は短く頑丈。前脚が後脚よりも長いという特異な骨格構造を持つ。これは主な生息域には藪(やぶ)が多く、背丈の長い草を掻き分けて走ることに適した形状と考えられている。前肢の指は4本、後肢の趾は3本。通常奇数の指をもつが、バクの各脚の指の数は、前脚が4本、後脚が3本である。
幼獣の体色は赤褐色で、白い斑点や筋模様が入る。この体色も藪の中では保護色になると考えられている。イノシシの子のウリボウともちょっと似ている。
これらの形態が中国や日本に伝わる幻獣の「獏」に似ていることが名称の由来とされるが、むしろ架空の獏こそが本物のバクをモデルとした動物だという説もある。
**獏(ばく)は、中国から日本へ伝わった伝説の生物。人の夢を喰って生きると言われるが、この場合の夢は将来の希望の意味ではなくレム睡眠中にみる夢。悪夢を見た後に「(この夢を)獏にあげます」と唱えると同じ悪夢を二度と見ずにすむと伝えられている。
**有蹄類:奇蹄類と偶蹄類は共に有蹄類という、蹄(ひづめ)を持った草食動物です。
奇蹄類はウマ・バク・サイの3科、23種が知られいる。一方、偶蹄類は、イノシシ、カバ、ラクダ、シカ、キリン、ウシなどの9科、185種。クジラはDNA解析ではカバの近縁とされていますが、偶蹄類と呼べるかどうかは議論中のよう。偶蹄類の進化に伴って、奇蹄類はやや押されているよう。
新生代の第三期中頃までは温暖な気候が続き、大陸には大きな森が広がっていました。始新世まではウマの祖先も、ウシの祖先も森の中を歩き回り、柔らかい葉を食べていました。
漸新世に入り気候が寒冷化してくると、生活環境にひとつの大きな変化が訪れる。広く分布していた森が後退し、代わってイネ科植物の草原が広く分布し始める。
森林と比べると、草原で暮らすには2つの困ったことがあります。それは、草原には身を隠すところがないということと、イネ科の植物は、それまで食物にしていた葉と比べるととても硬く、消化しにくいということです。
また、森林は木の間に身を隠しながら移動していれば敵に見つかりにくい環境でした。草原はずうっと先までひたすら背の低い草が続く場所です。身を隠す木というのは無いか、あってもまばらでしかありません。
従って、草原での生存戦略はごく単純なものとなる。そう、「敵を見かけたら走って逃げる!」ということだね。それは捕食者にとっても同じこと。森の中では待ち伏せ・奇襲の作戦が役に立つけど、草原地帯では身を潜めながら近づいたら、後は走って捕まえなければなりません。食べる側も食べられる側も、走力を向上させる方向に進化。有蹄類の祖先たちも、しだいに速く走るために体のしくみを発達させていきました。
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馬

ヒラコテリウム(Hyracotherium)は始新世(ししんせい)に北アメリカ大陸およびヨーロッパ大陸に生息していた哺乳類。現生するウマ科動物の最古の祖先と考えられており、エオヒップス(Eohippus)という別名(シノニム)でも知られています。和名は「あけぼのウマ」。ヒラコテリウムは約5200万年前にはすでに北アメリカ大陸で生活していたとされ、体はキツネと同じくらい。
馬は、草原が増えるに従って体を大きくし、指の数を減らしていく。現在の馬は1本指で走るんだね。馬の仲間には普通の馬の他、ロバ、シマウマが含まれる。また、ラバはオスのロバと雌の馬との交雑種。
ロバ
シマウマ
****ロバは体は馬より小さいが賢(かしこ)くて働き者だ。シマウマは馬とはいうけど、むしろロバに近い動物らしい。シマウマはどうも家畜としてはうまく行かなかったらしい。*****
馬の家畜化(かちくか)とは、人間が馬を家畜として飼い慣らすこと。ペットとしてではなく、人間の役に立つ存在としてだね。馬の家畜化は紀元前4000年頃に現在のウクライナで始まったと考えられています。多分食肉を得る目的で家畜化されたので、馬の背に跨る騎乗(きじょう)の技術はモンゴルで編み出されたようだ。内燃機関(自動車のことと考えて良い)の登場以前の世界では最速の陸上移動手段であった。
***チョット英語の勉強をしよう。馬は"horse"(ホース)だね。でも、シマウマは"zebra"(ゼブラ)で全然違う。英語を話す人たちにとってはシマウマは馬でないのかもね。ロバは"donkey"'(ドンキー)。このぐらいの英語は覚えておいて損はない。では、竹馬は。"stilts"(スチルツ)。これは私も知らなかった。もちろんこれは動物の馬ではない。2本一組だから最後に"s"がつくんだ。walk on stilts=竹馬で歩くです。
馬が家畜化されたと考えられる紀元前4000年という時期は、ヤギ・ブタ・ヒツジ(紀元前8000年頃に家畜化)や、ウシ(紀元前6000年頃に家畜化)に比べるとかなり遅れている。馬は主にステップ気候の寒冷な降雪地帯の草原に棲息しており、また、ウシ等の反芻動物に比べて消化能力や食性が低く太り難(にく)いため、食肉用の家畜としてはあまり適していなかったためだ。ウクライナの草原地帯に進出した人類は紀元前5000年頃、他の地域から連れてきたウシやヒツジを家畜として飼育していたが、この地域は降雪地帯であり、雪の下にある草を食べる習性のないこれらの動物は人の助けがなければ飢死してしまう。ところが、馬を見れば、蹄(ひずめ)で雪をかきわけて草を食べている。そこで、人類は馬を家畜化する事を思いついたらしい。そう、馬は牛と比べて寒い気候を好む傾向があるんだ。
****左はモンゴル初代皇帝のジンギスハーン、右はコサックの英雄****
でも、馬は食べるためよりももっともっと役に立つことが分かって来る。荷物を運んだり、畑を耕したり。でも、一番重要な利用は自動車の代りだ。馬の背に跨る騎乗(きじょう)の技術はモンゴルあたりで編み出されたようだが、戦争で大活躍。騎兵の登場だね。ジンギスカンのモンゴルが大帝国を築(きず)いたのも、コサック騎兵を使ったロシアが大きな国を作り上げたのも騎兵の活躍があったからだね。
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コアラ koala

コアラはどこの国に行けば見ることが出来ますか。コアラの一番好きな食べ物は何でしょう。コアラはオーストラリアだけにいる珍(めずら)しい動物です。カンガルー、ワラビーもオーストラリアだけにしかいない動物。これらの動物は有袋類(ゆうたいるい)といっておなかにポケットを持っていてその中で子供を育てます。また、カモノハシやハリモグラは単孔類(たんこうるい)といわれるさらに変わった動物でこれもオーストラリア大陸独特のものです。哺乳類(ほにゅうるい)なのに卵を産むのです。動物園で見る他の哺乳類の動物は有胎盤(ゆうたいばん)類といって、お母さんのおなかの中で赤ちゃんを育てます。哺乳類は、トラや象(ぞう)やシマウマなどです。蛇(へび)やワニやカメは爬虫類(はちゅうるい)、カエルは両生類(りょうせいるい)です。ところで、コアラの好きな食べ物分かりますか。ユーカリの葉です。他のものは食べません。逆に他の動物でユーカリの葉を食べる動物はいません。ユーカリの葉には毒(どく)が含(ふく)まれているからです。コアラは腸の中に特別な微生物を飼(か)っていて、ユーカリの葉の毒をなくして、消化を助けてもらっているのです。コアラはユーカリがないと生きて行けないのです。
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ハダカデバネズミ heterocephalus
みなさん。ハダカデバネズミという動物を知っていますか。体は普通のネズミ位の大きさで毛がほとんどなく、皮膚(ひふ)がそのまま見えてきれいなピンク色の体をしています。アリの巣(す)みたいな巣穴(すあな)を地面に掘(ほ)って、ありと同じような社会生活をしているのです。なんせ女王アリならぬ女王ネズミ一匹が群(むれ)全体を支配?しており、子供をつくるのはこの女王ネズミに限(かぎ)られる。他のネズミは働きネズミ、せっせと子供たちの世話をします。昆虫(こんちゅう)ではこのような社会生活はアリのほか、ハチやシロアリの仲間も知られていますが、哺乳類では、ハダカデバネズミとこれと良く似たダマラランドデバネズミだけです。こういう生活スタイルを真社会性と言います。
左;ハダカデバネズミ、右;ダマラランドデバネズミ
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オオカミ wolf
オオカミは犬の先祖(せんぞ)と考えられていて、日本では昔は神様としてあがめられていました。アイヌ等の狩猟(しゅりょう)民族では、今でも神格化(しんかくか)されています。農業を中心に生活している人たちにとっては、オオカミはシカやイノシシなど畑を荒らす動物を狩(か)ってくれるのである程度役に立っていたのですね。明治になってからは、家畜を襲(おそ)うこともあって積極的に駆除(くじょ)するようになり、今では絶滅(ぜつめつ)してしまいました。
ヨーロッパの童話(どうわ)では、「赤ずきんちゃん」、「オオカミと三匹の子豚(ぶた)」、「オオカミと7匹の子ヤギ」などオオカミは悪役で登場しますね。ヨーロッパでは、農業と畜産(ちくさん)が一緒に行われるので、羊やニワトリを狙(ねら)うオオカミは大変嫌(きら)われ者です。オオカミの方だって、森の動物達を人間が狩り尽くしてしまったから、食べ物を求めて人里近くに現れるようになったこともあるのですが。
一方「ジャングル・ブック」や「もののけ姫」などに出て来るオオカミは、人間の子供を育てたりして、感情(かんじょう)細やかな優(やさ)しい面もえがかれていますね。オオカミはお父さんとお母さんを中心に数匹の群れで家族生活しています。「オオカミ王ロボ」は、シートンの動物記に出て来るヒローで、オオカミに気持ちになってかかれています。
オオカミは世界中に分布していて、地域によって少しずつ異(こと)なっています。日本にいたオオカミは日本オオカミと呼ばれます。
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イヌ dog
イヌはずいぶん外見の異(こと)なるいろんな種類の犬がいるね。でも、どれもイヌという1つの種なんだ。上の写真は、とても小さくてかわいい「チワワ」、大きくて怖そうな「ドーベルマン」、人懐(ひとなつ)っこくて優しそうだけど、本当は強い秋田犬。他に、トイプードル、スピッツ、チンなんていろんな名前があるよね。
イヌは、ネコ目(食肉目)- イヌ科- イヌ属に分類される哺乳類の一種です。犬がネコ目というのは犬好きの人には気に食わない分類ですが、進化の系統樹からはこうなるのでしょうか。すると犬と猫は共通の先祖から進化した言うことでしょうか。
皆さんが親しんでいる普通の犬は、古く日本ではヤマイヌ(狼)に対して「イエイヌ」とも言っていた。ということは昔、日本にはオオカミだけでなくヤマイヌもいたんでしょうか。あるいはオオカミとヤマイヌは同じもので地域によって呼ぶ方が違っていたのかも知れません。でも、家犬の先祖もオオカミだったともいわれてますので動物の分類は結構ややこしいですね。
イエイヌは種としては一種しかないのです。体重が100㎏ぐらいある大きな犬も1kgぐらいのコーヒーカップに入ってしまう、チワワみたいな小さな犬も、どちらも同じ犬と言う種なんです。人が長い時間かけて品種改良してこうなってしまったんです。
犬は英語ではdog(ドッグ)。ロシア語では、Собака(サバーカ)、中国語では、狗(ゴウ)。ところで「狗」という字見たことありませんか。そう、鼻高(はなたか)怪人(かいじん)の天狗(てんぐ)さんです。天狗が中国から日本に伝わる前にはどうも犬の姿をした怪物だったようです。中国のインチキ肉屋さん。「羊頭狗肉(ようとうくにく)」という言葉があります。羊の肉は高級で人気があります。店の看板には立派な羊の頭を見せて、客には羊と思わせて、実際には野良犬を捕まえて犬の肉を売るんですね。見掛け倒しという意味にもなります。
また、広義の「イヌ」として海外では、イヌ科に属する動物(イエイヌ、オオカミ、コヨーテ、ジャッカル、キツネ、タヌキ、ヤブイヌ、リカオンなど)をまとめてイヌ言うこともあるようですが、日本ではあまり一般的ではありません。
イヌとネコの共通祖先は、約6500万年前~4000万年前頃にいたミアキスという動物。イタチに似た20~30センチの獣(けもの)で、ヨーロッパから北米にかけて生息していたようです。ミアキスはその後、食肉目という一大グループをつくり、イヌやネコのほか、トラやオオカミ、キツネやタヌキ、クマやパンダ、アザラシやアシカなどへと進化していきます。ネコ目と言わずに食肉目という方が分かりやすいね。どれも肉食動物なんだ。ところがパンダだけは何故が肉食をやめて笹の葉を食べる平和主義者への大変身。
◆そしてイヌは草原へ、ネコは森へ・・・・
ミアキスが登場した新生代第三期の始め頃はまだ森林 が豊かでしたが、第三期の中期、3000万年前頃になると、寒冷化によりヨーロッパや北米の森林が縮小し草原地帯が広がっていきました。そこで、より地上生活に適応した体を持って登場したのがキノデスムスというイヌ科の祖先。一方、森の中に残った者たちはネコ科の祖先になっていきました。草原に追い出されたってことは、当時はイヌの先祖の方が若干弱者だった??でも、森から草原に追い出されていったのは人間様の先祖も同じだぞ。
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両生類 amphibian
皆さん両生類とはどんな生き物か知っていますか。代表的なものはカエルでしょう。君たちが知っているように地球上の陸地に最初に上陸してきたのが両生類ですね。最初といっても脊椎(せきつい)動物としてだ。両生類が後に進化して後に爬虫類や恐竜、哺乳類、鳥類などに進化していく。もちろん、昆虫等はもっと早くから陸に上がって、空も飛んでいたけど。だから、古生代の前半は両生類の天下だったわけで、色々な形の両生類が現れる。でも、カエルは両生類の中では特別うまく進化して生き残っている優等生なんだ。
古生代の石炭紀にようやく陸へ上がって来る脊椎動物の先祖。アカントステガ(左)もイクチオステガ(中)も良く似ていてどっちがどっちが分からない。何、色が違うって。復元図の色なんて作者が適当につけたもので、化石は骨しか残ってないんだよ。でも、その隣のディプロカウルス(右)はかなり個性的だね。この頭の格好どういう意味があるんだろう。
左のエリオップスはよく見る絵だね。尻尾(シッポ)が取れれば少しはカエルに似て来るけど、ピョンピョン飛ぶことは無理だ。水の中に隠れていてエサの動物がやって来るのを待ち伏せ。ワニと似ているね。その右の二つはプリオノスクスというワニに似た両生類。ワニみたいに待ち伏せして獲物を捕らえるんだね。似たような環境で似たような生活していると形まで似て来る。こういうのを収斂進化(しゅうれんしんか)というのだ。プリオノスクスはどうも史上最大の両生類らしい(体長は5m以上あったようだ)。外見からは現在のワニとほとんど変わらない。
左は日本にいるオオサンショウウオ。めったに見つからないので天然記念物に指定されている。なんだか本当に生きた化石みたいだね。日本では間違いなく最大の両生類だ。ほんとに石みたいにじっとしていて、ほとんど動かない。
アカハライモリは、お腹が赤い。この絵はかわいそうにひっくり返されてお腹が上になっているようだ。背中の側は黒いのだけど。
カエル frog
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カエルは、両生類の中では最も大きな進化を遂げた動物だろう。陸上を移動するための重たい尻尾をさっさと失くし、後ろ脚の筋肉を発達させて跳躍する力を獲得した。ゴライアスカエルは世界最大のカエルだろう。アフリカ(カメルーン)に住んでいるらしい。右のオタマジャクシはウシガエルのもの。日本では最も大きなオタマジャクシだ。でも、ウシガエルは戦後日本にアメリカから移入されたもの。食糧難を解消するためだったとか。でも、オタマジャクシは可愛いので食べたいとは思わないでしょう。
カエルはオタマジャクシから体の形を変える。これを変態(へんたい)という。凄いことだね。でも、君達だってお母さんのお腹の中でこんなことが起こっていたかもしれないんだ。
カエルは泳ぐのが得意だ。人が平泳ぎをするのはカエルをまねたのかも。手足に水かきをもっているので結構早いだろう。オリンピックなら金メダルものだね。
カエルも色々な種類がいる。一番左のアマガエルは一番よく見かけるかも。緑色の小さな可愛いカエルだね。その隣の緑のカエルはモリアオガエルという珍しいカエルだ。木の上に泡(あわ)の家を作ってその中に卵を産む。木は水たまりの上にないといけない。卵からかえったオタマジャクシは木の上から水の中に落ちないといけないから。天然記念物になっている。となりのヒキガエルも名前は良く聞くでしょう。でも、最近はなかなか見ることは少なくなった。ガマとかガマガエルともいう。
他にも、ウシガエルとかトノサマガエル、ツチガエルなんていうのあるから自分で調べてごらん。ペットショップに行けば外国の変わったカエルもあるかもね。でも、外国の動物を日本の自然の中に放しては絶対にダメだ。これは犯罪になる。
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アカハライモリ
アカハライモリ(Cynops pyrrhogaster)は、日本の固有種で本州、四国、九州とその周囲の島嶼に分布する。有尾目イモリ科イモリ属に分類される両生類の一種。ニホンイモリ(日本井守)という別名も。そうだ、両生類と言ってもカエルのように尻尾の無い方が後発組でもともと尾を持った方が本流だ。ヒトも尾が退化しているが尾骶(びてい)骨と言う形で痕跡は残っている。カエルには尾骶骨はあるのだろうか。
全長は10cm前後。サンショウウオ類と異なり皮膚がザラザラしている。背中側は黒~茶褐色で、腹は赤地に黒の斑点模様になっている。赤みや斑点模様は地域差や個体差があり、ほとんど黒いものや全く斑点が無いもの、逆に背中まで赤いものもいる。
フグと同じテトロドトキシンという毒があり、腹の赤黒の斑点模様は毒を持つことを他の動物に知らせる警戒色になっていると考えられている。陸上で強い物理刺激を受けると横に倒れて体を反らせ、赤い腹を見せる動作を行う。つまり、素手で触ってはいけない?
イモリは脊椎動物としては、特に再生能力が高いことでも知られている。たとえば、尾を切ったとしても本種では完全に骨まで再生するほか、また四肢を肩の関節より先で切断しても指先まで完全に再生し、さらには目のレンズも再生することができる。アカハライモリについて調べて見たのもTVで再生実験の研究が紹介されたこともきっかけ。
多くの脊椎動物ではこれらの部位は再生できない。ちなみに、尾を自切して再生することが知られているトカゲでも、尾骨までは再生しない。イモリの再生能力は、ヒトの皮膚治療など再生医学への応用を視野に入れた研究対象になっている。
なお、この再生能力の高さは、生態学的研究の立場からは障害になる場合がある。個体識別をするためのマーキングが困難となるため。小型の両生類や爬虫類では様々なパターンで足指を切ってマーキングしたり個体識別(トークリッピング)を行うことが多い、イモリの場合には簡単に再生してしまう。尾に切れ込みを入れても、傷が浅ければすぐに再生する。さらに札などを縫いつけても、やはり皮膚が切れて外れやすく、その傷もすぐに癒えてしまう。この不満は研究者のわがままだね。「イモリの勝手でしょう。」 では、どうやってマーキングするんだろうね。
生態:水田、池、川の淀みなど流れのない淡水中に生息する。繁殖期以外は水辺の近くの林や、クズなどの茂る草地の水気の多い枯れ草の下などに潜むことが多い。本種の成体は繁殖期以外も水中で生活することが多い。ただし雨の日には水から出て移動することもある。冬は水路の落ち葉の下や水辺近くの石の下などで冬眠する。昔は頻繁に見られたようだ。ペットショップでは今でも人気があるか。値段も手ごろ?
ユスリカやミズムシ類などの昆虫を中心に、他の両生類の卵や幼生といった小型生物を捕食。モリアオガエルやアベサンショウウオなど、希少な両生類の生息地では厄介者とされる。
和名の「井守」は、野井戸の中にも生息するので「井戸を守る」に由来するという説や、井は田んぼを意味し、水田に生息することから「田を守る」との意味に由来するという説がある。
名前がヤモリと似ている。しかし、ヤモリ(家守)は爬虫類であること、人家の外壁などに生息し一生を通じて水中に入ることがないこと、変態をしないことなどが、イモリとの相違点である。なお、英語でもイモリnewtは、ヤモリはgeckoで区別がはっきりしているようだ。
繁殖行動
春になり気温が上昇し始めると、成体が水中に姿を現す。オスがメスの行く先に回り込み、紫色の婚姻色を呈した尾を身体の横まで曲げて小刻みに振るわせるなど複雑な求愛行動を行う。このときにオスが分泌するフェロモンであるソデフリン(sodefrin、額田王の短歌「茜さす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」にちなむ)が、脊椎動物初のペプチドフェロモンとして報告されている。メスが受け入れる態勢になると、メスはオスの後ろについて歩き、オスの尾に触れる合図を送ると、オスが精子嚢を落としメスが総排出腔から取り込む。その際にオスの求愛行動に地域差があり、地域が異なる個体間では交配が成立しにくいといわれる。
生活史
メスは、寒天質に包まれた受精卵を水中の水草の葉にくるむように1つずつ産卵する。流水に産卵する種類がいるサンショウウオ類に対し、アカハライモリは水たまり、池、川の淀みなど流れの無い止水域で産卵・発生する。
卵から孵った幼生はアホロートルのような外鰓(えら)があり、さらにバランサーという突起をもつ。幼生ははじめのうちは足も生えていないが、やがて前後の脚が生える。ただしカエル(オタマジャクシ)はまず後脚から生えるが、イモリは前脚が先に生える。外鰓があるうちは水中で小動物を食べて成長するが、口に入りそうな動くものには何にでも食いつくため、共食いすることもある。
幼生は十分成長すると、外鰓が消えて成体と同じような形の幼体となり、上陸する。幼生の皮膚は滑らかだが、幼体の皮膚は成体と同じくざらざらしており、乾燥には幾分抵抗性がある。そのため、上陸した幼体を無理に水に戻すと、皮膚が水をはじいて気泡がまとわりつき、銀色に見えることがある。幼体は、森林内などで小さな昆虫や陸棲貝類、ミミズなどの土壌動物を捕食して3-5年かけて成長し、成熟すると再び水域に戻ってくる。
田園地帯や森林に囲まれた水域では目にする機会も多いが、市街地などの護岸された水域では少ない。市街地での個体数の減少に伴い、2006年には環境省レッドリストでも準絶滅危惧種として記載され、埼玉県のように条例で捕獲を規制する自治体も現れた。他地域でも絶滅が危惧されている個体群は少なくない。
一般的に有尾類は温度変化に弱く、摂餌行動が鈍く、人工環境での長期飼育が困難な種が多い。また、現地で法的に保護されている場合も少なくない。しかし日本のアカハライモリやシリケンイモリは温度変化に強く、きわめて貪欲で、飼育に適し、個体数が多く特に保護されていなかったため、ペットとして日本のみならず欧米でも人気が高まった。餌も数日に一度、エアーもいらない、数十年生きるなど初心者でも簡単に飼える。
ただし21世紀初頭の時点では先述のように保護地域も設定されるようになった。また、産地不明の飼育個体が逃げだしたり個体を遺棄したりすることによる地域個体群への遺伝子汚染が懸念されている。
研究対象
イモリ類は胚発生の実験材料としてもよく用いられる。特に、シュペーマンが胚域の交換移植実験などを通じて、形成体を発見するのにイモリを用いた一連の実験が有名である。
近年では、その再生力の強さに注目して、再生・分化などの研究に用いられることも多い。一度精子をオスから受け取ると半年以上も体内で保持されメス単独で産卵することや、卵が透明な寒天状物質に包まれており、容易に観察できる点など利点は多い。そのため、1994年には、スペースシャトル・コロンビアに本種が宇宙飛行士向井千秋博士とともに搭乗し、微小重力下での産卵、発生の実験と観察が行われた。宇宙旅行をした動物?ヒト以外には犬(ライカ犬)、イモリ、他には?
かつて日本では、イモリの黒焼きはほれ薬として有名であり、販売もされていた。竹筒のしきりを挟んで両側に雄雌一匹ずつを分けて入れ、これを焼いたもので、しきりの向こうの相手に恋焦がれて心臓まで真っ黒に焼けると伝える。実際の成分よりは、配偶行動などからの想像が主体であると思われるが、元来中国ではヤモリの黒焼きが用いられ、イモリの黒焼きになったのは日本の独自解釈による。井原西鶴『好色五人女』巻2、落語『いもりの黒焼き』、映画『いもりの黒焼 (映画)』などに、イモリの黒焼きが登場。
【イモリの再生能力の研究】
両生類の多くは子ども(幼生)のころは高い再生能力がある。しかし、変態して体の仕組みや姿形が変わると、その能力を失ってしまう。例えば、オタマジャクシは生えてきた脚を切っても元に戻るが、カエルになってしまうと、こぶのような肉の塊ができるだけだ。メキシコ原産のサンショウウオのアホロートル(ウーパールーパー)は大人になっても再生する。しかし、変態せず体の機能は子どものころと同じなので、特殊なケースとされる。
イモリだけが変態後も何度も再生できる。筑波大の千葉親文准教授は「イモリの再生能力は特別だ」と話す。
千葉准教授らは今春、大人のイモリが再生する仕組みを突き止めた。日本に広く生息するアカハライモリを調べたところ、変態後に新たな再生能力を獲得していた。
イモリの脚を切ると、イボのような「再生芽(が)」がまずできる。そこから新しい脚がニョキニョキと生えてくる。外見の変化は大人も子どもも同じだが、その中で起きていることは違う。
子どものイモリの体には、幹細胞と呼ぶ特殊な細胞があちこちに存在する。幹細胞にはいくつか種類があり、それぞれ筋肉や骨など決まった種類の細胞になる。これらの幹細胞が傷口付近に集まって筋肉や骨などの細胞に変わり、脚が再生する。オタマジャクシやアホロートルでもほぼ同じ仕組みだ。
一方、大人のイモリでは幹細胞の役割は小さい。千葉准教授らは遺伝子改変技術で筋肉の細胞に目印をつけて調べた。動物の細胞は受精卵のときはあらゆる細胞に変化できるが、いったん筋肉などの細胞に成長するともう別の細胞にはなれない。
切断部分付近では、多数の核を持ったチューブ状の筋肉の細胞が変化してバラバラになり、成熟しきっていない細胞に変化した。「脱分化」と呼ぶ現象だ。しばらくすると、脱分化した細胞が再生芽に移動して増殖し、これらを材料にチューブ状の筋肉の細胞ができていった。
切断という刺激をきっかけに遺伝子の働きが変化し、脱分化が起きたとみている。iPS細胞は複数の遺伝子を導入することで脱分化を起こし、あらゆる組織や臓器に変化できる能力を持つ。大人のイモリの体内ではこれと似た現象が起きているようだ。
ただ、脱分化した細胞はiPS細胞のように様々な種類の細胞に変化できるわけではない。実験では、筋肉の細胞は脱分化した後に再び筋肉の細胞に育った。骨や神経などの細胞も同じように脱分化しているとみられる。
先行する目の網膜の研究では、再生に関係する遺伝子が特定されつつある。筑波大と宇都宮大学などのチームは、Pax6という遺伝子が網膜の再生に欠かせないことを突き止めた。脚でも遺伝子の解析を進める計画だ。
基礎生物学研究所なども別の種類のイモリを使って再生能力の仕組みを探る研究を進めている。解明されれば、人の体から今まで隠されていた再生能力を引き出せるようになるかもしれない。
医学系の研究者もイモリに注目している。鳥取大学のチームはマウスとイモリを比べ、心臓が再生する仕組みの解明に取り組んでいる。こうした研究が進めば、将来は体外で臓器や組織を作って移植しなくても、事故や病気で失った手足や臓器の機能を取り戻せる可能性がある。
イモリの再生能力を調べる研究はがんの予防にも役立つかもしれない。がんは細胞が異常に分裂・増殖し続ける病気で、人間でがんにならないのは細胞分裂しない心臓や神経くらいだといわれる。
大人のイモリは切断した体や臓器を再生するときに多くの細胞が必要となり、ものすごい数の細胞分裂をくり返す。ふつう、分裂するほど細胞はがんになりやすくなるが、イモリの体はがんにならないといわれている。異常な細胞を取り除く機能があると研究者はみている。
イモリの再生研究を進めることで、再生医療やがん研究が変わるかもしれない。千葉准教授は「人で応用できるようにするのが最終目標だ」と意気込む。
植物は失われた体を再生する能力を持っている。例えば、挿し木で増やせるのは、いったん枝に分化した細胞から根が再びできるからだ。水中にすむプラナリアという原始的な生物は体を半分にしても2匹に再生する。
脊椎動物では、イモリやアホロートルのような尾がある両生類は再生能力が高い。トカゲはしっぽが切れてもはえてくるが、再生するのは1度だけ。骨や神経は元通りにはならない。人間やマウスなどの哺乳類は手足が再生する能力はない。しかし、胎児のころは高い再生能力がある。様々な組織や臓器のもとになる幹細胞が体の中に多数存在するからだと考えられている。
【アホロートル】
昭和の終わりごろ、日本でブームを巻き起こした「ウーパールーパー」もこの仲間?。名前が差別っぽいとかでいつの間にか名前を変えられてしまったらしい。
かすかに笑っているかのように見えるこの両生類の本当の名は、アホロートル(メキシコサラマンダー)だ。25センチ程度の小さな体に、恐るべき再生能力を秘めている。謎解きの鍵を握るゲノム(全遺伝情報)サイズは、ヒトの10倍を超える。科学者は今年、その情報をついに解読した。
ヒトはけがをすると血を流し、やがて血液中の血小板が傷口に集結して血が止まり、そのうち皮膚が再生して傷が見えなくなる。しかし、この能力はある程度軽微な傷に限定される。
それに比べて、自然界には体のパーツを切り取られても再生する生物がいる。イモリの尻尾切り、数百回も切られてミンチ状になっても復活する扁形(へんけい)動物のプラナリアなどが有名だが、アホロートルも非常に高い再生能力を持っている。このことは科学者の間では古くから知られており、その仕組みなどを研究するために1864年から実験動物として繁殖されてきた歴史がある。
アホロートルは、自然界では幼生の形のまま成熟する。ネオテニーという現象で、このため基本的には生涯を通じ、外えらをもっている。
彼らの四肢は、切られたり共食いにあったりしても再生する。四肢だけでなく、心臓や目の水晶体、脊髄までも再生できる。
なぜ、これほどまでに高い再生能力を持っているのか。その分子的メカニズムはどうなっているのか、いったいどのような進化をしてきた結果なのか。アホロートルをめぐる多くの謎を解く鍵は、巨大ゲノムが握っている。
ゲノム解読は再生能力解明のスタート地点にすぎない。研究チームはその配列を分析した結果もあわせて公表している。
この結果から、少し不思議なことが見えてきた。ゲノム編集技術を応用して調べたところ、「Pax3」という遺伝子がなく、「Pax7」という別の遺伝子がその役割を担っていることが判明した。Pax3は脊椎動物が受精卵から発生する際に必要とされる遺伝子で、なぜPax7に肩代わりさせているのか疑問が残る。
謎の解明はこれからだが、高スペック再生能力の解明という点においては、トンネルの先の光が見える段階にたどり着きつつあるのではないか。再生能力の高いほかの生物もゲノムサイズは大きく、詳細に比較すればいろいろなことが分かってきそうだ。例えばイモリも約200億の塩基対という大きなゲノムを持っている。イモリやプラナリアとの比較研究などを進めることで、再生能力の解明や、より質の高い再生医療につながるかもしれない。
ヘビ snake
みなさんは蛇足(だそく)という言葉を知っていますか。余計(よけい)なことという意味です。中国の昔の話です。
楚(そ)という国の人が先祖(せんぞ)を祭(まつ)る行事(ぎょうじ)をして、召使い(めしつかい)達に酒(さけ)を与(あた)えました。召使いたちは相談しました。「おおぜいで飲(の)むには足りないが、一人で飲むには充分(じゅうぶん)ある。地面に蛇(へび)の絵を描いて、一番先にできた者が酒を飲む事にしよう」。一人の蛇が真っ先に完成し、その男は酒を引き寄せて飲もうとして、左手に杯(さかづき)を持ち、「私はまだ足を描き足す余裕(よゆう)がある」と言って右手で蛇の絵に足を描き出したが、それを描き終わらないうちにもう一人が蛇を描(か)き上げ、杯を奪い取って、「もともと蛇に足はない。そなたに足を描けるわけがない」(蛇に足を描いたら、それはもう蛇の絵ではなくなり、描いた男の勝利は無効になる)と言って酒を飲んでしまった。おかげで、蛇に足を付けた男はついに酒を飲み損なってしまった。このことから「蛇足」とは、わざわざ余計な事までしてしまう意味の熟語となった。また、物事がうまく行っている時に、調子(ちょうし)に乗ってやたらに手を出すべきではないという教訓にもなっています。
この話も蛇足(だそく)かもしれませんが、ヘビは足がないことが最大の特徴(とくちょう)です。ヘビは爬虫類(はちゅうるい)です。両生類から進化したヘビの先祖も足があったはずです。トカゲの仲間が地中あるいは水中で生活するようになった時期があり、手足が退化したのだろうと言われています。でも、アシナシトカゲ(爬虫類)やアシナシイモリ(両生類)もいることが知られています。他にヘビ以外に脚がない動物はいますか。ミミズも足がないね。ヘビといえば「長い体」の次に「毒」が連想され、実際、有毒な爬虫類の99%以上はヘビが占めていると言われる。全世界に3000種類ほどいるヘビのうち、毒を持つものは25%以上。威嚇もなく咬みつく攻撃的で危険な毒蛇もいるので、不用意に近づくのは大変危険です。
ヘビは世界中に分布しておりたくさんの種類がありますが、最大のものはアミメニシキヘビとオオアナコンダで長さは9m位、体重100kg程度のものもいるらしい。日本にいるヘビは、アオダイショウ、ヤマカガシ、毒蛇(どくへび)のマムシ、沖縄の毒蛇ハブ、ウミヘビ等。海外の毒蛇ではコブラ、ガラガラヘビ等が有名。
アミメニシキヘビはインドや東南アジアに生息(せいそく)している。毒は無いのでペットとして飼育されることもある。食べる人もあるようで鶏の肉に似ているとか。大蛇とは大きな蛇のことです。ニシキヘビ、アナコンダ、ボア等が大蛇ですね。
オオアナコンダもアミメニシキヘビに負けずに大きな蛇です。南アメリカ大陸北部 アマゾン川流域に分布する。ボアと言う呼び方もあるけど、 オオアナコンダもボアの仲間らしい。
ガラガラヘビは南北アメリカ大陸に生息する毒蛇。尻尾に楽器を持っていて、ガラガラと音をさせるのでガラガラヘビと名前がついた。英語ではrattlesanakeという。ガラガラヘビのことです。
コブラも、猛毒。頭の部分が平べったい独特の形をしているね。インドでは蛇使いがコブラに芸をさせている。危なくないように毒牙(どくが)を抜いているのかもしれない。
ハブは沖縄の蛇だ。いきなり襲(おそっ)てくることがあるから危険な蛇です。沖縄ではこの蛇を駆除するためマングースというイタチのような動物を移入したけどこれがまた増えすぎて鶏などを襲うので困っている。マングースとハブの対決ショーなんかあるけど、自然界ではマングースだって危険なハブには近寄らない。確かに一緒に檻(おり)に入れられると、マングースは簡単にハブをやっつける。
マムシは、日本本土の毒蛇。北海道から九州まで生息している。ハブよりは小さく毒は少ないと言われるが、野外を散策するときは気をつけた方がいい。
ヘビがどのように進化して足を失ったのかはよく分かっていないらしい。有鱗目(ゆうりんもく)というトカゲの仲間の一部から進化したと考えられています。1億4500万年前から1億年前の白亜紀(はくあき)前期頃出現したのだろうと推定されています。
四肢を失う進化(退化)自体はそれほど珍しいものではないようです。両生類にも無足類と言うのがいます。現生のトカゲ類においてもアシナシトカゲやヒレアシトカゲのように四肢が無いかほとんど無いいくつかの群があります。鳥類ではモアが前肢(翼)を失い、哺乳類ではクジラやイルカの後肢が退化しています。
地上での移動方法にはいくつかの種類があります。代表的なのは以下のものです。
1.蛇行
2. 直進(腹筋を動かして直進する)
3. 横這い(上半身を移動する方向へ持ち上げた後、下半身を引き寄せる(サイドワインダー)。
体形に合わせて内臓も細長くなっており、2つの肺のうち左肺は退化している。原始的なヘビほど左肺が大きい傾向にある。 蛇は片肺運転なのか。
視力は人間などに比べると弱く、現存する種にも目が退化したものは多い。ただし、立体的な活動を行う樹上棲種についてはこの限りではなく、視覚が発達し大型の眼を持っている種もいる。
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コウモリ bat
哺乳類(ほにゅうるい)で空を飛ぶことが出来るのはコウモリだけでしょうか。ムササビもモモンガも木から木へ上手に飛ぶことは出来ます。でもコウモリみたいにパタパタと羽(は)ばたいて長い時間飛ぶことはできませんね。コウモリの羽根は鳥の羽根とはずいぶん異なっていますね。みなさんはコウモリ傘(かさ)を知っていますか。普通みなさんが使っている傘(かさ)です。金属(きんぞく)の細い骨に布が張ってあるあれです。昔、傘の色は大体黒だったので傘を広げるとちょうどコウモリが羽根を広げたようになるのです。
恐竜がいたころには、空は翼竜という空を飛ぶトカゲが支配していました。ケツァルコアトルスというプテラノドンの仲間は羽根を広げると12mもあったことが化石から分かっています。ところで、コウモリの羽は翼竜の羽とよく似てますね。鳥の羽とはチョット違いますね。恐竜や翼竜が滅びて、鳥類が増えていくその合間を利用してコウモリは進化したらしいですね。コウモリは世界中で見られますが、人のいる場所ではあまり見られませんね。人間が一番の天敵(てんてき)なのかもしれませんね。コウモリも環境が良ければ、巨大なコウモリへも進化できたかもね。そんなコウモリならエサは蚊(か)等では足りないので、凶暴な肉食獣になっていたかもね。でも、コウモリは夜暗い時に活躍するのであまり目立たないけど、世界中でかなり繁栄(はんえい)している動物なのです。
ムササビ
ケツァルコアトルス
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ワニ crocodile, alligator
日本において「ワニ(鰐)」は、肉食性で水中生活に適応したワニ目の爬虫類の総称で、ワニ目は、「クロコダイル」「アリゲーター」「ガビアル」の3つの科に分類されます。英語では、crocodileと alligatorとの両方を使い分けています。ここで笑い話。「アメリカから日本に来た少女、日本に来て“Thank you”の意味で“ありがとう”と日本語で言いたくてワニをイメージして「アリゲーター」→「アリガトー」と覚えていたのですが、お菓子をもらって嬉(うれ)しくなって、「おー、クロコダイル、クロコダイル」と連発したそう。言われた方??ですね。アメリカの人、ワニを見てドッチがドッチなのか本当に分かるのでしょうかね。良く似ていますね。
ナイルクロコダイル
「クロコダイル」の代表種はイリエワニやナイルワニといった大型の種で、「ワニ」の中でも最も獰猛(どうもう)な種類とされています。河川や湖、池沼、湿原などの淡水域だけでなく、種によっては汽水域や海洋にも生息し、アフリカ大陸、オーストラリア大陸北部、南北アメリカ大陸、ユーラシア大陸南部、インドネシア、キューバ、ジャマイカ、ドミニカ共和国、ハイチ、パプアニューギニア、フィリピン、マダガスカル西部などの世界各地に分布しています。日本で単に「ワニ」といってイメージされるのはほとんどがこの「クロコダイル」の種類で、人や家畜を襲う「人喰いワニ」とされるのも「クロコダイル」です。
アメリカアリゲーター
「アリゲーター」の代表種はミシシッピワニとも呼ばれるアメリカアリゲーターで、「クロコダイル」の構成種と比較すると温和な種類といえます。河川や湖、池沼、湿地などの淡水域に生息し、南北アメリカ大陸、中華人民共和国の長江下流域に分布しています。
「クロコダイル」と「アリゲーター」の外見上の最大の違いは頭部で、「クロコダイル」はV字型に先端が尖った口を持っていますが、「アリゲーター」はU字型に丸くなっています。カイマンというワニはアリゲーターの仲間。ペットとして飼われているものもおおい。
インドガビアル
もうひとつの科である「ガビアル」はインドガビアル1種のみで、魚を捕らえるのに適した細長い口が特徴です。クロコダイルの仲間という説もあります。とんがった口の形が独特ですね。
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クジラ-鯨 whale
クジラは、魚ではないですね。みんな知っていますか。海にすむ哺乳類です。少し小さいけどイルカもクジラの仲間です。海にすむ哺乳類他にも知っていますか。アシカ、オットセイ、アザラシ、セイウチ、トド。これらは少しですが陸に上がって歩くことが出来ますね。正確には歩くというより赤ちゃんのハイハイみたいなものですが。他の陸の動物達と違って自分の体を地面から持上げることが出来ないのですね。
シロナガスクジラ
これらと違って、クジラはもっと魚に近い形をしていますね。昔の人達は、クジラは魚の仲間と思っていたようです。では、魚との違いはどこにあるのでしょうか。まず、魚はエラ(鰓)で呼吸をします。水の中に溶(と)けている酸素を取り入れるのです。それに比べてクジラは、肺(はい)で呼吸(こきゅう)をします。私達人間と同じです。どんなに長いこと水の中にいても、必ずいつかは水面に出て来て呼吸をするのです。その時にクジラの潮吹きがみられるのですね。クジラが息をする時に一緒(いっしょ)に海水を吐(は)き出すのです。
また、魚は尾びれを、左右に動かして進みますが、クジラは尾びれを上下に動かして進みます。みなさんは、水泳でバタフライという泳ぎ方を知っていますね。こんな感じで泳ぐのです。
マッコウクジラ
クジラの先祖は、カバのような動物であったと考えられていますが、長い進化の歴史を経(へ)て、体の形が大幅に変わってしまいました。
鯨は音を使って互いに会話をするということが研究されています。そのうち研究が進むと人間とクジラが会話できるようになるのではと期待されています。
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亀カメturtle
亀(かめ)という漢字書けますか。カメは英語でなんて言うの。英語の定義では、カメ全般が「turtle」と呼ばれ、そのうち陸亀(リクガメ)を「tortoise」と呼んで区別します。セーターなんかで首の長いの「タートルネック」なんて言いますね。カメは、ワニや鳥、恐竜などと同じ時代から生息していてすでに今の形で生き続けています。また、色々な種類のカメがいます。
ゾウガメはリクガメの代表だね。あなたは、ガラパゴスゾウガメを知っていますか。記録では、体重400kgを超え、体長は1.87mほどに達するようです。名前の通り、ガラパゴス諸島の固有種です。ガラパゴスはエクアドル領で、大陸と陸続きになった歴史のない諸島です(ずっと離れ小島だったわけ)。そのため独自に進化した動物が多いことで有名です。ガラパゴスゾウガメは植物食で、サボテンや草、葉、地衣類、果実などを食べています。彼らは水分のほとんどを露や樹液などから補給しているため、水なしでも6か月以上生きることができます。体内の脂肪を分解すると、副産物として水が生じ、飲まず食わずでも1年ほどまで耐えることができます。また代謝が非常に遅いことも特徴です。
ワニガメ
ワニガメは、名前のとおりワニのように大きな口を持ったカメで、英名もAlligator snapping turtle(ワニのように咬みつくカメ)となっています。ペットとして輸入されて日本国内に持ち込まれました。しかし成長すれば1メートルほどにもなるので飼育は困難で、野生化した個体が定着してしまい、現在大きな問題になっています。口の中には小さくて細い、鮮やかなピンクをしたミミズのような舌があります。ワニガメは水中でこれをまるで小さな生き物かのように動かして、近寄る魚を捕食しています。ワニガメは産卵の時以外は常に水中にいます。しかも綺麗な川ではなく、池や沼のような濁った場所を好みます。つまり、人間のほうからそういった池や沼の中に足を入れなければ、絶対に接触しないわけです。もしワニガメを見かけたなら絶対に手を出さず、警察に連絡するようにしてください。ワニガメは自分の体より大きなワニ以外に天敵がいません。つまり日本では完全に無敵というわけです。
ウミガメは水族館で見かけますね。大変泳ぐのが上手です。でも砂浜歩くことは大変です。卵を産むために砂浜にやって来るウミガメは本当に大変そうです。やっと産んだ卵を鳥や人間たちに食べられたりしてウミガメはずいぶん減ってしまったらしいです。生まれたばかりのウミガメは小さな体で一生懸命砂浜から海に向かって歩きます。無事に海までたどり着いて欲しいですね。
ペットして飼われることが最も多いのはミドリガメでしょう。ミドリガメは20~30年は生きるとされる、とても長生きな動物です。一所懸命に泳ぐ姿や気持ちよさそうに日向ぼっこをする姿などは見ている者に癒(いや)しを与えてくれます。ここで、ミドリガメの上手な飼い方を調べて見ましょう。
1.まず、適当な大きさの水槽が要(い)ります。水槽のレイアウトは基本的に水場と陸場の二つを作りますが、幼体と成体では微妙に違います。幼体ではやや水場のほうを広くしま
成体ではちょうど半々くらいのレイアウトにします。また子ガメは泳ぎが下手なのであまり水をたくさん入れません。溺れてしまう事があります。甲羅が隠れるくらいでちょうどいいくらいでしょう。
2.カメは変温動物なので動き出すためには日向ぼっこして体を温めることが必要です。体を乾かせて日光浴のできる陸地は必ず作ります。これはレンガやそこいらの石を使えばすぐにできます。その際に気を付けることは、ミドリガメが登りやすいように端っこを斜めにしてあげることです。段差がありすぎて登れないことがあると体力を消耗してしまいます。
また、ミドリガメが安心できるように隠れられるスペースも作っておくといいです。水草を浮かべてシェルターにするのもレイアウトが格好良くなりなかなか風流です。
3.水替(か)え
水深が浅い場合は水のろ過装置を付けられませんが、ある程度深いのであればろ過装置を付けたほうがよいでしょう。付けない場合は毎日水を交換しなければなりません。
4.飼育ゲージ
ミドリガメは成長するにしたがって体が大きくなりますから、それにあわせて飼育ゲージも大きくしていきましょう。また、なるべく広い容器で買ってあげましょう。
5.ミドリガメの餌(エサ)
ミドリガメは雑食性で、人間の食べるものなら比較的何でも食べるようです。ただし、お菓子やカマボコ・ハムなど糖分や塩分の多いものを与えるのはやめましょう。
6.ミドリガメの餌の与え方
餌は決まった時間に与えましょう。生後一年目までの子ガメは1日1回カメの頭と同じ大きさを与えます。それ以後は2日に1回、頭と同じ大きさの量を与えます。配合飼料は栄養バランスの優れた主食になります。ですから、なるべく配合飼料を与えるようにします。
初めから配合飼料を食べてくれる場合はそれでかまわないのですが、そうでない場合は魚の切り身や肉の切り身、生餌や乾燥イトミミズや乾燥エビなどを与え、徐々に配合飼料に移っていきます。配合飼料が主食の場合でも、生餌や切り身が主食の場合でも2日に1回レバーを与えると良いようです。エサの食べ残しがある場合は量が多すぎます。残した餌はすぐに取り出しましょう。水が汚れる原因になります。
しかしなかなか食べてくれないことも。
その時は他のエサから徐々に移しましょう。
■生餌
淡水魚(小魚)、ミミズ、イトミミズ、おたまじゃくし、エビ、ザリガニ、ナメクジ、カタツムリ タニシ、水生昆虫など。食欲のないカメには生餌を与えると効果的です。
■肉
鳥のささ身、魚の切り身、牛、豚、鳥レバーなど。
■植物
にんじん、キャベツ、小松菜、りんご、バナナ、アボガドなど。
■加工飼料
乾燥エビ、乾燥イトミミズ、乾燥アカ虫など。
なお、肉の脂身は食べさせてはいけません。白い糞をするのですが、これが厄介です。
水質がめちゃくちゃ悪くなります。まるで石鹸を溶かしたみたいに水面が泡立ちます。
7.ミドリガメの日光浴
日光浴は必ず行いましょう!カメには日光浴が必ず必要です。カメは日光に含まれる紫外線を浴びることによって骨や甲羅の形成をしていますが、これをしないとビタミンDを体内で合成することができず、甲羅の変形や軟化などをもたらします。カメは変温動物ですので自分で体温を上げることができません。午前中に日光浴をすることによって体温を上げ活動に備えます。ですから最低週3回は日光浴をさせます。
夏場、長時間日光に当てていると、温度が上がりすぎてカメが死んでしまいます。水槽の温度は日中26度~30度、夜は18~23度くらいに保つようにしましょう。40度を超すと泡を吹いて死ぬことがあります。
8.保温について
カメは変温動物ですから、ちゃんと保温してあげるようにしましょう。保温にはスポットライトを用います。専用のスポットライトを甲羅干しをする岩場に当たるように設置します。
9. さわっても大丈夫?
ミドリガメはサルモネラ菌を保有していることがあるので、触ったら必ず石鹸で手を洗いましょう。そのままの手で食事をしたり目をこすったりすると、病気が移ります。
10.水替え
カメは大量の糞をするため、すぐに水が汚れてしまいます。また、水槽の水がカメの飲み水です。汚いとカメが水を飲むことができずに脱水症状を引き起こします。色々な病気にかかってしまいます。目安としては夏場は水替えが二日に一回、掃除は一週間ごと。冬は1週間に水かえがいっぺん、掃除は二週間に一回行うと良いでしょう。しかし、汚いと思ったらすぐに交換したほうがいいです。
以上、専門家の意見をまとめたものですが、結構気を使うことが多く大変みたいですね。どんな生き物でも飼う時は注意が必要です。それは人間の子供を育てるのも同じことです。でも、生き物は話をすることが出来ないので、より深い知識が必要なのです。でも、手間をかければそれだけ可愛(かわい)くなるものですよ。
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ウミヘビ
この話は、「さかなクン」の本から知った話です。みなさんはテレビで良く「さかなクン」を見かけるでしょう。面白いキャラクターですがお笑い芸人ではありません。魚に関する知識は生半可でない魚博士で研究者。魚のことみんなに知ってもらいたくてあんな仕事しているんだよ。好きな魚の仕事しているので楽しそうですね。仕事が大変だとぼやいている大人達、本当は好きじゃない仕事しているのかもね。仕事も勉強も楽しくなくちゃうそだ。イヤイヤ勉強していると自分の身につかないぞ。
さて、これから紹介する「ウミヘビ」。ヘビなの。魚なの。答えはどちらも正解です。ヘビの仲間のウミヘビと魚の仲間のウミヘビの両方がいるのです。
クロガシラウミヘビ
エラブウミヘビ
まず、ヘビの仲間のウミヘビ。毒があってかみつくものが多いから要注意だ。クロガシラウミヘビはコブラ(インドあたりに住むマムシより猛毒)のヘビ)よりさらに強い毒を持っている。エラブウミヘビも毒蛇、どちらも沖縄に行けば会えるよ。会いたくないけどね。
シマウミヘビ
魚の方のウミヘビは、細長い魚だ。ウナギ、ハモ、ウツボ、ドジョウ等と同じだね。シマウミヘビは、毒蛇のクロガシラウミヘビと良く似ているね。毒蛇の真似(まね)をして天敵(てんてき)から身を守る。自然界ではよくあるパターンだ。どんな魚かは、ネットで画像を探してみると分かるよ。
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飛べない鳥達
ニワトリやアヒルもあまり飛ぶのはうまくなさそう。でも、これらの鳥たちが飛ばなくなったのは最近のこと、ニワトリなんか野生化すると結構飛べるようになるんです。野良犬(のらいぬ)とか野良猫(のらねこ)がいることはご存知でしょうが、野良ニワトリなんて言うヤツもいるんです。昔はお祭りなんかでヒヨコを売っている人がいて、子供たちがペットして買って帰ります。大抵はこういうヒヨコは卵を産まないオスなんです。結構大きくなると気が荒くなって子供の手に負えなくなるのでこっそり捨ててしまうのでしょう。こうして野生化したニワトリは、飛ぶことを覚(おぼ)えて仲間を集めて強力な暴力集団となって近隣の人達を困らせます。犬や猫も頭の上から攻撃されてはかないません。最近は、ヒヨコを売っている店も無くなりましたが。
でも、ここで紹介する飛べない鳥は、ずっと昔に飛ぶことをあきらめてしまった鳥の仲間たちです。まずは、走鳥類(そうちょうるい)。名前のとおり走るのが得意なのですね。走鳥類には、ダチョウ、エミュー、レア、キュウイなどがあります。既に絶滅したエピオニルスやモアもこの仲間ですね。
ダチョウ
漢字では駝鳥と書きます。駱駝→これはラクダ。住んでいるのはアフリカ。
ダチョウ
ヒクイドリ
ヒクイドリはインドネシア、ニューギニア、オーストラリア北東部の熱帯雨林の高山地帯に分布していますが、絶滅が危惧されている種です。体重はダチョウに次いで重い。ヒクイドリは、見かけ以上に恐ろしい鳥で、ナイフのようによく切れる足の爪で腹部を蹴られたりすると内臓が飛び出し死者が出るとか。
ヒクイドリ
エミュー
これもオーストラリア。身長はダチョウについで高いが、体重はヒクイドリよりは軽い。
エミュー
レア
南米のダチョウに似た大型の走鳥類です。
レア
キュウイ
ニュージーランドに生息する飛べない鳥類です。果物のキュウイと似ていてとてもかわいいね。果物「キウイフルーツ」は、ニュージーランドからアメリカ合衆国へ輸出されるようになった際、ニュージーランドのシンボルであるキーウィに因んで1959年に命名されということ。やっぱり似ているはずか。
キュウイ
上の鳥たちはみな走鳥類に属しますが次のペンギンは異なります。走ることはあまり得でなく、泳ぐ方が得意みたいですね。南極に住んでいるのが皇帝ペンギンとアデリーペンギンの2種。ガラパゴスペンギンのように赤道直下にも住んでいます。たくさんの種類のペンギンがいますが、ペンギンがいるのは南半球だけ。北半球にはいません。だからペンギンはホッキョクグマに食べられる心配はないわけです。
皇帝ペンギン
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カモノハシとハリモグラ
みなさんは、カモノハシとハリモグラと言う動物を知ってますか。この二種類の動物はオーストラリア(タスマニア島を含(ふく)む)とニュージーランドだけに住んでいる生きた化石ともいわれるものすごーく珍(めず)らしい動物なのです。オーストラリアは、他の大陸とは長い時代切り離されていたため、他にも珍しい動物がたくさんいます。代表は、有袋類(ゆうたいるい)という哺乳類(ほにゅうるい)の仲間です。カンガルー、ワラビー、コアラが有名です。これら有袋類は、みなおなかの外側に袋(ポケットみたいですね)をもっていてこの中で赤ちゃんを育(そだ)てます。タスマニア島にはタスマニアデビルという肉食の有袋類がいましたが、白人が持ち込んだ犬が野生化して、タスマニアデビルは絶滅してしまったようです。
ところで、カモノハシとハリモグラは、単孔類(たんこうるい)と言って哺乳類なのに卵を産み、くちばしを持っているんです。単孔類の母親はおっぱいをもたず、子供は皮膚(ひふ)から分泌(ぶんぴつ)してくるミルク状の汁をなめて大きくなります。
最初の哺乳類は、単孔類だけだったのが、有袋類が出現して単孔類を追いやり、オーストラリア大陸以外の大陸では、その後出現した有胎盤類(ゆうたいばんるい)に有袋類が追い出されてしまったのです。有胎盤類とは、おなかの中で赤ちゃんを育てる普通の哺乳類で、ゾウ、キリン、サル、人間、たいていの哺乳類はこの中に含(ふく)まれます。
【問題1】右と左を線で結びなさい。
コアラ・ ・有胎盤類(有胎盤類;おなかの中で子供を育てるよ)
ライオン・ ・爬虫類(はちゅうるい)
ペンギン・ ・単孔類(たんこうるい)
ハリモグラ・ ・有袋類(ゆうたいるい)
タスマニアデビル・ ・鳥類
イグアナ・ ・両生類
カエル・ ・人類
【問題2】次の漢字を練習しましょう
(1)ほにゅうるい( )、(2)ちょうるい( )、(3)ひふ( )、(4)たんこうるい( )、
(5)はちゅうるい( )、(6)たいりく( )、(7)りょうせいるい( )、(8)そだてる( )、(9)たまご( )
生物の勉強するならこんくらいの漢字はちゃんと書いてね。
【問題3】写真の動物は何でしょうか。
左上→タスマニアデビル、右上→カモノハシ、左下→ハリモグラ
動物園にようこそKid's Roomへ戻る
変わった動物
この動物園にしかいない特別変わった動物を紹介しよう。名前をアニマルXという。類人猿に属するXは、ゴリラやチンパンジーとは遺伝子の差は数%程度なのでかなり知能は高いと思われるし、当園のX本人自身は動物の中では、最優秀と信じている。非常に几帳面(きちょうめん)な性格で、朝に家を出ると夜には自宅に必ず帰ってくるので檻(おり)に入れて飼育(しいく)する必要はまったくない。ただ、ラベルを付けて黙(だま)って観察していればOKだ。トラやシマウマと違って、将来大人になったらどうなるかという明確なビジョンがなかったため、親や調教師(先生)の薦(すす)めどおりに、有名私立の学校を卒業し、大手で安定しているといわれる会社に所属している。会社には上司(じょうし)と言われる調教師がたくさんいる。だから日中は、飼育の手間は全くかからず会社に任せておけば安心だ。本人は頭が良く知識が豊富だと思っているが、その中身はみなテレビやネットの受売(うけうり)りで自分というものが全くない。基本的には自分からは何も学ばない。ただ、教えられたことは忠実に守るので調教の効果は大きい。自分より権威があり偉いと思われる人のいうことは良く聞くが、子供や貧しく弱い人の言うことは無視する。Xという動物は社会を作って生活しており、科学技術とやらを発達させているが、個人レベルでは全く無能で残念(ざんねん)な生き物だ。
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一番強い動物は何ですか
野生の動物達は皆住んでいる場所が違うし、必要もないのに戦うことは無いでしょうから、野生の生き物同士が戦う所はめったに見ることはありません。でも、とりあえず無理に決着をつけるとすると、現在は陸上ではアフリカゾウ、海ではシャチというのが定説になっているようです。
まず、陸上ではカバは大型のナイルワニを簡単に噛み殺し、ワニが最大級でも互角以上の戦いとなりそう。ライオンやアフリカスイギュウはシロサイやクロサイに歯が立たないらしい。シロサイとクロサイはカバに対してやや優勢。アフリカゾウはサイを一方的に攻め、殺してしまうことも多い。動物は強そうな相手にはめったに近寄らないでしょうが。ヒグマはトラと互角かやや優勢、ホッキョクグマはセイウチのオスに勝てないので、どちらもカバやサイ、もちろんアフリカゾウには勝てないと思われています。
次は海の動物。まず、シャチはホオジロザメに圧勝。マッコウクジラとは互角で大型のオス同士が戦うことは無いが、動きの速さと有効な攻撃手段(肉を食いちぎるのに向いたアゴと歯)でシャチ有利かもね。なお、海にも入るイリエワニはホオジロザメと互角か少し優勢くらいなので、シャチには勝てないと思います。
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ダイオウグソクムシ
ダイオウグソクムシは、等脚目スナホリムシ科に属する海生甲殻類の1種です。最大の等脚目として知られています。と言っても分かりにくいが節足動物の一種。分かりやすく言えばワラジムシ、フナムシ、ダンゴムシなどの仲間です。陸上に生息するワラジムシ、ダンゴムシは小さな動物なので皆さん良く知っているでしょう。ダンゴムシはチョット触るとクルット団子のように真ん丸になってしまいますね。小さい子供は大好きな虫だね。良く似ているのに団子にならないのがワラジムシだ。
ダイオウグソクムシは、メキシコ湾や、西大西洋周辺の深海200~1000メートルほどの深さの海底砂泥地に生息しているらしい。等脚類としては世界最大であり、体長は20~40センチメートルで、最大50センチメートル近くにもなる。日本近海に生息する最大の等脚類として知られるオオグソクムシが最大15センチメートルほどなのと比べて、はるかに大型となり、体重は1キログラムを上回る。外見はダンゴムシのようだが、分類ではフナムシに近いとされる。
足は7対ある。外敵や攻撃を受けた場合は背面にはならず泳いで逃げることもあり、不完全ながらダンゴムシのように身体を丸め、背甲で身を守るともいわれる。
三重県の鳥羽水族館の名物だね。今では他にもけっこう他の水族館でも飼育しているみたいだ。調べてごらん。
何を食べて生きているのでしょうか。「深海の掃除屋」と呼ばれる本種は、深海底に沈降してきた大型魚類やクジラなどの死骸や弱った生き物等の有機物を摂食する。他の等脚類のように弱った仲間や死体を食べる共食いを行っている可能性もあるけど真相はよく分かっていないらしい。
本種は大型の割に極めて少食で飢餓(きが)に強い。鳥羽水族館において2007年9月から飼育されていた体長29センチメートルの個体「No.1」は、2009年1月2日に50グラムのアジを食べて以来、2014年2月14日に死亡するまでの5年1か月間(1869日間)にわたり餌(えさ)を口にしなかったという。2013年2月に飼育を開始し、4か月間絶食した後に死亡した個体「No.9」を解剖したところ、消化管に未消化の魚が106gほど残っていた。
しかし、餌(えさ)の少ない環境でここまでの巨体になることは、ダイオウイカと並んで深海生物の巨大症(deep-sea gigantism)の例としてよく引用されるが、その巨大化のメカニズムについては未だに多くの部分が解明されていない。
本種は1878年にオスがメキシコ湾の海底から発見され、1891年にはメスも発見された。漁網や篭(かご)にかかった有用魚類を食い荒らすことから、漁師達には嫌われている。
本種は巨躯の割に肉が少なく、臭みも強いために食用には適さないといわれるが、地域によっては食用利用されるという。素揚げにすると旨みが強く美味という話もある。どちらが本当なのか食べてみないと分からないですね。
**分類
節足動物門→軟甲綱→等脚目→ウオノエ亜目→スナホリムシ科→オオグソクムシ属→ダイオウグソクムシ(種)
等脚目は、ワラジムシ目とも称され、ワラジムシ、フナムシ、ダンゴムシが含まれる。どれも小さな生き物だけど、等脚目最大のダイオウグソクムシは50cm以上にもなる。
水族館
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ボノボ
ボノボ(Pan paniscus)は、哺乳綱霊長目(ほにゅうこう・れいちょうもく)ヒト科チンパンジー属に分類される霊長類。アフリカのコンゴ民主共和国の密林の中で見つかりました。ピグミーチンパンジーと言う名前がありますが、近くにピグミー族という比較的小さな人たちが住んでいるためで、ボノボの名前とは関係がありません。
チンパンジーよりは、体が細く手足が長い。体型的には人に近く二足歩行も上手なようです。ボノボが最初に発見されたのは、アフリカでなくて、ベルギーの博物館だったようです。どうしてアフリカでなくで、ヨーロッパのベルギーなのか。アフリカのコンゴを植民地として支配していた人たちはベルギー人だったからです。ベルギーの博物館で研究していた人がボノボの標本をみてどうも体型が違うので別の種ではないかと気がついたのがキッカケです。
右の写真を見て下さい。上がボノボ、下がチンパンジー。チンパンジーはガッシリしていて強そうだ。
最近生物の研究が進歩してきて、色々と新しいことが分かってきました。進化の系統図を見てごらん。最初に分かれるのがオランウータン。オランウータンはアフリカを出て今アジアに生息しています。次に人はゴリラから枝分かれして、その後チンパンジーやボノボとも枝分かれしています。ボノボとチンパンジーが分かれるのはその後です。遺伝子の研究からはゴリラから後の生物の遺伝子はほとんど一緒です。また、脳(のう)科学の点からも脳の構造は皆同じ。彼らは人と同じように感情を持って、ルールを作って社会生活をしています。
だから、今生物学の世界では、霊長目ヒト科の生き物を人と定義して、オランウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボ、サピエンス(人の別名)は皆、人類として兄弟なのだという考えに変わって来ています。京都大学の人類科学研究所の方々がアフリカでゴリラ、チンパンジー、ボノボの野生生活の研究をしています。もちろん欧米の研究者達も負けてはいないでしょう。
日本の研究者が有利な点は、人間と動物は兄弟だという考えを素直に受け入れることが出来る点です。キリスト教世界で育った、人達は人間と動物は異なったものと見なしたい傾向があります。だから動物には感情が無いなんて平気で言うんです。仏教徒は違います。「一寸の虫にも五分の魂(たましい)」なんて。自然界の総ての物に魂(たましい)を感じるんです。
日本の研究者達は、ボノボ、チンパンジー、ゴリラの研究をする時には、彼等が食べる葉っぱや果物を自分でも食べてみるんだそうだ。研究者が友好的な態度を示すと彼等は自分から心を開いて色々な事を教えてくれる。多分、私達は人類の兄弟達から今後色々な事を学ぶことが出来ます。そのためには彼らの考え方をしっかり学ぶことが大事ですね。
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テナガザル
テナガザルは類人猿の仲間。テナガザル科はヒト上科に属しているが、同じくヒト上科に属するヒト科から分岐したのは2000万年から1600万年前と言われている。つまり先祖をたどると人と共通の先祖に行きつく。日本猿だって霊長目(れいちょうもく)で更に時代を遡れば共通の先祖ではあるけど。
英語では猿のことをmonkey、類人猿はapeとして区別している。類人猿の特徴としては尻尾(しっぽ)が無い。でも、類人猿というとオランウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボ、ヒトと5人組で語られるけど、テナガザルはいつも仲も外れにされていて可哀そうだ。他の5種と比べて体が小さくて、手が異常(いじょう)に長い。
テナガザルはアジアの熱帯雨林の中で生活している。地上は毒蛇や毒虫、洪水など危険がいっぱいだけど、木の上は安全。つまり、テナガザルの生活の場は木の上で、地上には降りて来る用事がない。人は2本の足で歩くけど、テナガザルは2本の手で木にぶら下がって、移動する。テナガザルはオランウータン以上に森の人なんだね。オランウータンと言う名は現地の言葉で森の人と言う意味だったね。
もし、地球がもっと温暖で湿度(しつど)の高い環境で、陸地が総て熱帯雨林で覆(おお)われている世界なら、テナガザル達は進化の大成功者として、今頃は彼らが唯一(ゆいいつ)の知的生命として世界に君臨(くんりん)していた可能性もあったはずだ。しかし、実際には、地球は寒冷化して森林は草地に代わり、今でも熱帯雨林は次々と焼き払われ、畑地や牧場に変化している。テナガザル達も今は絶滅危惧種で保護の対象だ。元々、霊長類(れいちょうるい)は樹上生活者として進化してきた歴史がある。先祖の生き方をしっかりと受け継いで守り育てて進化してきたその頂点にいる生き物だね。テナガザルは本当に美しく可愛い生き物。移動する姿もとても優美だ。歌を歌うサルとしても有名です。
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ヒヒ
ヒヒって知ってますか。日本猿と同じような猿の仲間です。人間のご先祖たちが類人猿から分かれて、森から草地に出たように、ヒヒの仲間達も森から草地に進出して来たのです。人間は直立二足歩行をするようになったのに、ヒヒたちは四足歩行に戻り、オオカミみたいに集団で生活しています。チョット見かけは怖いけど、チンパンジーたちに食べられちゃたり、可哀そうな面もあるんだ。森の中と違って草地の生活は楽ではないんだ。
ヒヒ(狒々)は、サル目オナガザル科ヒヒ属 Papio に属する哺乳類で、主にアフリカに住んでいます。地上で生活し、高度な社会を形成する。オスとメスの性差が大きい動物である。英語ではBaboon(バブーン)と言います。
マントヒヒ(Papio hamadryas)は、代表的なヒヒ。住家はイエメン、エチオピア、サウジアラビア、ジブチ、スーダン西部、ソマリア等。だいたい東アフリカの地域だね。
体長オス70~80 cm、メス50~60 cm。体重オス20kg、メス10kg。メスよりもオスの方が大きい。顔や臀部には体毛がなく、ピンク色の皮膚が露出している。尻だこが発達している。
オスは体毛が灰色で、特に側頭部や肩の体毛が伸長する。この体毛がマントのように見えるのでマントヒヒ。メスや幼体の体毛は褐色らしい。
草原や岩場に生息する。昼間は1頭のオスと数頭のメスや幼獣からなる小規模な群れで移動しながら食事を取り、夜になると100頭以上にもなる大規模な群れを形成し崖の上等で休む。威嚇やコミュニケーションとして口を大きく開け犬歯を剥き出しにする行動を行う。
食性は雑食で、昆虫類、小型爬虫類、木の葉、果実、種子等を食べる。
一夫多妻のハーレムを形成し、おとなのオスは、メスがまだ幼いときに親元から連れ去ってハーレムのメスを増やしていく。メスがハーレムを離れようとした場合、オスはすぐにメスの首にかみついて、ハーレムにとどめようとする。このとき、あまりにも強くかみついたために死んでしまうメスもある。
古代エジプトでは神や神の使者(トート、ヘジュウル等)として崇められ、神殿の壁やパピルスにも記録され、聖獣として神殿で飼育されミイラも作られている。でも、現在のエジプトでは本種は絶滅したらしい。
マンドリルは、哺乳綱霊長目オナガザル科マンドリル属に分類される霊長類。これも広い意味でのヒヒの仲間だろう。体長オス約81cm、メス56cm。尾長9cm程度。体重オス25キログラム、メス12キログラム程度。メスはオスの半分程度の大きさ。
オスの成獣は鼻筋は赤く、これは皮下に毛細血管が発達しているため血の色が透けて見えるため。鼻の両脇は青く、縞模様が入る。このような派手な色彩は、昼間でも暗い熱帯雨林のなかで仲間を見分けるのに役立つであろう。オスの方が色鮮やかなのは孔雀などと同じでメスを引きつけるためだね。なんせ顔が特徴的だ。
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コモドオオトカゲ
日本ではトカゲはとても小さい生き物だけど、コモドオオトカゲは世界一大きなトカゲだ。有鱗目(ゆうりんもく)オオトカゲ科オオトカゲ属に分類されるトカゲ。コモドドラゴンとも呼ばれる。ドラゴンとは英語で竜(りゅう)のこと。
インドネシア(コモド島、リンチャ島、ギリダサミ島、ギリモタン島、フローレス島南部)に住んでいる。超巨大な怪物との伝説もあって、10m位と思いきや、2~3mぐらいが普通か。でも体重は100kg以上のものもありやはり、トカゲとしては巨大だ。イノシシやシカなどを襲う肉小獣。獲物を待ち伏せ、通りかかった獲物を捕食する。走るのは速くなさそうだ。しかし毒を持っているので要注意だ。
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オオアルマジロ
オオアルマジロ(大犰狳Dà qiú yú、Priodontes maximus、Giant armadillo)は、被甲目オオアルマジロ属に分類される哺乳類。本種のみでオオアルマジロ属を構成する。NHKのe-テレでパンタナル平原での大アルマジロの観察している記録が紹介された。
形態は、非常にユニーク。体長は1m弱、体重50kgぐらいか。アルマジロ類は他にもいるが最大の種。全身は体毛が変化した鱗状の板(鱗甲板)で覆われる。この硬い装甲で身を守ることが出来るようだ。説明するより写真を見た方がはやい。環境にはよく適応しているけど、子供を残すのが少なく絶滅危惧種だ。同じ場所にやはり貴重な大アリクイも生息している。
オオアルマジロは、強力な鉤爪(かぎづめ)が特徴で、穴掘りの名人だと。月にいくつもの穴を掘っては住所を変更する。残された巣穴は他の動物達に有効に利用されている。危険を感じると穴を掘って隠れるという。
大アルマジロは主にアリ類やシロアリを食べる。甲虫類・ゴキブリ類などの他の昆虫、クモ、サソリ、多足類、小型のヘビ、動物の死骸なども食べる。しかし、最大の御馳走は蟻、シロアリのようだ。例の巨大な鉤爪で、シロアリの城をぶち壊す。その後を大アリクイがチャカリご馳走にありつく。大アルマジロは大アリクイから何か見返りを貰えるのだろうか? 野生生物みんなのために頑張っている大アルマジロ。何とか絶滅の危機から救ってあげたい気がする。
***アルマジロ (Armadillo)という英名はスペイン語で「武装したもの」を意味する armado に由来する。時には銃弾を跳ね返すほどの硬度も有しているとも。一般には、敵に出会うと丸まってボール状の形になり身を守ると言われるが、完全なボール状になることができるのはミツオビアルマジロ属 Tolypeutes の2種だけである。
【パンタナル】
パンタナルの名前の由来は、ポルトガル語の pantano(沼地)。水文学、地質学、生態学の側面においてパンタナールは特異な性質を持つ貴重な世界遺産。パンタナル地域には12種類の生態系が存在していると定義されている。大部分がブラジルのマットグロッソ州とマットグロッソ・ド・スル州に所属し、一部がボリビアとパラグアイにまたがる。総面積195,000平方キロメートルであり、そのうち1,878平方キロメートルが2000年に「パンタナル自然保護地域」としてUNESCOの世界遺産に登録された。また、ラムサール条約の登録地でもある。
雨季の間、パンタナルの80%以上が水没し、地球上で最も水量が多い平原と化す。乾燥と洪水を季節的に繰り返すパンタナルのような生態系を「洪水平原生態系」と定義する。具体的にはこの生態系は水が溢れる洪水の段階から元々あった土壌の高さまで水位が下がり、乾燥状態になっていることを繰り返す。土の状態で説明すると砂から粘土、シルト状態になる。 だから熱帯雨林のように背の高い大きな木は生えることが出来ない。パンタナルは、海抜80メートルから150メートルに広がる平原地帯。1986年の観測によると、11月から3月の間に1,000ミリメートルから1,500ミリメートルの降水量が観測される。パンタナルを流れるパラグアイ川の水位は、季節的に2メートルから5メートルの間で上下する。溢れ出した水の速度は非常に遅い。その理由は、植物が密生しているため。
開発と危機
パンタナルは生物多様性の宝庫であるが、農地や牧草地を開発するための野焼きを原因とする野火が多発しており、2020年時点で湿原の1割に相当する約1万9000平方キロメートルが焼失した。世界自然保護基金(WWF)ブラジルは生態系の破壊と煙害を警告し、自然保護団体や国際投資機関はブラジル政府に対策を求めた。ジャイール・ボルソナーロ大統領は2020年7月、アマゾン熱帯雨林とパンタナルで乾季が終わる11月まで野焼きを禁止する措置をとったが、どうも効果は今一つのようだ。
***原住民による野焼きと異なり、大規模な牧場を作る目的なのでその環境破壊も馬鹿にならない。
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昆虫館へもようこそ
目次
昆虫とは | チョウチョ | セミ | ゴキブリ | ハチ | ハエ | 養蚕 |
シロアリ | ||||||
動物園にようこそ
昆虫とは
動物園と言えば動物がいるところ。でも昆虫というのは種類がものすごく多いし、哺乳類や爬虫類と比べで体のつくりも全くことなっているし、またサイズもかなり小さい。でも昆虫を通して世界を見るととても面白い。まず、生物の分類から昆虫を見てみよう。
真核生物ドメイン→動物界→節足動物門→昆虫綱
まず、生物は真正細菌、古細菌、真核生物に分類される。真核生物は動物、植物、菌類、原生生物などに分類されるが、君たちが知っているのは動物と植物だろう。あと、キノコは植物でなく菌類だ。ここは、動物園なので植物界や菌界は置いておいて、動物界を見てみよう。昆虫は節足動物門に含まれる。普通の動物園で見られる哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類は、すべて脊椎動物門に含まれている。「門」の数は他にたくさんあるのですが、これは別のところで勉強してください。たいていは海の生き物ですが陸にもいろいろ変わった生き物がいるのです。例えば、ミミズ、ヒトデ、ウニ、クラゲ、サンゴなど。でも、脊椎動物門と節足動物門は最も成功している仲間たちだ。
節足動物門の先祖は既(すで)に古生代カンブリア紀には登場する。例えば、アノマロカリスや三葉虫がそうだ。古生代のデボン紀になると節足動物門の仲間はいち早く陸上に進出。脊椎動物門の先祖たちがまだ足を持たずに水辺でゴソゴソ動いている時代だ。古生代石炭紀になると節足動物門からは昆虫が出現し大繁栄する。昆虫は陸上生活大変うまく適応した。昆虫は現在でも陸上か淡水の池、川に生息し、海を住家とする昆虫は知られていない。
節足動物とは足が節状の関節でできており、体の外側に殻を持ち、体の中には骨を持っていません。節足動物には昆虫以外にもカニ、サソリ、クモ、ムカデ、ダンゴムシ等沢山いるよう。
昆虫の特徴は、
1. 体が頭、胸、腹の3つに分かれている。
2. 胸には3対に脚と2対の羽がある。
3. 頭には触覚というヒゲみたいなものがある。
4. 目は複眼というもので、多数の目が集まって一つの目を作る。
以上のことを頭に入れて昆虫の世界を探検してみましょう。
裸坊達の部屋
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チョウチョ
チョウチョは何を食べる。花の蜜だ。他の物を食べる種類もいるかも知れないが、普通ストローのような口を伸ばして花の蜜を吸ってるね。チョウチョの先祖が出現するのは恐竜時代の末期、白亜期で花を咲かせる植物の誕生にあわせて出てきたようだ。被子植物の誕生と一緒だね。でも幼虫は葉っぱを食べる。だから野菜を作っているお百姓さんにはあまりうれしくない存在かも。
節足動物の昆虫は、成長するときは脱皮といって体の外側の皮を何度も脱ぎ捨てて、新しいを皮膚を作って成長する。脱皮というのは蛇や一部の爬虫類両生類もやっていることでそんなに珍しいことではない。でも、昆虫の場合、幼虫(ようちゅう)から成虫(せいちゅう)になるときの変化は半端でない。君たちは土の中にいたセミの幼虫が穴から出てきて木にとまって脱皮するところを見たことがありますか。親と子は全く異なった形だね。チョウチョの場合、もうひとつ蛹(さなぎ)という段階があるんだ。チョウチョの幼虫は、自分の周りに殻を作ってその中で冬眠してしまう。春になって暖かくなると青虫のような醜(みにく)い幼虫は、美しいチョウチョに大変身して出てくるのだ。
ナミアゲハ(成虫)
キアゲハ(成虫)
クロアゲハ(成虫)
カラスアゲハ(成虫)
ナミアゲハ(幼虫)
キアゲハ(幼虫)
クロアゲハ(幼虫)
チョウチョはたくさんの種類がいて、皆少しずつ色や模様が異なっている。有名なのはアゲハチョウ。ナミアゲハ、キアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハなどがいる。モンシロチョウやモンキチョウはよく見かけるね。
モンシロチョウ(成虫)
モンシロチョウ(卵→幼虫)
モンシロチョウ(幼虫)
モンシロチョウ(蛹(さなぎ))
モンキチョウ
モンキチョウ
シジミチョウ、セセリチョウも小さいけど立派なチョウチョだ。
ベニシジミ
セセリチョウ
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セミ
セミは何を食べるんでしょう。セミの成虫は針のような口で木の汁を吸うんだ。でも幼虫は土の中で生きている。まるでモグラみたいに土の中にトンネルを掘って暮らしている。数年間土の中の暗闇で過ごし、成虫になって地上に出てきて、せいぜい1週間程度で死んでしまう。この1週間の間で、交尾をして子孫を残さないといけない。だから、オスのセミは一生懸命(けんめい)鳴いてメスを呼び寄(よ)せているんだ。幼虫はどうも木の根の汁を吸っているらしい。だから脱皮して成虫になるときはその木に登ってくるんだね。
ニイニイゼミの脱皮
ニイニイゼミの脱皮
クマゼミ
ミンミンゼミ
アブラゼミ
ツクツクボウシ
ヒグラシ
ニイニイゼミ
セミの名前、日本で見られるのはクマゼミ、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシ、ニイニイゼミだろう。全部知っている人いるかな。どの蝉も泣き方は個性的だね。「シャー、シャー」「ジャワ、ジャワ」「ミンミン」、「ホーシツクツク」、「カナカナ」、「チーチー」。このように擬音語(ぎおん語)を使っても本当の鳴き声は分からないよね。やっぱり本物の鳴き声を聞いてみないと。
クマゼミはもともと西日本でしか見られませんでしたが、最近は気候の温暖化のせいか関東地方でも声が聴けることがあるらしい。クマゼミは本当はミンミンゼミよりも少し大きいのですがこの写真では大きさは分かりませんね。
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ゴキブリ

ゴキブリは凄い。古生代の石炭紀ぐらいから余り形も変えずにずっと、地球上に生きてきているんだ。ほとんどのゴキブリたちは森の中でひっそりと生きているのに、ごくのわずかな仲間たちが人間の住んでいる世界、特に一番虫嫌いの人が多い台所に侵入して人間に嫌われている。あなたの家族で一番虫が嫌いな人、何故かお母さんが多いね。でも、いいゴキブリもいるかもね。
一番上のがクロゴキブリ。一番ポピュラーかな。お尻に卵をつけている。次がチョト小さめのチャバネゴキブリ、アフリカ原産の帰化昆虫らしいが、こちらの方が退治が難しくタチが悪いかもね。小さくてすばしっこいので捕まえにくい。
この美しい色のゴキブリはベトナムの森の中で、ひっそりと暮らしていたのでしょうが、マニアの中で人気者になったため、結構高値で取引されているようです。ニジイロゴキブリとか言うらしい。家の中を荒らしまわるゴキブリはごめんだけど、森の中にはペットにしたいような大人(おとな)しくて綺麗(きれい)なゴキちゃんもいるらしい。
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ハチ
ハチが好きな子供はあまりいない。一番いやなことはハチはお尻についた針で人を刺(さ)すことこと。刺されたら大抵はとても痛い。たくさん刺(さ)されると命にも危険だ。蚊も刺すけど刺すのはメスだけ。血を吸うのが目的。だから針は口についているけど、ハチの針はお尻についている。
まず役に立つハチ。代表はミツバチだね。美味しいハチミツを私達に恵んでくれる。熊(くま)さんもハチミツが大好きです。刺されても平気なのかな。
ハチの巣は沢山の六角形が集まって出来ている。この巣の中にハチの卵や幼虫と一緒にハチミツが蓄えられている。ハチは自分の子供達にハチミツを食べさせようと貯えているんですが、人がそれを横取(よこどり)りしてしまうんだね。
ミツバチは大昔から人に飼われている。ハチを育てるのを仕事にしている人を養蜂家(ようほうか)と言うんだ。ハチに刺されないようにネットを被っているね。
スズメバチは体も大きくて毒も強いので大変危険だ。毎年スズメバチに刺されて命を落とす人の数は、熊(くま)に襲(おそ)われて命を落とす人よりもずっと多いらしい。スズメバチは巣の回りに半径1km 程度のテリトリー(縄張り)を持っている。ハチは巣を守るために必死に戦う。スズメバチは脅(おど)かしても逃げてくれない。近寄らないことが安全だ。もし、スズメバチが家の近くで飛んでいるのを見たら市役所の人に連絡して駆除(くじょ)してもらうことが必要だ。
ハチは昆虫の仲間でももっとも繁栄している種です。ハチは植物が花を咲かせるようになってから大繁栄しました。花は花粉を運んでもらうため、ハチが大好きな蜜(みつ)を作るように進化したんです。でも、ハチの仲間には他の昆虫を襲っ(おそっ)て食べる種類もおり、食べ物の好みは色々だ。
トンボやゴキブリの様な昆虫は、古生代に大繁栄したけど、ハチの進化はもっと後。花を咲かせる植物が生まれてからみたいだ。
アシナガバチはよく見かける普通のハチ。クマバチも花畑でよく見られる。トックリバチは陶芸家(とうげいか)だね。土をこねて上手に巣をつくる。
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ハエ、アブ、蚊
ハエ目は、昆虫類の分類群の一つで、カ、ガガンボ、ハエ、アブ、ブユなどを含むグループで、双翅目(そうしもく)またはハエ目と呼ばれる。双翅とは羽が2枚と言う意味で、普通の昆虫は羽がはっきり4枚あるのに、ハエやアブは羽が2枚しかない。進化の途上でどこかで羽が2枚になってしまったようだ。でも後ろの羽の痕跡(こんせき)は残っている。
この仲間はどう分類されるか。まず動物界。これは分かる。次に節足動物門。エビ、カニの仲間。もちろん昆虫は総て含まれる。昆虫綱ハエ目(双翅目)。ちなみにハチはハチ目(膜翅目)。羽は2枚しかないが、飛ぶ力は昆虫の中でも高いと。一部の種は人が棲むところに住むので衛生上の問題として害虫とされています。
他のハエ目昆虫と同じく、卵→幼虫→さなぎ→成虫という成長段階を踏む完全変態を行う。
ハエの幼は虫蛆(ウジ)と呼ばれる。
ハエはとにかく人間の周りにまとわりつくように飛び回るうるさい存在です。古くから身の回りの衛生を守るためにハエを嫌ってきた。虫除けは往々にしてハエの名を持ち、蠅叩き・蠅取り紙等が考えられてきました。 ただし、具体的な形でヒトを害するものではないため、どこかユーモラスで気の毒な気もする。
「アブ」と「ハエ」の区別は結構難しいらしい。アブは人を刺したりするがハチと違って口で刺すようだ。ハチはお尻の針だ。
蚊の最も古い化石は、1億7,000万年前の中生代ジュラ紀の地層から発見されているらしい。映画ジュラシックパークでは、琥珀(こはく)の中に閉じ込められた蚊の血液を多分恐竜の血を吸ったものとして仮定して、DNAを取り出して恐竜を再現したことになっている。こんなことが可能がどうかはまだ分かっていません。右のハマダラカは人の血を吸ったせいか体が真赤になっている。血を吸うのはメスだけでオスは人を刺さない。卵を産むために栄養が必要なためらしい。なお、蚊が動物に寄(よ)って来るのは皮膚から呼吸(こきゅう)のため排出されるCO2を感知するためらしい。
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養蚕
養蚕の起源は中国にあります。浙江(せっこう)省の遺跡から紀元前2750年頃(推定)の平絹片、絹帯、絹縄などが出土しています。殷時代や周時代の遺跡からも絹製品は発見されていることからずっと昔から養蚕(ようさん)が行われていたのでしょう。 あんな虫を利用しようと考えた最初の人は凄(すご)いですね。
中国では養蚕技術の国外への持ち出しは固く禁じられていました。国家秘密だったんですね。特に秦による中国統一(紀元前221年)以後は統制が強くなります。また、2週間足らずで孵化(ふか)してしまう種(卵)の運搬や餌(えさ)となる桑(くわ)の調達(ちょうたつ)などの技術上の問題もあり、長い間、養蚕技術は中国の外へ出ることはありませんでした。朝鮮半島(楽浪郡)へ伝播したのは前漢の頃(紀元前108年頃)とされ、同じ中国でも南部の雲南省には後漢の頃に伝わったそうです。中国からヨーロッパへの伝来は紀元後の6世紀頃とされています(東ローマ帝国の養蚕伝来)。
養蚕業(ようさんぎょう)は、カイコ(蚕)を飼ってその繭から生糸(絹)を作る産業である。現在は、遺伝子組み換えカイコを用いた医薬素材の生産や、カイコ蛹を利用して冬虫夏草(茸)を培養するといった新しいカイコの活用も進められています。
養蚕業は蚕を飼うためクワ(桑)を栽培し繭を生産する。繭(まゆ)を絹にするために製糸工場で繭から生糸へと加工され、生糸をさらに加工して絹織物などの繊維になる。なお、日本では蚕を使ったタンパク質の生産の研究が主になっているが、培養細胞によるタンパク質の生産効率の高まりとともに、蚕を用いる優位性は下がってきている。
かつて養蚕業は日本の主要産業であった。しかし、世界恐慌以降の海外市場の喪失、代替品の普及などで衰退していった。繭の生産は中国、インド、ブラジルなどで盛んに行われている。
日本へは弥生時代に中国大陸から伝わったとされる。秦による中国統一(紀元前221年)によって統制が厳しくなったことから、蚕種はそれ以前の時代に船で運ばれたと考えられており、日本が桑の生育に適していたこともあってかなり早い時期に伝来した。養蚕の伝播経路については諸説ある。朝鮮半島への養蚕技術の伝播との比較などから、中国大陸(江南地方)から日本列島(北部九州)へ直接伝わったとする説などがある。
195年には百済(くだら)から養蚕の新しい技術が伝わり、283年には秦(はた)氏が養蚕と絹織物の技術を伝え勢力を誇っていました。奈良時代には全国的(東北地方や北海道など、大和朝廷の支配領域外の地域を除く)に養蚕が行われるようになり、租庸調の税制の庸や調として、絹製品が税として集められた。
時期にもよるが江戸中期までは日本の方が質は悪かったみたいだ。だから日明貿易なんかで中国の古着がよく売れていたらしい。古着というのがポイントで中国は原則生糸輸出を認めていないので、古着という形で輸入し、それを糸に戻して国内で織りなおすということだ。西陣とかも当初は中国産の糸を使っていたそうだ。
しかしながら国内生産で全ての需要を満たすには至らず、また品質的にも劣っていたため、中国からの輸入は江戸時代に至るまで続いた。やはりこの頃までは中国の方が技術が上だったらしい(中国の方も教えないようにしていた)。代金としての金銀銅の中国への流出を懸念した江戸幕府は養蚕を推奨し、諸藩もが殖産事業として興隆を促進する。その結果、幕末期には画期的養蚕技術の開発・発明がなされ、中国からの輸入品に劣らぬ、良質な生糸が生産されるようになった。日本が鎖国から開国に転じたのはこの時期であり、生糸は主要な輸出品となった。当時の日本は生糸の他海外に売るものが無かったからだ。
明治時代に至り養蚕は隆盛期を迎え、良質の生糸を大量に輸出した。養蚕業・絹糸は「外貨獲得産業」として重視され、日本の近代化(富国強兵)の礎(いしずえ)を築きます。日露戦争における軍艦をはじめとする近代兵器は絹糸の輸出による外貨によって購入されたといっても過言ではありません。“お蚕様々”の時代だったんですね。明治時代には養蚕はすごく儲(もう)かる産業だったんですね。
群馬県に世界遺産の富岡製糸工場が有名でしょう。この頃造られたのですね。農家にとっても養蚕は、貴重な現金収入源であり、農家ではカイコガについては「お蚕様」と接頭辞を付けて呼称したほどである。1900年頃には中国を追い抜き世界一の生糸の輸出国になり、1935年前後にピークを迎える。
だが1929年の世界大恐慌、1939年の第二次世界大戦、そして1941年の太平洋戦争によって、生糸の輸出はほとんど途絶してしまった。一方で1940年には絹の代替品としてナイロンが発明された。戦災もあって日本の養蚕業は、ほぼ壊滅に至る。
敗戦後、食料増産を優先したため養蚕業の復興は遅れる。1950年代に復興するが、しかし戦前のようには輸出できず今はかなり衰退(すいたい)してしまった。 でも、復活の動きもない訳ではないよ。
数万頭の蚕の生育度合を調整して同じタイミングで成長させるなど、日本の養蚕農家には世界にも誇れる技術・知恵が残っている。 ナイロンなどの化学繊維に対して現代では天然繊維の良さが見直されてきている。概ね化学繊維は石油などの枯渇資源を利用し、環境に対する影響も無視できない。やはり天然の素材はいいね。それと人と昆虫の共生(きょうせい)の関係からも養蚕は理想的な産業だ。昆虫を利用することは他にも養蜂(ようほう)と言うのがあるね。ハチミツを取るんだ。他にも可能性がないか調べてみるのも面白いかもね。デパートなんかで売られているカブトムシ、クワガタムシも最近ではほとんど養殖らしい。でも、これらはペットとし買われているだけで何かに役立つわけではないね。
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シロアリ
シロアリ(白蟻)は、昆虫綱ゴキブリ目シロアリ科 (Termitidae) 、あるいはシロアリ目の昆虫の総称。つまり色々シロアリがいるんだろう。また、名前がシロアリでも蟻(アリ)とは、全然異なったゴキブリに近い昆虫なんですね。
主に植物遺体を食べる社会性昆虫。でも、社会性昆虫としては蟻や蜂よりはずっと先輩だろう。それどころが最初の社会性の生活を始めた動物と言えるかも知れない。
世界のあちこちにあるいわゆる蟻塚のほとんどは、シロアリによって作られるものだそうだ。それでは哺乳類のアリクイが食べているのはシロアリかな。
アリとはまったく異なる系統の昆虫だが、アリのように(シロアリの方が先なのに)女王シロアリを中心としたコロニーを形成し、コロニーには数百から数百万の個体が生息している。女王シロアリは世界で最も長寿の虫の一つとされ、30~50 年間生存しているものもあると伝わっている。
木造家屋などに棲みつき木材(場合によってはコンクリートやプラスチック、動物の死骸なども)を食い荒らす害虫として忌み嫌われるが、自然界においてはセルロースの分解に携わる重要な働きを持つ。彼らがいなければ地球はゴミの山になっているということだ。実は、セルロースの分解はシロアリの消化器官内に住み着いている共生菌によってなされていて、白アリ自体にはセルロースの分解能力は無い。でも、これはシロアリに限ったことではなく、牛や羊だって、草を食べても自分自身はセルロースの分解能力は無いので腸内の共生菌によって分解して貰っているんだ。林や草原における枯木や落葉などの16~60%が、シロアリの身体を通ることで一般の動植物が再利用できるものに変えられ、生態系維持にとても重要な役割を果たしているらしい。
また、シロアリによるセルロース分解プロセスがバイオマスエタノールやバイオガスの製造にも役立つ事が期待され、白アリの役割は見直されつつある。
白「蟻」と名がつけられているが、アリはハチ目の昆虫で、翅を退化させた社会性のハチであるのに対し、シロアリは朽木などの植物遺体を食べるゴキブリの中から社会性を著しく発達させた別系統の昆虫だ。不完全変態のため、幼虫は成虫とほぼ同じ姿。そして、ある程度成長すればニンフという段階を経て生殖虫(いわゆる羽アリで成虫に該当する)となって巣外へ出て行く。この生殖虫の翅は細長くて柔らかく、4枚がほぼ同じ大きさをしている。「等翅類」という名称は、この4枚ともほぼ同じ大きさをしている翅に因んだものである。この翅は折り重なるように畳んで背中に平らに寝かせることができる。ただし飛行後間もなく根元で切れて脱落する。種によって異なるが、それ以外の兵蟻や職蟻は終世翅を持たない。
社会の仕組みについて、アリは雌中心で女王と不妊の雌である働きアリ(職アリ)で構成され、雄アリは一時的にしか生じないのに対し、シロアリでは生殖虫(女王・王)、働きアリ(擬職アリ)、兵アリ(兵隊アリ)などの階級それぞれに雌雄が含まれている。
熱帯域ではその現存量が多く、また集中しているため、食料として有望であるが、地下や蟻塚の中など、手に入れるのが容易でない上、兵アリがいる。そのため、これを専食する動物には独特の適応が見られる。典型的な例がアリクイであり、前足の強い爪は蟻塚に傷を付けるのに有効で、長い吻とさらに長い舌はそれをこの傷に突っ込んで舌でシロアリを吸着させて集めるのに役立つ。チンパンジーは蟻塚に唾液で湿らせた小枝を差し込み、シロアリを釣り出して食べるが、これは上記の適応を道具でなぞったと取れる。 やはり、そうだった。アリクイとは実際にはシロアリクイだった。さらに、アリはシロアリにとっては天敵でシロアリを捕食(ほしょく)するアリもいるらしい。
日本にもいるイエシロアリは地下に穴を掘り、木くずや土でかためられた大きな巣を作り、この中に女王がいる。この巣を中心にしてトンネルを掘り、あちこちを食うので木造家屋などでは大きな被害が出る。根絶は難しいが、巣を発見・摘出することによって被害の進行をある程度止めることが出来る。なお、イエシロアリはIUCN(国際自然保護連合)により、世界の侵略的外来種ワースト100に指定されている。シロアリの食害により木造建築物の柱脚、小屋裏、畳、基礎などに被害を与える(蟻害)。文化財建造物の柱や壁、調度品などに対しても蟻道をつくったり、木材の隙間などに蟻土を詰めたり、盛り上げたりして汚染する。 悪いのは蟻ではなくシロアリ、それもごく一部のもの(イエシロアリ)だけだ。他のシロアリは地球環境を保全するため頑張ってくれているんだ。
【シロアリの社会】
シロアリについて分かり易い説明がありました。女性のシロアリ好きの研究者が書かれたもののようです。
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クロアリの中に女王アリ・働きアリ と聞くように、シロアリの世界にもこのような役割があります。クロアリの社会はメスが中心なのに対して、シロアリの社会はオスとメスが同じくらいの割合で存在し、繁殖能力のない労働階級と繁殖階級に分かれます。
王・女王(生殖虫)から生まれ、卵からかえった幼虫は既にシロアリの姿をしており、幼虫から働きアリ(職蟻)・兵隊アリ(兵蟻)・ニンフ(生殖虫候補)と役割が分かれます。その後、ニンフは羽アリ(有翅虫)・副王、副女王(副生殖虫)と役割が分かれます。
羽アリ(有翅虫)は時期が来ると一斉に群飛し、地上に降り立つと羽を落として結婚相手を探して地上をさまよいます。そうして結婚相手が見つかると『タンデム歩行』(メスの後をオスが追いかけて歩く)で巣を作るのに適した場所を探し、巣を作ります。この巣を作ったカップルが、新しい巣の王・女王となるのです。一方、副王・副女王は王・女王が死んだときの代わりとなり、巣の繁栄に貢献します。
人間の社会と比べると男女同権差別はない。男女とも王や女王でなければ一生働かなくてはならない。でも、王や女王の役割は子供を造るだけ。あなたならどちらになりたい?
王・女王(生殖虫)
シロアリの社会では1つの巣に王・女王は1匹ずつ。人間と同じ一夫一妻制の社会になります。シロアリの種類にもよりますが、女王は多いものだと1日に数万個もの卵を産みます。王・女王には体の大きさに違いがあり、女王は産卵のために腹部が肥大しているので見分けは簡単です。
女王は単為生殖と言って、1匹でも卵を産むことが出来ます。これは老化と共に行うようで、単為生殖によって生まれた子どもたちは副女王となり、王のDNAが入っていないので女王のコピーと言えます。女王の死後、副女王のうちの1匹が2代目の女王となるのですが、女王のコピーであるため近親婚が免れ、巣の繁栄へと繋がっていくのです。
副王・副女王(副生殖虫)
副王・副女王は、王・女王が死んだときに後継者となります。
副女王のほとんどは女王の単為生殖で生まれた子で、のちに王との子を作っていくわけですが、女王のコピーであるため女王はDNAとしては永遠に生き続けるのです。
羽アリ(有翅虫)
シロアリの羽アリは時期になると群飛(群れで巣から飛び出すこと)するため、紫外線から身を守らないと死んでしまいます。そのため外皮にメラニンを持ち、体は黒色をしています。
羽アリは、種類により違いはありますが、日本で被害報告の多い『ヤマトシロアリ』『イエシロアリ』は4月下旬から7月にかけて群飛します。
羽アリを発見したり羽が大量に落ちているのを発見し、家のシロアリ被害に気付かれる方はたくさんいます。気持ち悪いかもしれませんが、羽アリの羽や体を観察することでそれがシロアリなのかクロアリなのか区別することが出来ます。
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水族館
肺魚 | サメ/エイ | オヒョウ |
ヤガラ | ||
クシクラゲ類 | クラゲ類 | タコ | イカ |
ダイオウグソクムシ |
肺魚
肺魚は形だけ見るといかにも古代魚と言った感じで、「生きた化石」といわれるのもうなずけますね。実際に古生代のデボン紀、約4億年前には地球上に生存していたんだ。肉鰭類(にくきるい)という種類に属しており、魚類よりも四足歩行の動物に近く、ヒレは手足のように長く発達しています。つまり他の魚よりも我々のご先祖に近いということだね。
ハイギョは鰓(えら)を持っているけど、成長に伴って肺(はい)が発達し、酸素の取り込みの大半を鰓ではなく肺に依存するようになる。だから数時間ごとに息継ぎのため水面に上がる必要があるんだ。そんな時、鳥さんに狙(ねら)われると危険だね。
その代わり、乾期に水が干(か)れても次の雨期まで地中で「夏眠」と呼ばれる休眠状態で過ごすことができる。空気を呼吸できるからね。この夏眠の能力により、雨期にのみ水没する氾濫(はんらん)平原にも生息できる。アフリカハイギョが夏眠する際は、地中で粘液と泥からなる被膜に包まった繭(まゆ)の状態となる。「雨の日に、日干しレンガの家の壁(かべ)からハイギョが出た」という逸話(いつわ)はこの習性に基づく。
進化の話を付け加えましょう。硬骨(こうこつ)魚類は肉鰭(にくき)類と条鰭(じょうき)類の2系統に分かれます。四足類(カエル、鳥、ヒト等)は肉鰭類から進化したと考えられています。肉鰭類の魚類は、現在はシーラカンスとハイギョだけです。君達の晩ご飯に食べる普通のお魚はみな条鰭(じょうき)類だ。他に軟骨(なんこつ)魚類があって、サメとかエイが含まれる。硬骨(こうこつ)魚類は体の中にカルシウムで出来た硬い骨があり、浮袋を持っているのが特徴だ。デボン紀の巨大魚ダンクルオステウスは堅い鎧(よろい)を被(かぶ)っているけど体の外側なので、軟骨(なんこつ)魚類に含まれるのでしょうね。
【エラとは何でしょう】
えらは、漢字で鰓と書きます。覚え方は「魚が思うこと」。エラは水中で生活する動物が、水中の溶存酸素を取りこみ、体内の二酸化炭素を排出して呼吸(ガス交換)を行うための器官です。もともと生命は海中で誕生しました。体が小さくて動きも鈍いうちは皮膚から直接酸素を取り入れるだけでこと足りていましたが、やがて大型化し、行動も活発になるにつれ、酸素が不足するので呼吸器としてえらが誕生します。実際に鰓(えら)が誕生したので大きくなれたのかも。
小さなえらでも多くの酸素を一度に取り込めるよう形に発達してきました。えらは動物の種類によって様々な形がありますが、より多くの酸素を取り入れるために表面積を増やす構造になっています。 陸上動物は、鰓(えら)よりも更に効率良く空気中から酸素を取り込むために肺(はい)を発達させていきます。
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サメ/エイ
サメの起源は約4億年前の古生代デヴォン紀に遡る。最初のサメは浅い海で進化したといわれている。サメは淡水との親和性が高く、今も淡水湖などで取れることがあるという。
サメはデヴォン紀の頃からほとんど形を変えていないので生きた化石等と言われて、原始的な生き物のように思われているが、世界中にたくさんの種類がいて大変繁栄している魚だ。うまく海の生活に適応して形を変える必要が無かったということだね。
サメは軟骨魚類に属し、カルシウムで出来た硬い骨を持っていない。でも頭蓋骨や歯はしっかり固いカルシウムで出来ている。軟骨は化石として残りにくいので、サメの化石は歯だけのことが多いね。
サメは獰猛で危険な生物というイメージが強く、人が殺されることもあるけど、そういう獰猛な種は500種の中で20~30種程度らしい。最大のジンベエザメ(体長およそ14メートル)はプランクトンを食べる大人しいサメで水族館の人気者。
エイもサメと良く似ているが形が平べったいものが多い。マンタという愛称で呼ばれるイトマキエイは泳ぐ姿が優雅で美しくこれも水族館やタイバーの人気者。
サメもエイもは浮き袋がないため水より密度が高く、泳いでないと沈んでしまうらしい。
**分類:
脊索動物門→軟骨魚綱→板鰓亜綱
鰓列が側面に開くものがサメで下面に開くものがエイと区別されるらしい。
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オヒョウ
オヒョウ(大鮃、英: halibut):
カレイ目カレイ科オヒョウ属の海水魚であり、形状や生態はヒラメに似ているものの1mを超える大型のカレイの仲間である。
世界には複数の種が存在し、日本の北洋からオホーツク海、大西洋、ベーリング海、北極海などの冷たい海の水深400mから2000m付近の大陸棚に生息する。日本近海では東北地方以北の各地と日本海北部に、タイヘイヨウオヒョウ Hippoglossus stenolepis が生息している。
全長は1-2m以上で大きいものは3mを超え、体重は200kgを超える。但しこのサイズになる大物はメスであり、オスは大きくてもメスの1/3程度の大きさにしかならない。目のある側は暗褐色で、反対側は白色。本種はカレイ目で最大の種類で、体長2mを超える場合もある。(右は身長150cmだったフィオレロ・ラガーディアニューヨーク市長、1939年撮影)
150歳を超える寿命をもつものも生息する。 肉食で獰猛なため釣り上げた時に暴れ、漁師が怪我をすることもある。
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ヤガラ
あまり聞きなれない名前だけど、NHKでさかなクンが紹介していた。なんでも料亭などではとても高級魚で、魚屋の店頭ではめったにお目にかからないらしい。細長い独特の体型。愛くるしくとてもユーモラスだね。
ヤガラ科の魚類はすべて海水魚で、太平洋・インド洋・大西洋の熱帯・亜熱帯域に広く分布。日本近海からはアカヤガラおよびアオヤガラの2種が知られ、前者は高級食用魚として珍重される。アカヤガラは味の良い魚で入荷量が少なく、白身の高級魚。椀物、鮨種、刺身で食べられる。つまり、刺身にしても天麩羅にしてもとても美味。
本科魚類はサンゴ礁や岩礁などの比較的浅い海で生活し、小魚や甲殻類を主に捕食。細長い筒状の口を使って、岩やサンゴの間に潜む獲物を吸い込むことに適応している。
分類を見て見ると
動物界→脊索動物門→脊椎動物亜門→条鰭綱→刺鰭条目→トゲウオ目→ヨウジウオ亜目→ヤガラ科→ヤガラ属
とても長いが動物の種なんてみんなこんなもの。多分ヒト(ホモサピエンス)だってこんなもの。タツノオトシゴ等も近縁とか。因みにタツノオトシゴはヨウジウオ亜目→ヨウジウオ科となっている。条鰭綱は魚類の大部分を占めるとされているので、条鰭綱に属さない魚を調べてみる方が手っ取り早そうだ。
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クシクラゲ類
有櫛動物(ゆうしつどうぶつ、学名:Ctenophora)は、クラゲ様の動物を含む動物の分類群の1つ。クシクラゲ類とも呼ばれる。櫛(くし)とは頭の毛を梳(と)かす櫛だね。
名前に「クラゲ」の字が付いてはいるが、クラゲ類(刺胞動物)とは別のグループの生物。多分水族館で見ることが出来るだろう。クラゲのようでクラゲでない。しかし名前にはクラゲがつく。
刺胞動物が漂泳性(クラゲ型)と付着性(ポリプ型)という生活様式の異なる2つの型を持つのに対し、有櫛動物は全て前者。つまり漂泳性(クラゲ型)。二放射相称で透明な脆弱な体を持ち雌雄同体。
全てが海に生息し、一部を除いてはプランクトン生活(浮遊生活)をする動物。熱帯から極地地方まで、また沿岸から深海まで様々な環境に生息しており、世界で100~150種程度の現生種が知られている。
多くのものは体に色素がなくほぼ無色透明。組織のほとんどが水分からできている点はクラゲ類と同様。体はいわゆるクラゲのような傘状ではなく、球形や楕円形に近い形のものが多い。下端に口が開く。カブトクラゲ類では口の周りの部分は袖(そで)状に広がり(袖状突起)、口はその内側に位置する。クラゲムシなどではこの部分を広げて平らになり、基盤上に吸着してはい回る。ウリクラゲ類やヘンゲクラゲなどでは体の下端に大きな口が位置する。
体の表面の周囲を放射状に取り巻いている光るスジ「櫛板列」が8列あることが特徴。その点ではクラゲ類やイソギンチャクなどの刺胞動物、ウニ、ヒトデ類(棘皮動物)と同様に、放射相称の体を持つ。櫛板列には微細な繊毛が融合してできた「櫛の歯」に相当する櫛板が配列している。クシクラゲ類は、この櫛板の繊毛を波打つように順々に動かすことで、活発に移動することができる。撮影された画像では櫛板列がネオンサインのように虹色に光って見えることがあるが、これは生物発光ではなく光の反射によるもので、色は構造色である。
生活
大部分のものはプランクトンであり、海中を漂って生活している。多くは櫛板列によってゆっくりと泳ぐ。オビクラゲは例外的に扁平で長い体をくねらせて遊泳することができる。クラゲムシなどは這い回る生活をするが、その移動速度はごく遅く、あまり動き回らずに触手を伸ばしている。これは浮遊型のクシクラゲが咽頭を広げて基質面に張り付いた形である。これと浮遊方の中間的なのがカブトヘンゲクラゲで、咽頭面を広げて底質の上に張り付いており、刺激を受けると水中に泳ぎ出す。
触手を長く伸ばし、それに触れた微小な生物を餌にしている。しかしウリクラゲ類は、他のクシクラゲ類を丸飲みにすることが知られている。 また、生物発光をするグループとして知られる。発光物質から出される光は、櫛板の反射による光よりもずっと暗いので暗黒下でないと見えない。水中に発光物質を分泌して、捕食者への目くらましに使うという。種類によっては体全体を動かして泳ぐものもいる。
有櫛動物は、独立の動物門として扱われることが多い。かつては、刺胞動物とともに腔腸動物として分類されてきた。
なお、この有櫛動物は体が極めて脆弱である。採取などの際には網を使うと体が壊れてしまうため、柄杓(ひしゃく)のようなものを使わなければならない。また、薬品に触れると体が壊れてしまうために標本にできず、生体のスケッチに頼らざるを得ない場合がある。
**腔腸動物:
腔腸動物とは、クラゲやサンゴ、イソギンチャクを含む刺胞動物とクシクラゲを含む有櫛動物をまとめた動物のグループ。かつては1つの門 とされたが、この2つのグループをそれぞれ独立の門とする立場が有力になり、使われることは少なくなった。 刺胞動物の別名として用いられることもある。
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クラゲ類
クラゲ(水母、海月、水月、蚱)は、刺胞動物門に属する動物のうち、淡水または海水中に生息し浮遊生活をする種の総称。体がゼラチン質で、普通は触手を持って捕食生活をしている。また、それに似たものもそう呼ぶこともある。
**刺胞動物(しほうどうぶつ、英: Cnidaria);
刺胞動物門に属する約11,000種にのぼる動物の総称である。ほぼ全てが水界に生息し、大部分が海産である。触手に「刺胞」と呼ばれる、物理的または化学的刺激により毒液を注入する針(刺糸、しし)を備えた細胞内小器官をもつ細胞がある。放射相称、二胚葉性。体腔はなく、唯一の腔所である胃腔の開口は口と肛門を兼ねる。つまり、食物の入り口と出口が一緒。雌雄異体。漂泳性(クラゲ型)と付着性(ポリプ型)という生活様式の異なる2つの型を持ち、両者は上下を逆さにした形である。つまり、クラゲ型は口が下でポリプ型は口が上ということか。単体と群体がある。
中胚葉が形成されない二胚葉性の動物であるとされるが、細胞性である間充織を中胚葉とみなし、ヒドロ虫綱以外の刺胞動物を三胚葉性とみなす事も多い。
かつては有櫛動物(クシクラゲ類)と共に腔腸動物門として分類されていたが、有櫛動物は刺胞動物とは体制が大きく異なることから、現在では異なる門として整理されている。刺胞動物は先カンブリア時代の地層にも、化石として姿をとどめている。
クラゲといわれる動物は刺胞動物門のヒドロ虫綱、十文字クラゲ綱、箱虫綱、鉢虫綱 にわたって存在する。広義には有櫛動物門(クシクラゲ)も含まれる。有櫛動物は、かつては腔腸動物として刺胞動物と一緒にまとめられていたが、刺胞を持たず雌雄同体である刺胞動物とは異なる水管系を持つなど、全く体制が異なることから、20世紀初頭には別の門に分けられた。また、クラゲは刺胞動物における基本的体制の名としても使われる。対になる語はポリプ。
刺胞動物、有櫛動物以外にも、クラゲの名前を持つ生物が複数の門にわたって存在する。軟体動物門のゾウクラゲは刺胞動物と同様、ゼラチン質で浮遊生活である。キクラゲ、ツチクラゲは菌類、イシクラゲは藻類である。キクラゲは中華料理の定番だ。
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タコ
タコ(蛸、鮹、章魚、鱆、学名:octopoda)は、タコ目に分類される軟体動物の総称。英語ではoctopus(オクトパス)です。正式に書くと、
動物界→軟体動物門→頭足綱→鞘形亜綱→八腕形上目→タコ目(八腕目)
海の動物でも、魚以外は結構分類がややこしい。
軟体動物とは、体の外側や内側に骨格を持つ、節足動物(昆虫やカニ等)や脊椎動物(魚、鳥、ヒト)を除く多数の仲間たちが含まれている。でも、貝のように固い貝殻で身を守るものも多いね。
頭足類(とうそくるい)は、軟体動物門 頭足綱に属する動物の総称。 イカ、タコ、オウムガイ、コウモリダコや絶滅したアンモナイト等が含まれる。 体は胴・頭・足に、足も多数に分かれている。タコはここに所属している。ヒトとは異なった系統なので、原始的な生き物と勘違いする人も多いが、タコはタコなりに進化の頂点に君臨している成功者なのです。
恐竜が生きていた時代、海はアンモナイト類の天下です。世界中から沢山の化石が発見されます。頭足類の仲間たちは、始めは硬い殻で守られていたのでしょうが、捕食される側から捕食する側に回ったことで、タコやイカ等は殻を失ったとされています。重たい殻を背負って動き回るのも大変かも。
タコは結構、知能も高い生き物としても知られています。イラストなどに出て来る多くの宇宙人がタコの形に似ているのも偶然ではないようですね。
生物的特徴
海洋棲で、主に岩礁や砂地に生息。淡水を嫌い、河口などの汽水域には棲息しない。生理的に淡水は受け付けられないからか?
複数の吸盤がついた8本の腕を特徴とする。動物学的には足であり、一般には「足」と呼ばれるが、物を掴む機能などにより、特に頭足類における足は「腕」とも表現される(英語でも arm 腕と呼ぶ)。 動物の観察で、では手と足は何が違うの? 手の方が、足より頭に近い側にあることは確かだけど。そんなことも考えずに、タコの足は8本、イカは10本、昆虫は6本だけど、クモ8本なんて言っていたらそれこそチコちゃんに叱られるね。
では、ムカデは何本? 蛇は? クジラは? では人は何本?
見た目で頭部に見える丸く大きな部位は実際には胴部であり、本当の頭は腕の基部に位置して眼や口器が集まっている部分である。すなわち、頭から足(腕)が生えているのであり、同じ構造を持つイカの仲間とともに「頭足類」の名で呼ばれる理由がここにある。
イカの仲間との違いは腕の数(タコは4対8本なのに対し、イカは触腕2対を加えた5対10本)のほか、ミミ(鰭)がないことであるが、これらには例外もある(腕が8本のタコイカやミミのあるメンダコなど)。このほか吸盤の構造もイカの仲間とは違うらしい。また、タコもイカもスミを吐くことでも知られているね。
その柔軟な体のほとんどは筋肉であり、ときには強い力を発揮する。体の中で固い部分は眼球の間に存在する脳を包む軟骨とクチバシのみである。そのため非常に狭い空間を通り抜ける事ができ、水族館で飼育する場合は逃走対策が必要である。つまり、全身筋肉、体脂肪率ゼロの海のアスリート。ジェット推進機構も持っていて活動力も半端でないぞ。
比較的高い知能を持っており、一説には最も賢い無脊椎動物であるとされている。形を認識することや、問題を学習し解決することができる。例として、密閉されたねじぶた式のガラスびんに入った餌を視覚で認識し、ビンの蓋をねじって餌を取ることができる。また、白い物体に強い興味を示す。身を守るためには、保護色に変色し、地形に合わせて体形を変える、その色や形を2年ほど記憶できることが知られている。
また、1998年には、インドネシア近海に棲息するメジロダコが、人間が割って捨てたココナッツの殻を組み合わせて防御に使っていることが確認され、2009年12月、「無脊椎動物の中で道具を使っていることが判明した初めての例」として、イギリスの科学雑誌『カレント・バイオロジー (Current Biology) 』に掲載されたでは特集が組まれた。今後研究が進むと更に面白い発見がありそうだ。
ヒトと全く違った体型の宇宙人を描きたいSF作家達がタコに注目するのはわけがある。
血液中にはヘモシアニンという緑色の色素が含まれており、そのため血液は青く見える。ヘモシアニンは魚類のもつヘモグロビン(人も同じだ)に比べ酸素運搬能力に劣るため、長距離を高速で移動し続けることができない。ならば、短距離は得意なのかな? さらに、海水のpH濃度にも影響を受けやすく、海水が酸性化すると酸素運搬能力が低下する。
鰓は外套膜内に格納されており、漏斗のポンプで海水を取り入れて鰓に当てることにより酸素と二酸化炭素の交換をする。漏斗から噴き出す水は遊泳時の主な推進力となるほか、二酸化炭素のみならず排泄物や後述の墨の排出に利用される。
墨を墨汁嚢に蓄えており危険を感じると括約筋(かつやく)を使って漏斗から黒い墨を吐き姿をくらます。タコ墨はイカ墨よりアミノ酸や多糖類、脂質が少なくさらさらしている。タコはさらさらの墨を煙幕のように利用し敵を一時的に麻痺させる成分を含む(イカの場合は墨の塊を出現させ敵から逃げるオトリ作戦)。タコ墨が料理にあまり用いられないのは、イカ墨と比べて墨汁嚢が取り出しにくく、さらに一匹から採れる量もごく少量であることが理由だ。
外敵に襲われた際、捕らえられた腕を切り離して逃げることができ、その後、腕は再生するが、切り口によって2本に分かれて生えることもあり、8本以上の腕を持つタコも存在。極端なものでは、日本で96本足のあるタコが捕獲されたことがあり、三重県の志摩マリンランドに標本として展示されているそうだ。
タコと言う生き物知れば知るほど、不思議な生き物なんですね。
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イカ
イカ(烏賊・鰞・柔魚・魷・墨魚 英語:squid(ツツイカ)またはcuttlefish(コウイカ))は、海生軟体動物の一群。分類学上は軟体動物門頭足綱(ここまではタコと同じ)十腕形上目(または十腕形目)とされる。英語では体内に甲を持つものを英: cuttlefish、ないものを英: squidと呼んでいる。外見では区別付かないか?
形態
神経系や筋肉がよく発達していて、たいていの種類は夜に行動する。漏斗からの噴水と外套膜の収縮・ひれを使って前後に自在に泳ぐ。 10本の腕は筋肉質でしなやかに伸縮し、腕の内側にはキチン質の吸盤が並んでいる。吸盤にはスパイクのような歯の付いた角質の環がみられ、筋肉の収縮を利用するタコの吸盤とは構造が異なる。実際の腕は8本で、残りの腕2本は吸盤が先端に集中する「触腕(しょくわん)」とよばれる構造である。この触腕を伸縮させて魚類や甲殻類を捕食するが、釣りの時に触腕をちぎって逃げることや、テカギイカの仲間では成長に伴い触腕を欠くことから、必ずしも必要というわけではないのか。
タコの仲間との違いは腕の数(イカは8本の腕に加え、1対の触腕をもつ)のほか、ミミ(ヒレ)を持つことであるが、これらには例外もある(腕が8本のタコイカやミミのあるメンダコなど)。
体内には貝殻を持つが、種によって組成や形状が大きく異なる。閉眼目・開眼目では有機質の薄膜で、軟甲(gladius、イカの骨)と呼ばれる。コウイカ科では石灰質の舟形で、甲 (cuttlebone, sepion)と呼ばれる。トグロコウイカでは、オウムガイのように巻貝状で内部に規則正しく隔壁が存在し、細かくガスの詰まった部屋に分けられている。
皮膚には色素細胞がたくさん並んでおり、精神状態や周囲の環境によって体色を自在に変化させる。調理に際して、両目の間にある神経系の基部を刺してしめると、ただちに体色が白濁する。
イカは本来の心臓の他に、2つの鰓(えら)心臓を持っている。鰓心臓は鰓に血液を急送する働きを担っている。
イカの血は銅タンパク質であるヘモシアニンを含むために青色(タコも同じだね。)である(ほとんどの脊椎動物血液中に含まれる鉄タンパク質のヘモグロビンは赤色)。
特にダイオウイカなど一部の深海イカは、浮力を得るために、塩化アンモニウムを体内に保有している。特定のイカにある“えぐみ”はこのためである(特にダイオウイカなどは辛臭くて食えたものではないという報告もある。でもマッコウクジラは好物としているようだが。)
体の大きさに対しての眼球の割合が大きいことから、行動の多くは視覚による情報に頼っていると思われる。イカやタコの眼球は外見上脊椎動物の眼球とよく似ている。まったく異なる発生過程を経て生まれた器官であり、内部構造に明確な違いがある(眼の進化)。研究によると同じタンパク質とツールキット遺伝子によって並行に獲得された器官である。脊椎動物と違い視神経が網膜の背面側を通っており、視認の邪魔にならない。そのため視力に優れ、盲点が存在しない。嗅覚や味覚に関する研究はほとんどない。
敵に襲われた時など、漏斗から水を勢いよく噴出し、ジェット噴射の要領で空中に飛び出し、腕とヒレを広げた状態で滑空する種もいる。
学術的には、「頭足綱」の名のとおり頭部に足を持つと解釈されているため、イカを縦長に表示する際には足がある方を上に配置する。以下の絵を描いてどっちが上? 足のある方が上なんだ。
最後に、イカは解剖が簡単にできるので、子供の理科の実験に最適です。鋏一つで色々以下の体の作りを見ることが出来ます。そのうち、やってみたいと思ってますが。
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建設予定です。お楽しみに。
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植物園も面白い
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